正確には昨日だったんですが、V6岡田君主演の映画『関ケ原』を見てきました!
いや~凄かったです!
何がすごいって、「関ケ原の戦いをこれだけ濃厚に描いてくれた作品(しかも三成視点)」って、他にないんじゃないかな。
昨年の大河ドラマ『真田丸』では「佐助の説明20秒で終了」(←涙)した関ケ原の戦い。あくまで信繁(幸村)が見たものだけを描いていたため、関ケ原のシーンはミッチーと刑部さんが「いよいよだな」「いよいよだ」と本陣でつぶやき、対する徳川もライダー忠勝が蜻蛉切をぶん回していたシーンだけで終了でした。
でも、この『関ケ原』は、もう濃厚に、存分に戦いを中心に描いてくれていました。
ネタばれになってしまうので、以下は見えないように感想など(ドラッグすれば見れます)。
物語は、原作者である司馬遼太郎先生の回顧録からスタート。
そして有名エピソード『三献の茶』で秀吉にスカウト(笑)されてから十数年、事は「関白秀次の女房側室、一族郎党の斬首シーン」から、岡田君演じる三成の苦悩が始まります。
必死に秀吉に斬首中止の嘆願をするのですが、聞き届けられず、最上家の駒姫もまだ秀次と出会ったこともないのに刑に処され、そこで駒姫付の自助として潜伏していた、伊賀のくノ一:初芽と出会います。
でも初芽ちゃんと以上に仲良くなりたかった左近さんが、その刑場に居合わせ、最初は三成を散々非難しますが、何度も左近に会いに行き、頭を下げることで左近の心をつかむ。初音ちゃん以上に難儀だったけど仲良しに(笑)
無論、刑部様ともそれ以前から御文庫仲間でしたが、刑部さんはこの件について、あまりにも無慈悲であることから、刑部職を辞任しています。
そしてここからは真田丸の時と同様に、必死に朝鮮出兵の件や秀頼の件で頭を悩ませる三成さん。しかし、その隙をうま~くついてくるのは、もちろん『古狸:家康』。うまく介入することで、結局人心を集めていきます。『伏見城の事件』ですでに二人の仲は険悪。三成も頑張るんですが、大納言:前田利家亡き後は急速に家康の勢力が伸びます。
数少ない味方の左近と刑部、そして忘れちゃいけないセコム直江。7人衆によって佐和山に蟄居させられつつも、あちこちに手を尽くし、嘆願して三成は挙兵。関ケ原の決戦へと向かいます。
家康軍に対し、直江が背後から突いてくれることを盟約し、秀忠が真田との戦いで遅参することを有利とみて戦いに挑むものの、結局小早川秀秋陣営の分裂、西軍大将である毛利輝元が動かず、そして島津ら軍勢も勝手に戦い始めたことで、西軍は四散状態。これでは勝てるもの勝てるわけない。
最後は左近に「逃げよ」と諭され、一人戦場を後にする三成。そして刑部さん、左近さんの戦死。最後には自身も自ら捕えられ、みせしめられた後、刑場に向かいます。その途中で刑部との連絡役をしてくれていたものの、同じ伊賀の忍で敵側にいた赤耳に殺されかけ、流転の日々を送っていた初芽が三成を見送る―――というストーリーでした。
ザクッと感想ですが、真田丸の時もそうでしたが、本当に三成さんは真面目。真面目で忠義の人。自分が損しても、例え敵だろうと相手には優しい。それを旨としている人なので、一度惚れこむと、左近さんや刑部さんのように、すごく仲間思いの人たちには愛されます。
でもここは戦国。やっぱり国を牛耳るには、卑怯さがないとやっていけない。家康は思いっきり腹黒いですが、人が落ち込んでいるときとかに、うま~~くその心の隙をついて、自分への信頼と、いかに家康という存在が大きいものであるかを刷り込んでいく天才ですね。こうしてその時代の歴史の外側から見れば、「あ~家康って狸~」と思うんですけれど、あの時代だったらちょっとでも心に弱い部分を持つ金吾とかからしたら、「寄らば大樹の陰」なんですよね。
あ、でも金吾をフォローすると、関ケ原で散々どっちにつくか悩んだんですよ。で、左近さんの息子が文字通り「命をとして嘆願」したのを見て、「三成につく!」と決めたんですが、家臣団がみんな「家康陣営に!」って、勝手に行動しちゃったもん(※史実で家臣が東軍に懐柔されていました)だから、結局は「金吾の裏切り」になっちゃったんです。・・・大将って、やっぱり家臣がしたことであっても責任を取らねばならんから、自分の名前が後世にまで伝わるんですよね(--;)
話を戻して、そうやって知らず知らずのうちに相手に信頼と強さを刷り込んでいく家康は、人心を集めることができた。だからこそ、彼の差配一つでみんながまとまって計画的に動くことができたんですが、対して西軍側は三成はそこまでの人望はない。故に、戦が始まってもあちこちの陣営に頭を下げて回るしかない。すごく丁寧で真面目なんですが、大将たるものは差配しなくちゃいけないから、ああやって陣を離れてお願いしに回っている時点ですでに統制は取れていない。しかも島津のジーちゃんたちは勝手に動くし・・・。結局大きな敗因はそこですね。統制がいかにとれているかどうか。仲間の思いだけでは、根性論だけでは生きていくことはできない。それが戦国でした。
