夕映えに

陽が落ちるまで輝きたい、くさぐさの記録(日々の出来事、読書、スポーツ、友だち)

 緒形 拳さんの追悼ドラマ 「帽子」 惜しい役者だった 

2008-10-11 19:22:31 | Weblog

   先日肝臓がんのため亡くなられた名優 緒形 拳さん偲んで昨夜、最後
    のNHK出演のドラマ「帽子」再放送を見ました。(8月に放映)
                  

   広島の呉に、かつて山本五十六連合艦隊司令長官の軍帽を作った
   帽子店 があり、その誇りを受け継ぎ、学生帽を作ってきた職人春平を
   演じる緒形拳さん
        
   しかし最近、注文は減り続け、物忘れも多くなった。「ハサミが見当たら
   ない」と警報ボタンを押し、警備員の社員、吾朗(玉山鉄平)を呼びつける
   毎日。
 
    吾朗を捨てた母親が、春平の幼なじみの世津で、今、ガンの末期にある
    と 知り、兄のような存在だった春平はその世津の所へ、強引に吾朗を連
    れて、東京に行く。
                
 
   胎内被爆者として、差別や病気の不安と戦いながら生きてきた世津。
   40年前の春平との別れの時、春平が作った小さな「水兵帽」を受け取っ
   ていた。 春平の職人としての「誇り」がこめられた「帽子」だった。

   世津にとって、辛く、苦しい時、自分を支えてくれた大切なものだった。
  「誇り」を失いかけた春平に、世津は、その帽子を見せる。そして、春平の
  心に再び力がわきあがってくる。・・・・が世津は3ヵ月後亡くなった。
       

   ぼけていきそうになる老人、強がりも言いながら、若かった頃の世津との
   想いに苦しむ春平を演じる緒形拳さん我が身に末期症状を呈しているガン
   を持ちながらこれだけの演技を残してくれました。すごい役者でした。

   かつて宇野重吉さんがガンの苦痛に点滴を打ちながら地方巡業をされて
   いたことが思い起されました。

   12時からは、ー追悼 緒形拳さんー NHKで、お二人の息子さん、ドラマ
   「帽子」の作者池端氏、親友津川雅彦氏による緒形さんの思い出が語られ
   ました。
    咲き出した
     我が家の花  ホトトギス草        シュウメイ菊