今日のシネマ 

2007年
2006年、東京都小笠原諸島硫黄島。地中から発見された数百通もの手紙。
それは、61年前、この島で戦った男たちが、家族に宛てて書き残したものだった。
届くことのなかった手紙に、彼らは何を託したのか。
太平洋戦争の戦況が悪化の一途をたどる1944年6月、小笠原方面最高指揮官・栗林忠道陸軍中将(渡辺謙)が硫黄島に降り立った。
本土防衛の最後の砦とも言うべき硫黄島の命運が栗林率いる帝国陸軍小笠原兵団に託された。
着任早々、従来一般的であった水際防衛作戦を一蹴し、内地持久戦による徹底抗戦に変更、また部下に対する理不尽な体罰を戒めた栗林に兵士たちは驚きの目を向ける。
今までのどの指揮官とも違う男との出会いは、硫黄島での日々に絶望を感じていた応召兵・西郷陸軍一等兵(二宮和也)に、新たな希望の光を抱かせる。
栗林は水際防衛や飛行場確保に固執する海軍軍人らの反対や突き上げを抑えながらも、
硫黄の臭気が立ち込める灼熱の島、食料も水も満足にない過酷な状況で、掘り進められる地下陣地。
張り巡らせたこのトンネルこそ、アメリカ軍を迎え撃つ秘策だったのだ。
1945年2月19日、ついにアメリカ軍が上陸を開始する。
その圧倒的な兵力を前に5日で終わるだろうと言われた硫黄島の戦いは、36日間にも及ぶ歴史的な激戦となった。
まだ見ぬわが子を胸に抱くため、どんなことをしても生きて帰ると誓った西郷、そして彼らを率いた栗林もまた、軍人である前に夫であり父であった。
61年ぶりに届く彼らからの手紙。
そのひとりひとりの素顔から、硫黄島の心が明かされていく。(Wikiより)
70回目の終戦記念日を迎えたこの夏。
特集番組がたくさん放映され、それらを観る度に胸を抉られるような苦しい気持ちになりました。
これまで聞いてきた戦争の実体験を
私は未来を担う若者に語り継ぐことができません。
何故ならその体験をしていないからです。
近い将来、それができる人が一人もいなくなる日がきます。
戦争で亡くなった方たち、生き残っても辛い経験をしてきた方たち、
戦争によってどれほどの苦痛が生まれたのかを語り継ぐことができなくなったとしても
世界中から戦争が無くなるまで 私たちは決してそれを忘れてはいけない、
と強く強く思った70回目の終戦記念日でした。
『硫黄島からの手紙』は 以前にも観ましたが
ちょうど昨夜BSで放映されていたので、もう一度 ”観なくてはいけない” 気がしてテレビの前に座りました。
それまでたくさんの戦争に関する実写を見た後だったせいか、
やっぱり映画だな、と今回は感じました。
でも、監督が、アメリカ人であるクリント・イーストウッド、という点が重要で
彼の想い?誠意? を感じることができたのも事実です。
二部作と言われている 『父親たちの星条旗』 を私は観ていませんが、
誰もが思っているように
もう二度と戦争を起こしてはいけない、
人間を人間と思えない状況を作ってはいけない、と
その想いがグルグルと頭の中を駆け巡っていました。