そして三成を演じた岡田君。どうしても最初は「官兵衛さんだ!」という先入観がぬぐえなかったのですが、見ているうちに「三成だ」と思えるようになってきましたね。真田丸の時の山本さんと、本当に印象が似ている。真面目なんだけど不器用。使われているときは有能なんだけど、人の頭に立つには無理がある。官兵衛は知略に富んで、そこはかとない自信に溢れていましたけれど、三成は最後まで不器用なまま。アイドルじゃなくって、本当に役者ですよ、この人は。上手いです。とっても。
そして家康の役所さんもなかなか。真田丸の時の内野さんに劣らない。まぁ大物役者ですからね。でも役所さんというとかっこいいイメージがありましたが、狸腹のおじじ役も流石はまっていました。内野さんと同じく、ちょっとギャグに走る部分もあったり、脚本上の設定でしょうが、結構お茶目(笑) でも、伊賀越えしたら内野家康のようにひぃひぃはしなさそう(笑) あれはやっぱり内野さんの家康だから可愛いんだ(笑)
あと、創作ですが初芽ちゃんとのメロドラマ部分もありましたが、むしろ左近さんとの方がメロドラマチック(笑) でも平さんの左近さんはかっこよかった!!『野武士』のイメージそのままで。戦闘シーンも迫力ありましたし。
とにかく作品の半分は関ケ原の戦いでしたが、エキストラさんも含めてすごい人数。しかもドラマでよくある「平地での戦い」ではなく、本当に山を使っての関ケ原そのものの戦いがリアルで迫力満点で、ここはお勧め!本当の関ヶ原の戦いはこうであったと思います。ただし、血しぶきすごい出ます!生首も出ます!(しかもリアルに腐れている・・・ハエがたかっている様子まで映ってます)
いや~これ見て断然実際の関ヶ原に行ってみたくなりました。
実際の山野を見てみたら、映画の内容がより詳しくわかるし、伝わってくるでしょうね。彦根城でひこにゃんしか見てこなかったのが、今更悔やまれます。
関西に行く機会があったら、絶対途中で立ち寄ります。
映画ももう一回見てこようかな。
ミッチーファンに限らず、真田丸クラスタさんでもきっと満足できると思います!
いや~凄かったです!
何がすごいって、「関ケ原の戦いをこれだけ濃厚に描いてくれた作品(しかも三成視点)」って、他にないんじゃないかな。
昨年の大河ドラマ『真田丸』では「佐助の説明20秒で終了」(←涙)した関ケ原の戦い。あくまで信繁(幸村)が見たものだけを描いていたため、関ケ原のシーンはミッチーと刑部さんが「いよいよだな」「いよいよだ」と本陣でつぶやき、対する徳川もライダー忠勝が蜻蛉切をぶん回していたシーンだけで終了でした。
でも、この『関ケ原』は、もう濃厚に、存分に戦いを中心に描いてくれていました。
ネタばれになってしまうので、以下は見えないように感想など(ドラッグすれば見れます)。
物語は、原作者である司馬遼太郎先生の回顧録からスタート。
そして有名エピソード『三献の茶』で秀吉にスカウト(笑)されてから十数年、事は「関白秀次の女房側室、一族郎党の斬首シーン」から、岡田君演じる三成の苦悩が始まります。
必死に秀吉に斬首中止の嘆願をするのですが、聞き届けられず、最上家の駒姫もまだ秀次と出会ったこともないのに刑に処され、そこで駒姫付の自助として潜伏していた、伊賀のくノ一:初芽と出会います。
でも初芽ちゃんと以上に仲良くなりたかった左近さんが、その刑場に居合わせ、最初は三成を散々非難しますが、何度も左近に会いに行き、頭を下げることで左近の心をつかむ。初音ちゃん以上に難儀だったけど仲良しに(笑)
無論、刑部様ともそれ以前から御文庫仲間でしたが、刑部さんはこの件について、あまりにも無慈悲であることから、刑部職を辞任しています。
そしてここからは真田丸の時と同様に、必死に朝鮮出兵の件や秀頼の件で頭を悩ませる三成さん。しかし、その隙をうま~くついてくるのは、もちろん『古狸:家康』。うまく介入することで、結局人心を集めていきます。『伏見城の事件』ですでに二人の仲は険悪。三成も頑張るんですが、大納言:前田利家亡き後は急速に家康の勢力が伸びます。
数少ない味方の左近と刑部、そして忘れちゃいけないセコム直江。7人衆によって佐和山に蟄居させられつつも、あちこちに手を尽くし、嘆願して三成は挙兵。関ケ原の決戦へと向かいます。
