統計技術:第8章 要約統計量による効果量の計算(続き)
第8章-2:要約統計量(Summary)による効果量(続き)
前回に引き続き、
下記URLのUCCS(Free Online Calcultoer)を使って効果量(ES:Effect Size)を求める方法の紹介です。
https://www.psychometrica.de/effect_size.html
上記URLから、下記を選択してみて下さい。
#4. Effect size estimates in repeated measures designs
ここでの反復測定 t 検定 は、簡単に言うと、繰り返しのあるANOVA検定を2標本に適用した場合と考えて良いでしょう。
すなわち、
2 つの観測値にわたる時間または被験者内の連続結果の変化を相関関係を考慮して評価するために使用されています。
そのため、
これまでに紹介した「独立標本の t 検定」や「対応のあるt検定」とは異なります。
簡単な例題でやってみましょう。
図1 対応のある t 検定の例題(仮定)を使用
Summary data( mean, sd)を使います。
上記UCCSの「#4」を開きます。
図2 Summary data の入力と結果
Correlation= 0.5 の場合、
d_RM= 0.448 ( Cohen's effect size for repeated measures )
d_RM, pooled= 0.409
↓
この値は、次式と一致します。
S_diff= SQRT(sd1^2 + sd2^2 - 2 * r * sd1 * sd2)= 0.409
d_av= 0.413 (Cohen's d using an average variance )
↓
この値は、次式と一致します。
d_av= mean_diff/( ( sd1+ sd2 )/2)= 0.413
なお、
対応のあるt-test ( paired t- test ) の場合、その ES は、
Cohen’s d= (16.4 - 0 )/9.49 = 1.7281
・・となり、
反復測定 t 検定(repeated measures t-test)のESとは異なります。
すなわち、
反復測定は、同じ測定が時間の経過とともに繰り返されるペア データのサブタイプであり、複数のレベルで同じ被験者を使用するか、類似の特性または関係に基づいて各グループで参加者をペアにするかなど、介入試験の計画によって使い分けされます。
文責:ISL assistant staff KUMI
次回に続く!