鴨頭の掲示板

日本史学関係の個人的な備忘録として使用します。

【記事】 鴨頭俊宏《史跡をあるく》「瀬野機関区跡」『芸備地方史研究』第319号(2022年3月)

2022年04月10日 22時53分09秒 | いち研究者としての日記

芸備地方史研究会に寄稿していた標記の記事を掲載する『芸備地方史研究』第319号が完成し発行されました。

令和4年(2022)3月のJRダイヤ改正では、元々顕在化していた少子高齢化&モータリゼーションに新型コロナウイルス感染症の問題が加わり利用者数が減少しているからと、全国的に減便が進められました。こうした状況を憂う気持ちから、国内で有名な鉄道の難所「瀬野-八」に関係する標記の史跡を取材した成果を、簡潔な文章で書いています。

標記の史跡があるJR山陽本線瀬野駅(広島市安芸区)は、ちょうど東広島市の自宅と広島市街の中間にあるため、資料調査で広島県立図書館に通うついでに立ち寄りました。

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【業績】 鴨頭俊宏《修史研究》「関東近世史研究会に学ぶ自治体史論のあり方」『山口県史研究』第30号(2022年3月)

2022年04月10日 22時02分19秒 | いち研究者としての日記

山口県県史編さん室に投稿していた標記の小論文を掲載する『山口県史研究』第30号が完成し発行されました。掲載は82~92ページです。

近年日本史学界で議論を深めつつある「自治体史論」につき、実際編さん事業に携わった研究者がその意義を説明するのに重点を置きがちな動向に対して、都(道府)県ごとに「市町村史を大づかみで見る」方法論まで新たに提起したのが、関東近世史研究会の企画「関東近世史研究と自治体史編纂」(2009~2018年)です。そこでは、1つの都県ごとに発行史誌の分析一覧表を、開催する例会ごとにレイアウトを改良しながら見やすくすることに努められました。

こうした一連の取り組みにつき、評価点と課題点を整理しつつ私自身の取り組みと照らし合わせながら、将来山口県域をめぐっても議論が盛んになっていくための道筋をつけようとしています。ただ、元々は、山口県域で発行された史誌の分析一覧表を載せてその考察まで述べる計画でした。しかし、投稿の〆切日前に新型コロナウイルス感染症の第5波が到来して山口県内の図書館がことごとく臨時休館……。史誌現物の最終チェックができなくなったため、分析の部分は省略して、もっぱら研究動向ばかり述べるものに仕上げました。分析の成果については後日、別の会誌で発表したいと思います。

なお、完成誌のタイトル表示につき、表紙で「関東近世史研究に学ぶ自治体史論のあり方の変化」とありますが、これは発行者側の誤植ですので、ご注意願います。

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【業績】 鴨頭俊宏「山陰地域の自治体史誌と近世史用語『異国船』―現代史用語『モータリゼーション』の場合との対比まで―」『中国四国歴史学地理学協会年報』第17号(2022年3月)

2022年04月10日 21時23分05秒 | いち研究者としての日記

中国四国歴史学地理学協会に投稿していた標記の論説を掲載する『年報』第17号(2022年3月)が完成し発行されました。

近年日本史学界で議論を深めつつある「自治体史論」ですが、私の場合は、専門的に取り組む「『鎖国』下異国船対応をめぐる情報ネットワーク」研究の副産物的なものを随時論文化している感じです。今回は、朝鮮船の漂着事件が発生していた山陰2県域の自治体史誌を分析対象にしました。

ただ、2県を1本の論文にまとめて発表したのは失敗だったなと、正直後悔しています。そうしたのは、同じ『年報』第16号(2020年)で現代史用語「モータリゼーション」の場合を分析した論説と対照しやすくする意図なのですけど、読んだ自治体史誌全冊の一覧表を2県分挿入しただけで協会規定の過半数、400字詰原稿用紙30枚強ものスペースを割いてしまいました。「異国船」という用語につき、

(古文書において、いかなる意味づけで記述されているのか)→(その古文書を読んだ研究者がいかに解釈しているのか)→(研究者の見解が各自治体史誌へいかに反映されたのか)

を江戸時代の支配領域ごとに系統立てて説明できれば、研究論文らしくなるでしょう。しかし、そうするためのスペースは残っていませんでした。やはり、1県につき1本の論文で、じっくり書けば良かったなと思いますね。

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【受贈】 内田鉄平著・脇和也監修『これでわかる宇部市100年―大宇部誕生の由来―』(2022年3月)

2022年04月10日 20時20分49秒 | いち研究者としての日記

内田鉄平さんより、標記の新刊資料(NPO法人 うべ未来100プロジェクト、A4判ソフトカバー、104頁+α、本体2,000円+税)を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。

山口県宇部市の歴史につき、いわゆる「昭和の大合併」「平成の大合併」以前に存立した旧市村域ごとに章・節を設けつつ、カラーの図・表・写真を随所に提示しながら説明しており、一般的な郷土史ファンも読みやすい仕上がりとなっています。

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