ROCK & CINEMA DAYS

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暑いので少し冷やっとする話など

2011-08-14 23:21:00 | 家族
全国的にうだるような暑さが続いていますので
ちょっとゾッとするようなお話をば。


私の伯母の実体験です。


伯母は4人きょうだいの一番上。
2番目・3番目は女の子だったので妹。
4番目の末っ子が私の父。つまり弟。


歳の順に嫁に行きました。
3番目の女の子、つまり下の妹は
アメリカの方と結婚。
「日本で暮らす」と言う約束だったので
伯母や祖母の近くに家を買って住んでいました。


しかし数年後
妹の夫がどうしてもアメリカに帰らねばならなくなったので
妹夫婦は幼い息子と3人で日本を離れました。


今の時代からは考えられないことですが
その当時は、日本人は自由に外国へ行くことができなかったのです。
くわしいことはこちらに載っています。


なので
日本に帰国したり
逆にこちらから訪ねていくということはなかったそうです。
1ドル=360円の時代でしたから
おいそれと行ける金額ではありませんでしたしね。
貨幣の価値も今とは全然違いますし。


その妹は
渡米して数年後
病気でなくなりました。
ちょうどその亡くなった時間に
祖母や伯母の住む家に不思議な現象が起こったんですが
それを書くと長くなってしまうので
またの機会に…。


妹の死からほどなくして
伯母は2人目の子供を出産しました。
しかし当時はまだ病院の衛生管理も杜撰だったのか
出産後、すぐに産褥熱を出してしまいました。


40度を超える高熱でした。
伯母はベッドで苦しみ、意識も朦朧としていきました。


突然、体が楽になりました。
???
意識がはっきりしてきた伯母が起きあがってみると
そこは一面の花畑でした。
少し先には小川が流れていて
とても気持ちの良い場所でした。


すると
小川の方へ向かって
真っ白な着物を着た人たちが
列をなして歩いて行くのが見えました。


なぜか音楽も流れていたそうです。


「♪ふけゆく/秋の夜/旅の空の/わびしき想いに/ひとり悩む/恋しやふるさと/なつかし父母…」


有名な「旅愁」という歌です。


ぼんやりとその人たちを見ていた伯母は
「あっ!」と声をあげました。
なんと、列の中に、病気で亡くなった妹がいるではありませんか。


伯母は列に向かって走っていき
妹の手を掴もうとしました。
その瞬間、妹は伯母の顔をじっと睨んで


「お姉ちゃん!来たらあかん!まだ来たらあかん!!」


そう怒鳴りつけたそうです。


驚いた伯母は呆然と立ちつくし
白い着物の列を見送っていました。


次の瞬間
伯母は病院のベッドの上にいたそうです。


夢?
それにしてはリアルすぎる…。
伯母はとても戸惑いました。


そして伯母の体は回復し
生まれた子供とともに退院することができました。


伯母は後に語っていました。
あの白い着物を着た人たちは
故郷を遠く離れて亡くなった人たちなんだろう。
だから「…恋しやふるさと なつかし父母…」という歌が流れてたんだろう。


妹も見知らぬ外国で生活して病気になり
どんなにか日本に帰りたかっただろうに。
親に会いたかっただろうに。
そう思うと切なくてね。


その伯母も3年前、84歳でこの世を去りました。


ちょっと涼しくなりましたか?

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