昨日は暑かったですね。久しぶりに車に乗ると、車内の温度は31度と。運転するとエアコンが入り涼しい風が…。不要不急ではない、〝必要火急〟の用事で郵便局と病院へ定期的な通院です。もちろん混雑を避けて、午後の3時過ぎに行きました。郵便局はATMですので一人ずつですし、並んだとしても離れて並びます。でも、器械に触って操作しましたが、それは消毒しませんでした。これ大丈夫でしょうか?(笑)
しかし、その後病院へ行き、入り口の消毒液で手を洗って入りましたのでそれでOKかしら。ここでも患者は一人。その人が診察室に行くと待合室は私だけ。だから接触?するのは受付の人と看護師さん。でも血圧や脈を測るのは器械だし…ああ、体温計を渡されたわね。診察室でも先生とは1㍍以上離れてマスク越しに話して、でも声が小さいので何を仰っているのか??? まあ、こんな調子で次は薬局へ。
考えてみれば、接触があったと思うのは、処方箋や薬、そのお金のやりとりを通してということになりますが、もしこれで感染するとしたら、もう防ぎようがないんでは?今のところ宇部では高校でのクラスターで出た一人だけで、その後は誰もいませんし、山口県での感染者も濃厚接触者の一人が先日増えて、合計32人です。感染経路の不明だという人は今のところ殆どいませんので、これで県外からの流入さえなければ急に増えるということはないのではないでしょうか。しかし、都会ではそうも言ってはおられないのでしょうね。感染経路の分からない人の方が多いようですから。だからまだ緊急事態宣言を解除するには危ないということでしょうか。部分的に拡散の恐れのない地方だけを解除するという話も出ましたが、それも却って拡大のリスクが高まるとか。素人の私には難しいことは分かりませんが、ああ、本当に息苦しい毎日ですもの。いろいろ考えれば、今は家にいるのが一番楽ですね。人の出入りがなければ感染の恐れは全くないのですから。でも、そういう生活が延々と続くと思うと…ああ
この気分が〝春愁(しゅんしゅう)〟なのでしょうか。いやいや、これは愁いの原因がはっきり分かっているのですから違います。〝春愁〟というのは、春の生気溢れる季節の中で、何となく哀愁を覚えたり、ふっと物思いにふけったりする軽い気だるさを伴う憂鬱な感覚のことですもの。
春愁やかたづきすぎし家の中 八染藍子
この句、どう思います?我が家は全く片付けができていませんので、うらやましい限りなんですが。〈かたづきすぎし〉の〈すぎし〉がここではカギなんです。何事も〝過ぎたるは及ばざるがごとし〟なんですよ。だって、余りにも綺麗に片付いた部屋には人の気配がないでしょう。まるで人に見せるために…展覧されているような気がしませんか。どんなに片付けても部屋って、そこで一週間も暮らせば雑然としてきません? ああ、几帳面な人なら違うかも。私には無理、無理!整理下手ですから…。もし綺麗に片付いた部屋に入れられたとしたら借りてきた猫みたいに…ああ、堅苦しい!やっぱり私はダメですね。
藍子さんもそうだったのかしら?違うとしても、人間どこかスキがあった方が息抜きできていいと思いませんか。完璧なのは疲れますもの。そんなときにふっとなぜだかわけもなく気の重い暗い気分になる…それが〝春愁〟なんです。
でももう5月5日は立夏ですから、句を詠むとすれば〝春愁〟というより〝惜春(せきしゅん)〟の情ですかね。
あんぱんの葡萄(ぶどう)の臍(へそ)や春惜しむ 三好達治
なぜ〈あんぱんの葡萄の臍〉を見て春を惜しむのでしょう。みなさん、頭の体操です、さあ考えてみて!いろんな答えが出てきっと面白いのでは?
写真は、〝杜鵑花(さつき)〟で、ツツジ科の常緑低木。夏の季語です。一般の躑躅(つつじ)に遅れて、杜鵑(ほととぎす)の鳴く頃に咲くのでこの名がありますが、こちらでは杜鵑の初音はまだなんですよ…。2枚目のは紅白の花が一本の木に咲く〝源平咲き〟のサツキです。