out of curiosity #3

ブログを始めて14年目。
カメラを抱えて世界中の山に出没したい~!

シラタマホシクサを訪ねて 神石山・葦毛湿原

2024-09-13 14:44:25 | 山登り in 他エリア
2024年9月8日(日)
葦毛(いもう)湿原のシラタマホシクサ
 
 関東・甲信地方の天気があまりはっきりせずこの週もどこに行こうかと迷っていた。 どこか晴れている所はないのかと調べていると、この時期シラタマホシクサが咲く東海地方の天気が良いらしい。 葦毛(いもう)湿原のシラタマホシクサもずっと見てみたいひとつだったが、なにしろ遠いし、一泊するなら他に何をするか、どこに登るか、の目星がつかないでいた。
 もし行くなら豊橋駅まで新幹線&レンタカーかな~、と思っていた。 が、一応車で行った場合の距離や時間を調べてみたら、なんと浄土平ビジターセンターに行くより近いらしい。 一見すると信じがたいのだが。。。いや、あれ? そうなのかも。 車で行くならなおさら一泊してゆっくり現地入り、湿原&低山歩きで帰路も余裕をもって、という計画で行ってみることにした。(←一切経山は日帰りで行ったのに。w)
 
計画では以下の行程。
1日目(9/8)  神石山~吉田神社~葦毛湿原
2日目(9/9)  葦毛湿原~雲谷山~船形山~神石山ピストン
 
 9月8日(日)。日曜日の遠距離、しかも東名高速道路なので朝は早めに出発。 なんだか日曜日の方が仕事の車がいなくてスムーズ? 更に東名高速道路、新東名高速道路とずっと3車線でまっすぐ。 制限速度120km区間も多く超快適。 新東名から浜松いなさJCT~三ケ日JCT~三ケ日ICを経て浜名湖沿いを走り、神石山の登山口「梅田親水公園」(静岡県湖西市)の駐車場に9時前には到着した。
 ところが、この日梅田親水公園周辺は地域挙げての草刈り日で、たくさんの車と人がひしめき合っていた。 そんな中に入り込むのもはばかれ、先に愛知県豊橋市の「吉田城」を訪れることにした。
 
 
 吉田城は現在豊橋市役所の隣、美術博物館やスポーツ施設などを併設する豊橋公園内にて見られる。 訪れた理由は「どうする家康」巡礼。w 
 1505年今橋城として築かれたと言われる吉田城は1564年松平家康が今川方の吉田城を攻略すると、城主に酒井忠次を置いた。酒井忠次・・・現在はお山のドクターとしてご活躍。 戦国時代に今川、武田、松平らの戦国武将により激しい争奪戦が繰り広げられた吉田城は当時の戦乱の要だったと言える。
 
10:00から施設内を見学できるそうなので、少し外の景色など眺める。
驚いたことに見学は無料。 石垣を有する一部地域はただ今工事中。
見学できるこの櫓は鉄櫓(くろがねやぐら)と呼ばれ、1954年に模擬復興されたもの。
吉田城の天守だったとも言われている。
 
鉄櫓は3階建てになっており、各階に様々な資料が展示されている。
3階から豊川と豊橋市街地を望む。
その後公園内をグルッと散策し、11:00ごろ、もう一度神石山登山口に向かう。
 
車の中で昼ご飯を食べながら神石山の登山口「梅田親水公園」駐車場に到着。
右奥の建物がトイレ。 登山口がわからずウロウロ。w
登山口はトイレの脇の車道をそのまま山の方に歩いて行った先にあった。(11:58)
 
登山口手前の貯水池。 奥の山の方へ登ってゆく。
神石山周辺の稜線は静岡県ー愛知県の県境になっており、この辺りの山々は湖西連峰と呼ばれている。
湖西市のHPにて「湖西連峰ハイキングマップ」が見られる。
 
ゴンズイの実
 
神石山登山口。(12:08)
この左の道を上がってゆくトレイルと、手前に直登のトレイルがある。
始め直登のトレイルがわからず、ここでもウロウロ。
 
尾根道に合流。(12:25)
日影とは言え午後の温度と湿度が厳しい~! もう汗だく。
 
稜線のトレイル沿いにはこのような像がたくさん見られた。
地元の子供たちがゴミゼロを願って530(ゴミゼロ)体のあら環像(阿羅漢)を作成、設置したのだそう。
樹林帯の中、それ程急斜面でもないのだが、とにかく暑くて参る。
 
