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2021年10月3日(日)
爺ヶ岳に向かう稜線から鹿島槍ヶ岳を望む
9月30日をもって全国的に緊急事態宣言等が解除された。 実際東京都の感染者数も驚くほど減り、「本当なの?」と疑いたくなるほど。 私が住む市でも10月に入ってからは新規感染者1名だそう。(10/8現在) かと言って、すぐに何もかも以前の様にしてはならない、と思っていたのだが。。。
10月最初の週末は台風も明け素晴らしい天気に恵まれそう。 行きたい所は山ほどあり、どこにしようか決めきれないほど。 感染リスクや自分の体力も考慮して、接触の少ないビジネスホテルなどに前泊し、東北の山に向かおうかと思っていたのだが、どうも台風の影響が残り風も強そう。 今回台風の影響が少なかったのは(自分調べの中で)長野の山々。 あ~、そりゃ登りたい山はたくさんあるが登れるのか? 山小屋泊は大丈夫?
そんな不安も振り切って、以前から行きたかった柏原新道を登っての、扇沢~爺ヶ岳~鹿島槍ヶ岳、に向かった。 扇沢駐車場ならまず駐車は大丈夫だろう、あとは山小屋が予約でき、自分が歩ければ、だ。
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6:50
大丈夫だろうと思っていた扇沢の駐車場は、前夜 21:00頃に到着で登山口近くの各所駐車場はたぶん満車(真っ暗でわからない)。 一番奥の無料市営第2駐車場も満車の様子で、あきらめつつ第1駐車場に入ると空きがあった。 最初からトイレに近いここが良いと思っていたので本当に良かった。 もっと夕方明るいうちに来たかったが仕事が終わらなかったので仕方ない。 土曜からの小屋泊の車もあったろう。 それにしてもやはり人気のターミナル、たくさんくるんだなぁ。 ちなみに、扇沢駅前の有料駐車場、夜は空いていたが、翌朝(10/3(日)6時ごろにはバンバン車が入って来ていた。
扇沢沿い、柏原新道の登山口に入り登ってゆく。 こんなお天気の良い日に、ようやく北アルプスを歩ける。 なんて幸せだー! と言う気持ちはあるものの、登る坂はきつい。
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1時間ほど登ると木々が開けた。(8:05)
眼下に扇沢と扇沢駅。 背後に見えるのは赤沢岳とかズバリ岳とか?
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まずは稜線上の種池山荘を目指す。
が、右端もう見えている。 けど、遠いはず。
CTはこの辺から2時間35分。 実際のところ自分は3時間30くらいかかった。
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まぁ、いい。 ゆっくり写真でも撮りながら。
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それにしても、山荘まで行く間には素晴らしい黄葉の中を歩けそうだ。
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おぉ~、きれい!! (9:37)
台風で葉っぱがみんな落ちているかもと心配したが、全くそんなことはなかった。
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ところどころ景色の良い所や休憩できる所には上男性の右に見えるような黄色い名板がある。
ここには「水平道」と書かれてあった。
きつい登りがしばらく途切れ、斜面をトラバースしながらほぼ水平に歩いて行ける。
しかもこの辺りの紅葉がすばらしく見ごろで、とても楽しみながら歩くことができた。
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振り返ってもきれい。
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行く先もきれい。
斜面に歩く人が見える。 私もあそこを歩いてゆく。
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奥がズバリ岳、針ノ木岳、左が蓮華岳かな。
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アザミ沢という所。
何か所か斜面上部から涸れ沢やガレた筋が見られる。
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種池山荘直下の登りになるまでは、黄葉景色を楽しんで歩く。
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ここからのガラ場は注意喚起の看板あり。
耳を澄ませて注意して、すみやかに通り抜けるように、と言う内容。
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ガラ場を通り抜け「富士見坂」と言う名板があったので振り返ると、
あら、見えた。 右は南アルプスの山々。
その後30分程の登りを経て、
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種池山荘とうちゃく~!(11:20)
ここまででヘロヘロである。 山荘前はあまり広くないが、適当な場所に座り込みお昼ご飯にした。 インスタントコーヒーをいれ、パンを無理やり流し込む。 やっぱりトマトがおいしい。
ようやくここに着いたが、宿泊は爺ヶ岳を越えた先の冷池山荘だ。 久しぶりなのに無理しすぎちゃったな、と反省する。 が、充分休み、とにかくがんばる。
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種池山荘前の種池。 奥には立山。
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種池の中にはイモリがたくさん。
まだエラがついているね。
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山荘の正面は南アルプス方面。
左端には八ヶ岳。 その右隣りに富士山の頭が少し見える。
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蓮華岳、針ノ木岳
足元の斜面はチングルマの紅葉がきれい。
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さて、爺ヶ岳に向かう。
3つ並ぶピーク、越せるかなぁ、と不安になるが、景色を楽しみながら行こう。
遅くとも午後4時には冷池山荘に入りたいが。
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振り返ると先ほどまでいた種池山荘。
そして背後には立山~剱岳の迫力ある景色。
おぉ~! すごいっ!!
