今日のシネマ
2021年 アメリカ
元「トーキング・ヘッズ」のフロントマンでグラミー賞受賞アーティストのデビッド・バーンが
2018年に発表したアルバム「アメリカン・ユートピア」を原案に作られたブロードウェイのショーを、
「ブラック・クランズマン」のスパイク・リー監督が映画として再構築。
同アルバムから5曲、トーキング・ヘッズ時代の9曲など、全21曲を披露。
バーンは様々な国籍を持つ11人のミュージシャンやダンサーとともに舞台の上を縦横無尽に動き回り、
ショーを通じて現代の様々な問題について問いかける。
クライマックスでは、ブラック・ライブズ・マターを訴える
ジャネール・モネイのプロテストソング「Hell You Talmbout」を熱唱する。
パントマイムや前衛パフォーマンスの要素も取り入れた斬新な振り付けを手がけたのは、
過去にもバーンの舞台を手がけたアニー・B・パーソン。
ブロードキャスターのピーター・バラカンが日本語字幕監修を担当。(映画comより)
音楽はいつも身近にあって、何か音が鳴ってないと落ち着かないくらいです
”聴く” という行為そのものが生活の一部のようになっているので
その歌手や楽曲についてのうんちくを持ち合わせていなくても
何か音楽が流れていれば安心しちゃう、みたいな・・
そして、なんだかこの曲いいわ~~って思うと
アプリのShazamを使って曲名を調べてダウンロードする・・
という作業を繰り返しているので
今、私のスマホには500曲以上の、タイトルも憶えていない曲が入っていて
それは クラシックがあるかと思えば、演歌やジャズやロックや
映画音楽や今どきの名前もわからない若い人の曲や・・
と もう全部はとても書き切れないほどメチャクチャなジャンルです
普段、それらをシャッフルで流れるようにしてありますが、
以前、買い物に行ったスーパーで流れていた曲が耳に心地良く
スマホを天井に向けてShazamで音を拾ってる姿を見て
周囲の人に怪訝な顔をされたこともありましたっけ
・・・映画に全く関係無いことをダラダラ書いちゃいましたが
何が言いたいかっていうと、
「例えデビッド・バーンのことを知らなかったとしても
音楽好きな人ならば、誰でもこの映画を楽しむことができる」
と、いうことなんです
70年代に活躍した「トーキング・ヘッズ」 というバンドのボーカルだった
もうすぐ古希をむかえる デビッド・バーン が この映画の主役です
派手な演出は一切なく、最初はバーンが脳みその模型を持って舞台に現れたので
何が始まるのか、ちょっと怪しんでしまいました
しかし、一人、また一人とパフォーマーが加わり、
お揃いのグレーのスーツに素足、しかも楽器のケーブルもアンプも無く
ドラムもキーボードも全ての楽器を手で持って
舞台上を縦横無尽に動き回ります
なんて斬新な!
この映像を作ったのは スパイク・リー監督
人種による差別問題や偏見についての作品を多く手がけてきた彼と
バーンが観客に話しかける内容を聞いていると、
二人をつないでいるものがなんとなくわかってきました
『移民なしではどうにもならない』 というメッセージと共に、
パフォーマーも移民だと紹介されていましたし
バーン自身がスコットランドからの移民なのだそうです
もし、他にもあるいくつかのメッセージが鼻についたとしても、
ひょうひょうとした彼のキャラクターと、味のある歌声、
(決して上手いとは言えない・・!?)彼のパントマイムみたいなダンスに魅了されること間違いなし
私ったら、家で一人で観ていたのですが、
もう我慢できなくて、映し出される観客と共に立ち上がって踊ってました 笑
ラストがね、またいいんですよ
幕が下りてお互いを讃え合い、楽屋口からバーンとメンバーが出てくるんだけど、
出待ちをしていたファンの声援を浴びつつ
冷めやらぬ高揚感を背負って、自転車で夜のNYの街を颯爽と駆け抜けるのです
Too cool !!
最後にもう一つ・・・
この映像の字幕は よくTVでも目にする ピーター・バラカン氏によるもの
すごくわかりやすくて、英語の勉強にもなりました
2022-10