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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

神が宿る場所

2015-05-01 09:00:00 | 日記
 四季のほのかな変化が日本人の感性を育んで来たのだとしたら、さっきまで冬だったのにいきなり夏が来ました的な春と秋の無い極端な変化が常態化しつつある今、いささか心配になって来る。100年後ぐらいの日本にタイムマシンで行ってみたら、かなり今とは異なる性格の国になっているだろう。もちろん個人的な性格の違いは大きいが共通する国民性のようなものは確かに存在する。その国民性は、やはりその国の気候風土によるところが大きい。

 日本人の特性と言えば、細かなところに気が付く、ということだろう。細やか。繊細。そんな言葉で言い表される特色を持っている。と、思ってきた。

 しかし、四季の問題だけでなく、繊細な心の機微を理解できない、ないしは、説明しなければわからないという人が増えてきているように思えてならない。説明してもわからない人はもうどうしようもないが、微妙な心の内を、ひとつひとつ説明しないと理解し得ない、というのもかなり厳しい。

 説明するというのは、説明しようとする人がその人が持っている経験と語彙を使って、自分に出来る範囲で物語を構築しているに過ぎない。本当にそれが説明になっているのかどうかは誰もわからない。にもかかわらず、その説明がなければ理解できないとなると、例えば短歌や俳句などは、解説者の解説をうのみにする以外ない。おそらく細やかな感覚を養う練習をしないまま来てしまった、ということなのだろう。

 言語の学習と同じで、幼い頃からの積み重ねだろうと思うが、嬉しさや楽しさ、面白いと思うこと、いわゆる興味、その興味を惹きつける物事についてシャワーを浴びるようにしっかり経験してこないと感覚器官が発達しないのかもしれない。私のブログにはたびたび登場するが、サウンド・オブ・ミュージックというミュージカルに登場するMy Faborite Things(私のお気に入り)に歌われる「お気に入り」たちの細やかな感覚は、決して日本人だけが細やかさを持っているのではないことを思い知らせてくれるものだ。しかも、そのひとつひとつが心に湧き上がるほのかな気持ちを大事に大切にして来たからこそ「お気に入り」として心に残しておけたのだろう。

 My Faborite Thingsのような小さなモノとそれに触れた時に湧き上がる感情を大切にする訓練を積むことが、共感できる力を伸ばし、仲間と連携して事にあたるチーム力を高めるように思う。サウンド・オブ・ミュージックの中でMy Faborite Thingsを歌った場面同様、苦しい場面で楽しいことを思い出して気持ちを奮い立たせる効果もあろう。ほんの小さな輝きが人を支え、繋ぎ、落ち込んでいた人たちを立ち上がらせる力を持つ。その輝きがなぜ輝きなのか時間をかけて説明しないと理解し得ない心の能力しか持ち合わせていないようでは寂しい。

 訓練はいつからでも始められる。好奇心を持ち、生活の細部をしっかり見ることだ。いれたお茶に茶柱が立っていたという小さな発見を喜んで来た国民だ。ささいな出来事に嬉しくなれる自分を至るところで発見することが出来るだろう。その嬉しいささいな出来事を忘れず大切にして行くことで感覚は育まれていくことだろう。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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