統計ブログはじめました!

各専門分野の統計技術、方法、テクニックなどを気ままに分かり易く例題をもとに解説します。

独立2標本の平均について(効果量)

2020-03-28 18:01:44 | 日記・エッセイ・コラム

本ブログでの統計技術では Excel 、「R」、Free online calculator などのツールを上手に使って統計分析を行う技術を紹介している.
第7章は「2標本の分布に関する技術」であり、平均値差の t検定に関する統計量を紹介している.
今回は、t検定での有意差の判断となる p値の記述と共に記載さるるべき効果量(e.s.:effect size)の技術を紹介する.

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なお、
上記での「R」の出力結果で、
  U3(d) 、 CLES(d)  、Cliff's Delta の Index が示されている.ここで、

・ U3は非重複度(完全重複は「0.5」).
・ CLES は U3分布の重複比率.
・ 順序尺度データの効果サイズ.

・・である.詳しくは専門書などを参考にされたい.
なお、
Cohen’d は正規性分布を前提にしたものである.

また、
効果量は、Cohen's d、Hedges's g で示されることが多く、前者は標本分散を、後者は標本不偏分散を用いている.

 


独立2標本の平均について(有意差検定)

2020-03-17 11:31:52 | 日記・エッセイ・コラム

第7章-2 独立2標本の平均について(有意差検定) 

正規母集団から取られて2つの標本の分散(バラツキ)が”等しい”なら「Student's t-test」を、”等しくない”なら「Welch's t-test」を採用する為に、分散比の検定を行った.
この様な、原理原則を頑なに守る必要があるなら、自然界のデータの多くは、厳密に”等分散”のモノは少ないだろう.
だったら、最初から「Welch's t-test」を行えば良さそうなものであるが、熱烈な「Student's t-test」のファンなどは、「ステューデントの t検定」はロバスト(和訳:頑健)だから、少々のバラツキの違いは問題ないと」主張する人々もいる.
一般的に、
多くの商用統計ソフトでは両方の結果を出力して判断を実践者にまかせている様で、これは後付けではないか・・、と思う人もいる.
これには、
統計の現場で日々分析に当たっている者は困ってしまう.

偉大な先人達は、AグループとBグループの平均値差の検定方法を発表した.それが、あまりにも有名な
「ステューデントの t検定」なのに、本ブログでは「ウエルチの t検定」を指示しているように見受けられるだろうか・・?

「ウエルチのt検定」に付いては下記に詳しいと思うのでご紹介しておこう.

*****
The Generalization of Student's' problem when Several Differen Population Variance are Involved (B.L.Welch)

要するに、
「ステューデントのt検定」は正規性・等分散性(バラツキが等しい)の条件が付いている.それでは、
バラツキが等しくない非等分散のときはどうするのだ・・・、との疑問に対して「ウエルチ」が 「Welch's t-test」 を発表した(「統計学を拓いた異才たち」より).

そこで、
等分散かどうか分からないなら、まず「ウエルチ」の t検定をやってみる・・・、そして、実験計画や測定データを見直してもなお、等分散と言えないなら積極的に「ウエルチのt検定」を用いる・・、もし等分散なら用いる必要はないと言える.とくに、海外の学術誌の査読者は厳しい様だ.
ただ、
一つ注意すべきは、「対応あり」なのに「対応なし」(独立)の t検定をするのは大きな誤りにつながるが、これについては別章で紹介する.

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第7章 2標本の分布に関する技術

2020-03-13 11:32:29 | 日記・エッセイ・コラム

正規母集団から取られた2つの標本の等分散性の検定は、2標本の平均値差などの有意差検定において(原理原則に従うなら)必要となる.
実際には、あまり厳密に解釈することもないと思うが、パラメトリック検定での要件である以上、その方法を紹介しておきたい.

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統計技術:正規分布に関する検定

2020-03-08 17:56:07 | 日記・エッセイ・コラム

統計技術:正規分布に関する検定
正規分布はいい分布だ! パラメトリック法においては正規分布の仮定が前提となる.
一般に、
標本の大きさが 2000以下のときはShapiro-Wilkの検定を、2000 より大きいときは KSL(Kolmogorov-Smirnov Lillefors)を選択の目安にすれば良いと思う.

シャピロ-ウィルク検定以外にも色々な方法がある.現在では、「Free Online Calculator」を使うのも統計技術と言えるので紹介しておこう.

統計技術 :シャピロ-ウィルク検定以外の方法は、[統計技術←クリック] に紹介した.
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