【9月5日投稿分】 天からもらった最高のプレゼントは、わが女房殿。
先月の8月8日(拙僧妻の誕生日)に投稿した臨時法話を読んだという、独身の若者達が拙僧に「結婚って、そんなにいいものなんですか」と異口同音に問い掛けが。対し、拙僧「あの法話を読まれた60代、70代、80代の男性の何人かが、拙僧と同じ思い(何よりも妻が大事)です、と連絡があったよ。『ここまでの人生の中で、何が最も運がよかった、と思いますか』と問われたなら『家内に知り会えて、家内と結婚が出来た事』と必ずそう答えるかな。『家内に知り会えていなかったら、どういう人生になっていたのかな』と想像しただけで、ゾッとするよ」と、未婚の若者達に。
対し、その若者達が「そんなに結婚って、いいものですか。諺に『結婚は人生の墓場』という言葉が。離婚した友人達が『結婚なんてするもんじゃないぞ。人生の墓場、人生の終わりだぞ』とその様に私に」と。「自分達の諸行の結果でそうなったを棚の上に上げ『結婚とはそういうものだ』と決め付け、人に勝手自論を押し付けるは、あまり誉められた事じゃないな。離婚友人さんが自分だけそう思うのは勝手だが。結婚という経験をしてない君達が、その言葉を材料にして、善悪(是非)の判断をするはやめた方がいいと思うよ」と。
続けて、若者達に拙僧「生まれも、育ちも、生き方も、考え方も違う男女が一緒になるんだ。そりゃ、ぶつかる事も当然あるくさ。が、夫婦関係に限らず、人間関係というは全て『出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝』だよ。人間関係で割り切れるものなんてあるもんかい。人間は大なり小なり、自分の都合で善悪(是非)が、コロッコロと変わる生き物なんだから。お互いが、割り切れんものを無理矢理割り切って、わが心と折り合いを付けながら、長年生活していく間に、気が付いたら『似た者夫婦』になっていた、というが本当のところなのかな」と。
続けて、拙僧「結婚して僅か数年で、その域に達する夫婦なんているもんかい。樹木希林さんが生前『みんなね、離婚してね、次にいい人に出会ってるつもりでいるけど、似たようなもんなのよね。ただ、辛抱が効くようになっただけで』と言われてたよね。20年経ったら20年の味が、40年経ったら40年の味が、他界寸前の時には、その時の味があるもんだ。その味わいは勿論、人それぞれだけどね。それと『結婚は人生の墓場』という言葉だが、君達が理解している意味とは、全くの真逆だよ。解釈の仕方が違えば、全く別物に。お墓とは本来、人間界を卒業した故人が、永眠、安眠が出来るを頂いた場所。つまり、結婚とは、安らげる場所を頂いた、という事なんだよな」と。
最後、その若者達に「何でもがそうだが、否定から入ったら、得る物は少ないよ。人間は知っている事よりも、知らない事の方が圧倒的に多いんだから。まず、何でもがそうだが、自分で経験してみようや。経験なき知識の持ち主は、ただの『物知りさん』でしかない。ただの『物知りさん』は『自分が持ってる知識だけが正しい』と言わんばかりに、講釈ばかり言って、頭で考えただけの経験なきスッカスカの自論を展開するだけ。『講釈師、見てきた様な嘘を付き』なる人間になったら、人生も虚しくなると思うよ。勿論、結婚も縁だから、結婚したくても、出来ない人も。子供が欲しくても、授からない人も。そんな人が世の中には数多に。ただ、何の努力もしない内から、否定や諦めは、あかんで」と。
更に続けて、拙僧「わが寺の檀家さんの中には、こんな難しい社会の中でも、お金がなくても、何とかやり繰りして、家庭を守り、子供をしっかり育てている若夫婦は、何組もおらっしゃる。断っておくけど、これは君らに結婚を無理強いしてる訳じゃないよ。何にでも『向き不向き』というものがある。また、人は皆、それぞれが事情を抱えて生きている。事情の塊(塊)が人間だからね。但し、その『向き不向き』の自分の判断は本当に正しいのかは、しっかり自分で見極めないといけないよね。否定から入ったら、ほんと、得るものはないよ。人は晩年になるに連れ、失っていく物ばかり。職を失い、親を、友を、伴侶を失い、健康を失い、と。特に男性は、50代から急速に『友達0』が増えてくるとの統計結果が。拙僧の周囲を眺めても、そのような男性は結構にいるかな。『金魚の糞』の様に奥様のあとを着いて回ってますもんね、そんな男性は。かく言う拙僧も、その『金魚の糞』にて。そんな状況下で、孫、曾孫がいれば、その子達の成長を楽しむ事が出来る。断っておくが、これは君らが『結婚って、そんなにいいもんですか』と問うてきたから、答えたまでの事だからね」「わかってます。考えます」と、この質問をしてきた若者達が。