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登るにつれ双耳峰の鹿島槍ヶ岳も見えてきた!
右端が爺ヶ岳北峰ピークだが、鹿島槍ヶ岳に続く稜線中央辺りに冷池山荘が見える。
今いる場所とほぼ同じくらいの標高にあるので、
爺ヶ岳を越えずにあそこに行ければいいのに、などと思ってしまう。
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前を見たり、後ろを見たり。
大変だが稜線の景色は最高だ。
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いよいよ爺ヶ岳南峰直下。 がんばろう!
でも中峰は巻き道が見えるのでそちらに行っちゃうか?、と思っていた。
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爺ヶ岳南峰とうちゃく! (13:32)
ここで話をした方に「爺ヶ岳は中峰が一番高いから中峰に登らなきゃ」と言われる。
そうだったのか。(;´・ω・)
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景色を眺め一息ついたら行こう。
眼下の街は大町かな。 奥は南アルプス方面。
八ケ岳の手前に見える平らな所が美ヶ原かな。
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では中峰に登るか。
もう気力だけで登り。。。
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とうちゃく~! ( 14:14)
奥に鹿島槍ヶ岳。 明日行くぞ~!
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歩いてきた道。 あ~、がんばった。
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そして爺ヶ岳北峰を越えて冷池山荘に向かうが、北峰はピークに至るトレイルが無いようだ。
ただし、ここから山荘へはまだ約1時間。
いったん下り、山荘前でまた上り。 おぉぅ。。。
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ウラシマツツジの紅葉
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あと少し。
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冷池山荘(つめたいけさんそう)とうちゃく~! ( 15:39 )
本当に4時前ギリギリだった。
受付を済ませ部屋に行く。 6畳くらいの部屋に布団が5組敷いてあり、それぞれのスペースがシャワーカーテンのようなもので仕切られていた。 山荘内で履くスリッパと外履きサンダルが各自に用意されている。 番号札をもらいその番号の靴入れに入っているスリッパ、サンダルを自分専用で使用して良いシステム。 更衣室、乾燥室、談話室あり。 トイレは男女別でとても清潔。 洗面台の水は雨水なので飲料不可。 手洗い、洗顔は良いが、歯磨きは飲料可の水を使って、とのこと。 宿泊者は1リットル分の水券をもらえ、殺菌した沢の水(飲料可)をもらえる。 それ以上購入したい場合は 500ml を100円で買えるので、これはありがたいサービス。 ちなみにペットのミネラルウォーターは350円。 夕食は 17:00~と18:00~の2回制だった。 私は到着が遅かったので 18:00 から。
部屋に入って荷物整理などしているともう大変疲れを感じ、そのままインナーシーツを出し布団に入って 17:00過ぎまで眠ってしまった。 その後張りきって日没を見ようという気もおきず、一応食事前に外に出ると結局山荘前からはあまり景色は見られない。 2回に上がる窓からが一番眺めが良いみたいだった。 もしくは 17:00に夕飯を食べ、少し上のテント場まで上がるとか。
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窓からの夕景。
そんなわけで夕食は疲れすぎて箸も進まず。 申し訳ないたくさん残し。
それでも先ほどよりは元気が出て、星空を見にまた外に出る。
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レンズも三脚もないのでお粗末な写真だ。
けれど、一応左の山は爺ヶ岳。 素晴らしい星空だった。
大町、安曇野方面の夜景と星空もとてもきれいだった。
翌朝朝食は5時から。 夜明けは 5:30頃。 朝食を食べたらなるべく早く出発する予定だが、日の出も逃すのかなぁ、と思っていた。 夕食が2回だったが早く出発する人がいて朝食は1回で済むらしい。 みんな早く出て布引山か、鹿島槍でご来光見るのかな。 私にはその元気はない。 けれどひどく具合が悪くなることもなく、ぐっすり就寝できた。