直下で少し岩場を登り仏岩に到着。(12:35)
周りの木々が高く期待していた展望はあまりない。
 
このような岩が突然現れる。
 
その先もしばらく緩やかな斜面だが、さすがに山頂近くなると斜度が出てきてヘロヘロ感が。
途中ラクダ岩に寄り道しようと思ったが、辞めてしまった。
 
神石山山頂と~ちゃくっ!(13:15)
「ようやく着いた~!」と日影のベンチにザックを置いて座り込む。
CTよりちょっとは速かったようだけど、疲れた~。
やっぱり暑いし、長距離運転の後は堪えるんだわ~。
しかもこの時期既にコンビニに冷凍ドリンクが無いのが致命傷。
 
充分休んだところで景色を拝む。
山頂名板には「旧航空灯台跡」とあるが、ここには昭和21年(1946)から昭和44年(1969)まで航空灯台が設置されていたそう。
航空灯台とは航空機の夜間飛行などの安全のために設けられた施設で、現在は撤去されているが、土台の痕跡が今も見られた。
 
奥には湖西市、浜名湖、浜松市までも見渡せる景色!
景色を楽しんだら急いで下山。w 翌日もまたここに来る予定だし。
この後はこの旅メインの葦毛湿原に向かう。
 
葦毛湿原第一駐車場到着。(14:50)
駐車場は第2もあり、そちらの方が湿原に近いが砂利面。
湿原に行く時に第2Pを通過するが、木陰に駐車でき、そちらの方が良かったみたい。
 
駐車場から湿原までこのような道を15分程歩く。
第2Pを過ぎた後にトイレあり。
 
葦毛湿原は愛知県豊橋市
先にも記した通り、今回の目的はこちらでシラタマホシクサを見る事。
ラタマホシクサは愛知県、静岡県、岐阜県、三重県の4県だけに自生する植物。
葦毛湿原でない場所でも見られるようだが、一番初めに知り、少し調べていたここに来てみた。
 
また、上写真にもある通り、葦毛湿原では4種類のミミカキグサが見られるという。
ミミカキグサは長野県など、湿地を訪れた際には常に探していたつもりだが見たことが無かった。
とても小さな花でシラタマホシクサのように群生する感じではない気がする。
なんとか探し出したい!
 
湿地帯に入るとこのような感じ。
シラタマホシクサもミミカキグサも見つけられるんだろうか、と不安になる。
 
が、すぐにシラタマホシクサが咲いていた!
 
さらに、すぐにホザキノミミカキグサも見つけられた。
というか、あちこちに群生してる。(;^ω^)
 
他の草も生い茂り、撮影するのはなかなか困難だが木道近くにもたくさん咲いており感激!
いやぁ~、小さい! 可愛らしい!!
 
その後すぐにミミカキグサ。 群生してるし。(◎_◎;)
この小ささ、わかるだろうか。
「はぁ~、いる所にはいるんだなぁ~。」と。 一生見られないかもと思っていたのに。
 
木道に這いつくばり、嬉々として撮影する。
 
こんなにかわいい顔をして、ミミカキグサ4種類すべて食虫植物だ。
花や葉で虫を捕まえるのではなく、地中の地下茎で微生物などを捕食するのだそう。
 
これがミミカキグサ最小のヒメミミカキグサだろうか?
小さいので見つけにくく、ようやく見つけたものは向こうを向いていた。
とても遠くにいたのでトリミングしてこれが限界。
残念ながらムラサキミミカキクサは良くわからなかった。
 
そしてシラタマホシクサ!
これは木道を歩いているとあちこちに群生が見られた。
 
モフモフッと綿毛の様だが、これが花。
しかも三枚の花弁を持つ雌花と雄花がいくつも重なっているのだそう。
黒く見える点は雄花の葯。
 
 
 
シラタマホシクサもミミカキグサもさほど労せず短時間で見られ本当にうれしかった。
それは湿原内にある案内板のおかげ。 詳細に「この下に○○が見られます」などの案内があるのだ。
「保護の会」の方たちが長年にわたり湿原を保護、整備、管理されてきたおかげだ。
案内板には植物の生育所が記されているだけでなく、どのような整備を行い、
その結果どのような植物が復活、生育するようになった、などの成果も記されている。
盗掘現場なども明示されているのだが、本当にこれからもずっとこの湿原が維持されるよう願っている。
 
ミズオトギリ
この花を見るために、ここに午後遅くに来る必要があった。
16:00頃に咲き、夕方には閉じてしまう一日花。
 
キセルアザミ?
 
明日は向こうの山をたどって再び神石山まで歩く。
 
 到着日のうちに観光をし、神石山にも登り、葦毛湿原も訪れることができた。 葦毛湿原では見たかった花をほぼ見られ、「愛知県まで走ってきた甲斐があったなぁ~。」と本当にうれしかった。 この日は湖西市で一泊。 翌日は葦毛湿原側(愛知県)から神石山まで湖西連山縦走をする予定。 明日も晴れて、浜名湖、遠州灘が見渡せるといいなぁ~。
 

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