家康軍に対し、直江が背後から突いてくれることを盟約し、秀忠が真田との戦いで遅参することを有利とみて戦いに挑むものの、結局小早川秀秋陣営の分裂、西軍大将である毛利輝元が動かず、そして島津ら軍勢も勝手に戦い始めたことで、西軍は四散状態。これでは勝てるもの勝てるわけない。
最後は左近に「逃げよ」と諭され、一人戦場を後にする三成。そして刑部さん、左近さんの戦死。最後には自身も自ら捕えられ、みせしめられた後、刑場に向かいます。その途中で刑部との連絡役をしてくれていたものの、同じ伊賀の忍で敵側にいた赤耳に殺されかけ、流転の日々を送っていた初芽が三成を見送る―――というストーリーでした。
ザクッと感想ですが、真田丸の時もそうでしたが、本当に三成さんは真面目。真面目で忠義の人。自分が損しても、例え敵だろうと相手には優しい。それを旨としている人なので、一度惚れこむと、左近さんや刑部さんのように、すごく仲間思いの人たちには愛されます。
でもここは戦国。やっぱり国を牛耳るには、卑怯さがないとやっていけない。家康は思いっきり腹黒いですが、人が落ち込んでいるときとかに、うま~~くその心の隙をついて、自分への信頼と、いかに家康という存在が大きいものであるかを刷り込んでいく天才ですね。こうしてその時代の歴史の外側から見れば、「あ~家康って狸~」と思うんですけれど、あの時代だったらちょっとでも心に弱い部分を持つ金吾とかからしたら、「寄らば大樹の陰」なんですよね。
あ、でも金吾をフォローすると、関ケ原で散々どっちにつくか悩んだんですよ。で、左近さんの息子が文字通り「命をとして嘆願」したのを見て、「三成につく!」と決めたんですが、家臣団がみんな「家康陣営に!」って、勝手に行動しちゃったもん(※史実で家臣が東軍に懐柔されていました)だから、結局は「金吾の裏切り」になっちゃったんです。・・・大将って、やっぱり家臣がしたことであっても責任を取らねばならんから、自分の名前が後世にまで伝わるんですよね(--;)
話を戻して、そうやって知らず知らずのうちに相手に信頼と強さを刷り込んでいく家康は、人心を集めることができた。だからこそ、彼の差配一つでみんながまとまって計画的に動くことができたんですが、対して西軍側は三成はそこまでの人望はない。故に、戦が始まってもあちこちの陣営に頭を下げて回るしかない。すごく丁寧で真面目なんですが、大将たるものは差配しなくちゃいけないから、ああやって陣を離れてお願いしに回っている時点ですでに統制は取れていない。しかも島津のジーちゃんたちは勝手に動くし・・・。結局大きな敗因はそこですね。統制がいかにとれているかどうか。仲間の思いだけでは、根性論だけでは生きていくことはできない。それが戦国でした。
そして三成を演じた岡田君。どうしても最初は「官兵衛さんだ!」という先入観がぬぐえなかったのですが、見ているうちに「三成だ」と思えるようになってきましたね。真田丸の時の山本さんと、本当に印象が似ている。真面目なんだけど不器用。使われているときは有能なんだけど、人の頭に立つには無理がある。官兵衛は知略に富んで、そこはかとない自信に溢れていましたけれど、三成は最後まで不器用なまま。アイドルじゃなくって、本当に役者ですよ、この人は。上手いです。とっても。
そして家康の役所さんもなかなか。真田丸の時の内野さんに劣らない。まぁ大物役者ですからね。でも役所さんというとかっこいいイメージがありましたが、狸腹のおじじ役も流石はまっていました。内野さんと同じく、ちょっとギャグに走る部分もあったり、脚本上の設定でしょうが、結構お茶目(笑) でも、伊賀越えしたら内野家康のようにひぃひぃはしなさそう(笑) あれはやっぱり内野さんの家康だから可愛いんだ(笑)
あと、創作ですが初芽ちゃんとのメロドラマ部分もありましたが、むしろ左近さんとの方がメロドラマチック(笑) でも平さんの左近さんはかっこよかった!!『野武士』のイメージそのままで。戦闘シーンも迫力ありましたし。
とにかく作品の半分は関ケ原の戦いでしたが、エキストラさんも含めてすごい人数。しかもドラマでよくある「平地での戦い」ではなく、本当に山を使っての関ケ原そのものの戦いがリアルで迫力満点で、ここはお勧め!本当の関ヶ原の戦いはこうであったと思います。ただし、血しぶきすごい出ます!生首も出ます!(しかもリアルに腐れている・・・ハエがたかっている様子まで映ってます)
いや~これ見て断然実際の関ヶ原に行ってみたくなりました。
実際の山野を見てみたら、映画の内容がより詳しくわかるし、伝わってくるでしょうね。彦根城でひこにゃんしか見てこなかったのが、今更悔やまれます。
関西に行く機会があったら、絶対途中で立ち寄ります。
映画ももう一回見てこようかな。
ミッチーファンに限らず、真田丸クラスタさんでもきっと満足できると思います!