近畿旅客鉄道 佐倉線

明日の鉄道員を夢見る男の物語

最後の急行型電車~475系電車LastRun

2015年03月07日 | 3番線:「Train Report」

はじめに
 (1) 試験的に画像レイアウト, ならびに文章レイアウトを大幅に変更しています.
 (2) 全画像をある程度, 拡大表示(640×427)したことにより, スマートフォンでも見やすくなりました.
   (もちろん画像をクリックすれば, これまで通り1440×960サイズでの閲覧も可能です )


皆さんも知っての通り, 来週にはいよいよ北陸新幹線の金沢駅~長野駅間が開業します.
しかしその一方, 北陸本線の石川県側の金沢駅~倶利伽羅駅間はIRいしかわ鉄道,
富山県側の倶利伽羅駅~市振駅間はあいの風とやま鉄道, 市振駅~直江津駅間は
えちごトキめき鉄道へとそれぞれ経営分離される予定となっています.

このため現在, 金沢駅から越後湯沢駅・新潟駅間を結んでいる特急”はくたか”と”北越”は
新幹線に役目を託す形で姿を消すのですが, 実はこれらに加えてもう1つダイヤ改正により
引退することが確定している意外な存在がありました.
そうです. その存在とは, 1962年からの約53年間にわたって北陸地域における輸送を
支えてきた最後の急行型電車である475系電車です.


北陸本線における475系電車は, まず”加賀”や“越前”といった急行列車で運用を開始しました.
しかしその後, その急行列車の多くは特急列車へと格上げされたことから, 暇を持て余しつつあった
475系電車はそれ以降, 今日まで北陸本線のローカル輸送に徹することになりました.

しかし2006年に行われた北陸本線の長浜駅~敦賀駅間, 湖西線の永原駅~近江塩津駅間の直流化と
ほぼ同時期に登場した521系電車が投入されて以降は, 運用範囲や列車数が徐々に減少し始め,
2015年3月現在, 定期運用は金沢以北, それも朝夕時間帯のごく一部のみとなりました.

こうした結果, 475系電車はあいの風とやま鉄道に譲渡される予定の413系電車などと異なり,
来週のダイヤ改正を待たずして約53年間の歴史に終止符を打つことになりました.


さてだいぶ前置きが長くなりましたが, ここからは外観について軽く触れてみましょう.

2015年2月現在, 475系電車は金沢総合車両所などに3両編成×10編成が残存しています.
このうちの7編成は, 白色をベースに所々に青色のラインなどが引かれた北陸色 (1枚目),
そして残りの3編成は全体が青色に塗られた地域色 (2枚目) とされています.





 
ではここからは客室内の様子をご紹介しましょう.





客室はボックス席をメインとしていますが, 混雑時でもスムーズな乗り降りが出来るようにするよう
デッキ付近の座席の一部が元々のボックス席からロングシートへと変更されています.


またボックス席の窓周辺には帽子掛け (1枚目) やテーブル (2枚目) も設置されています.





余談ですがテーブルの下部部には簡易式とはいえ栓抜き (3枚目)も設置されています.
( もっともペットボトルが当たり前の現代ではあまり使われないのでしょうが )


続いてトイレ・洗面所部分の様子です.



トイレと洗面所は元々1両につき2台分が運用されていましたが, 現在では車両によって
設備自体が完全に撤去あるいは使用停止の処理が施されている物もいくつか存在します.
なお洗面台の左側には, 今ではほとんど見かけなくなった痰壺も残されています.


そして最後は運転席・デッキ部分の様子です.



運転台は支援装置などが追加されていることを除けば, 登場時からさほど変化していません.
また出入口はある程度の幅があるものの, 入口と客室の間には大きな段差が発生しているため
車椅子などの利用者にとっては, 乗降り時に負担を強いられるのは言うまでもないでしょう.


今回は以上です.
本日も最後までご覧いただきありがとうございました.



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