うたたね日記

アニヲタ管理人の日常を囁いております。

ダンスは下手に踊れない

2024年07月13日 21時26分35秒 | ノベルズ
ファウンデーションとの全面戦争、並びにプラントにおける強硬派クーデターの鎮圧から半年が過ぎようとしていた。
全世界が未だ疲弊と、混迷の未来を模索する中、各国代表会議が赤道連合主催で開催された。
午前中から昼休憩もそこそこに閣議の連続。各国首脳対談などを挟み、今は宮殿を模したような講堂で、親善パーティーが始まった。バイフォレイトの窓から、先ほどまで差し込んでいたオレンジの光も何時しか月明かりのそれへと変わっている。

「未だ地球は混乱しているというのに、こんな酔狂をしている場合ではないでしょう。」
そう言ってスーツ姿の大西洋連邦代表大統領・フォスターは、苦みの残るシャンパンを、更に苦々しそうに一気に喉に流し込んだ。
彼女の秘書と思われる女性が、慌てて止めようとするが
「いいでしょう?このくらい。少しくらい羽目を外したって、大事な会議はもう終わったのだから。」
目を吊り上げるフォスターに、秘書はビクビクと後退する。心の中で(悪酔いだ)と呟いているのが表情に出ている。
「しかし、納得は行っていないのでしょう?」
そういってフォスターを煽るのは、大洋州連合の男性首相だ。
「当り前です!」
フォスターはグラスを銀盆に乗せたウェイターを呼び止め、何杯目かのシャンパンを一気に空け、そのまま銀盆に叩き返す。
「ユーラシアは未だ政府樹立もままならない、併せてアフリカ共同体や南アフリカ統一機構もブルーコスモスの攻撃のせいで、GDPはがた落ち。こんな状況で地上を立て直すことなんてできるわけがない!」
「それは皆同じでしょう。」
二人の背後から近づいてきたのは、白ワインのグラスを片手に穏やかな口調のプラント議長・ラメント。
「こちらもクーデターの影響で、まだまだ安定したとは言い切れません。」
そういって首を振るラメントに、フォスターは「フン!」と鼻を鳴らす。
「いずれにしても、こちらは自国のことだけでも精一杯だというのに、こんなところまで呼びつけて、しかもパーティーまで開催なんて。…随分と余裕がありますこと。」
「まぁまぁ、赤道連合もこうして国際会議の開催国を務めてくださって。みな国が疲弊している中、お引き受けしてくださったのは、感謝しなければ。」
なだめる様にラメントがオーバーリアクション気味に両手を広げる。だがフォスターは皮肉を込めて言葉を吐き出した。 
「赤道連合は、さして被害を受けておりませんものね。それと、あの「一人勝ち」の国も。」
「シィーッ!…どうやらお見えになられたようですよ。」
大洋州連合首相が人差し指を唇に立てる。

すると開かれたメインドアから、一組の男女が現れた。
<コツ、コツ、>
大理石の床に、ハイヒールの打つ振動。だがそれすらも隠すような、<サラサラ>と流れるようなシルクの滑る音。
二人を垣間見た者たちは、一斉に「おぉ!」と感嘆のため息を漏らす。

現れたのは、オーブ連合首長国代表・カガリ・ユラ・アスハ、その人。

スプリンググリーンの生地に、薄いライトグリーンの大きなショルダーリボンのついたシルクのドレス。足元までふわりと広がったドレスを見事に着こなし、ピンヒールの足元もスマートで。柔らかな金髪を同じスプリンググリーンのリボンで結び、淡い化粧と柔らかなピンクのルージュ。凛とした姿勢で歩いてくるその姿は、まさに少女たちが夢見る「プリンセス」のイメージそのものだ。隠そうとしても隠しきれない気品が溢れ、会場の、ことに男性の目が釘付けだ。
思わずフォスターも各国首相も息をのむ。

つい一時間前までの会議では、いつものオーブ首長を象徴する、目立った装飾もない地味な深い紫のスーツに、ブラウンのレザーシューズ。化粧も同じくブラウン系統のリップしかつけていなかった。
自分より2倍も3倍も年長の各国首脳を相手に、次々とプランを打ち出し、ファウンデーションの難民救済、ユーラシア復興への予算の計上、そして今後のコンパス運営についてまで、理路整然とまとめ上げた。議事を務めた赤道連合代表も、口をはさむ隙もない。
ともすれば、まるで男性のように凛々しく眩しくすら見えた。

しかし今はどうだ。
会場の誰もが、一度は目を擦り、瞬きを重ねて見直しかねない。
プリンセス、いや、あれはまさにクイーンだ。
地球を抱く、地の女神。まさにそれを形容して止まない。


―――続きはこちらから。


***


今日は病院で1時間半待たされ、結局すべてが終わるまで3時間かかったかもしたです💧
なんでも「熱中症の患者さんが、どんどん運び込まれて!💦」ってお医者様が嘆いていらっしゃいました(´Д⊂ヽ 昼ごはん、食べてないって…お疲れ様です<(_ _)>
ホント、病院に1回かかると、一か月の電気代並みにかかりますから、ちゃんと冷房かけましょうね。

話は飛んで、今日はSSを一本、支部の方にUPいたしました。
先週のSEEDFREEDOMのシネコンの、カガリのドレスとアスランのオーブ軍服を見て、どうにも結婚式とか正装が必要な場所に二人が参加しているイメージが湧いて出てしまいw(*´艸`*)
ただ、運命の時の第1話で、アスランがカガリに「ドレスは持ってきたんだろうな?必要なんだよ、演出的なことも」っていうセリフがありましたが、カガリは正直ドレスは好きじゃなさそうで。
流石にもう大人になりましたから、公の場でパーティー会場みたいなところだったら、きちんとドレス着てきそうですが。もしかしたら、スーツで来そうな気がしないでもなく^^;
なので、前回の『ダンスはうまく踊らない』の続編的に、カガリがどうしてもあのシネコンのドレスを着なきゃいけないシチュエーションに無理やり持っていきました(笑) アスランも「公の場で君と踊りたい」と言っていましたから、願ったり叶ったりだろう、アスラン!(笑)
ドレスにダンスに加えてアクション。やっぱりこうしたアクション付きな展開は萌えます(*´Д`)ハァハァ♥ アスカガはアクション何やっても似合うんですよね。首長服でもいけますし、今回みたいにドレス姿で、そのパニエなんかで素くらませたスカート部分の中に銃を仕込んでいてもよし!(≧▽≦)ノ✨ 戦う姿が絵になる女、カガリ・ユラ・アスハはかっこ美しい✨
脳内妄想が止まらなくなりますv

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