猫の名探偵と言えば、やはり赤川次郎氏著の「三毛猫ホームズ」でしょう。
しかし私は柴田よしきさんが描く、正太郎のほうが断然好きです。
女神の化身のごとく気高い三毛猫ホームズとは違い、猫としての正太郎が生き生きと描かれています。
正太郎は京都の山の中生まれで、いくらか洋猫の血が混じっているのか長めの黒毛、でも前足の先とお腹は白い猫。
「柚木野山荘の惨劇」で猫探偵正太郎がデビューします。
三毛猫ホームズとは一線を画する、猫目線で描かれた本格推理小説です。
正太郎の同居人、作家の桜川ひとみは、山奥の「柚木野山荘」で開かれる結婚式に招待された。
そして、無理矢理連れてこられた正太郎。
山荘で待っていたのは、育ての親である懐かしき浅間寺竜之介の親父さんと幼なじみの犬サスケ、それに美猫トマシーナとの出会い、だがそれだけではなかった。
次第に奇妙な雰囲気が漂っていく。
新郎・白石へ脅迫状が舞い込み、土砂崩れで山荘は孤立、そしてとうとう最初の犠牲者が…。
毒死、転落死、相次ぐ死は事故か殺人か?それなら犯人は?疑心暗鬼に揺れる…
正太郎とサスケの絶妙なる掛け合い、そして正太郎のトマシーナへの恋心…
読んでみてくらっせー。
「ゆきの山荘の惨劇」と改題して文庫化されていますので、こちらのほうがリーズナブル?
第二段としては「消える密室の殺人/猫探偵正太郎上京」が、文庫書き下ろしで刊行されています。
他に猫探偵正太郎の冒険シリーズ
【猫探偵正太郎の冒険1】猫は密室でジャンプする
【猫探偵正太郎の冒険2】猫は聖夜に推理する
【猫探偵正太郎の冒険3】猫はこたつで丸くなる
【猫は密室でジャンプする】があるます。これらも徐々に文庫化されているようです。
猫好きの上に本格推理好きの方には、珠玉の小説?
柴田よしきオフィシャルサイトhttp://www.shibatay.com/
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