【余談】
この話は余談になりますが、時代が移り変わっても、争いの形態(嫁姑の立場逆転)が変わっても、嫁姑問題は永遠の課題なんですかな。姑さんは過去に生き、嫁さんは現在に生きる、交わるは難しいのかもね。また、嫁姑の争いは、息子の奪い合いも大きな要因の1つにて。「海で嫁と姑が溺れていたら、どっちを先に助けるか」と2人に詰め寄られ、息子が「俺が先に溺れ死にたい」と答えたという切ない話が、あるとか、ないとか。
先日も、嫁さんの悪口を散々言いに来られた檀家の姑さんに、拙僧「こんな話があるんですよ。ある姑さんが『うちの息子の嫁は、朝遅くまで寝て、息子の見送りをしない事も。贅沢にも1ヶ月に1度は友達とランチに。夕食は即席物を出す事も』と散々文句を。その姑さんが同じ口で『娘の旦那さんは優しい人で、娘を朝遅くまで眠らせてくれて、度々友達とライチに行く事も許してくれて、夕食は殆ど2人で外食を。娘は、幸せ者です』と。これ、どう思いますか。毎日、毎日、姑さんの世話をしてくれているのは息子のお嫁さんで、娘さんじゃないのにね。娘さんは1年に1度か、2度、実家に来て『お母さん、元気にしてるね。長生きせんといかんよ』でコロっときて『娘は親孝行者で』と、帰り際に涙を流しながらお金を。これじゃ、息子のお嫁さんも気分は良くないわな。これ、どう思う」と拙僧、息子のお嫁さんの悪口を散々言いにきた、この檀家の姑さんに。
【おまけ】
知人独身女性が「住職さん、結婚相手を決めるのに、何か参考になる様な基準ってありますか」と。対し「ざっくりだけどね、その手の質問を受けた時には、拙僧『親が作った家庭環境の中で、その親が育てる。なれば、親に似た人間が出来る確率が高いは、当然の事かな。そう考えると、男性を選ぶ時には、その男性の父親を、女性を選ぶ時には、その女性の母親を、参考にしてみるも1つの案かな。先日も、あなたと同じ質問をしてこられた女性がいたから『相手の家に何度かお邪魔して、男性の母親が、男性の父親から、どういう扱いを受けているか、確かめて来てごらん。あなたの将来の姿が、そこに見て取れるかもしれないよ』とその独身女性に」「なんか、それって、リアルな話ですね。リアルな話だけど、非常に参考になるでしょうね。私もそれ、参考にしてみます」と。
【付録】
拙僧はこれまでに、約10年間でSNSに3000話の長短法話、また、法話の本を3冊、世に出させて頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで。尚、檀家は千葉県にも)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳です。父親の他界年齢を基準にすれば、あと僅かに10年。これより先の残された時間は、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。
下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。
金剛寺ブログ :https://blog.goo.ne.jp/junko-0808
金剛寺ツイッター :https://twitter.com/kongouji093
金剛寺フェイスブック:https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/
拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」
金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?
【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。
添付の写真は、四国巡拝に同行したわが寺の70代の檀家夫婦にて。奥様が足が悪いので、ご主人様が常に肩をかして巡礼を。
次回の投稿法話は、9月10日になります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます