おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
黄帝内経素問 診要經終論.篇 第十六
第五節
(原文)
帝曰。願聞十二經脈之終、奈何。
岐伯曰。
太陽之脈其終也、載眼反折瘈瘲、其色白、絶汗乃出。出則死矣。
少陽終者、耳聾、百節皆縱、目絶系。絶系一日半死。其死也色先青白乃死矣。
陽明終者、口目動作、善驚妄言色黄。其上下經盛、不仁則終矣。
少陰終者、面黒齒長而垢。腹脹閉、上下不通而終矣。
太陰終者、腹脹閉、不得息、善噫善嘔。嘔則逆。逆則面赤。不逆則上下不通。不通則面、皮毛焦而終矣。
厥陰終者、中熱嗌乾善溺、心煩。甚則舌卷、卵上縮而終矣。此十二經之所敗也。
訳
足太陰脾経 漢方用語大辞典 足太陰経脈
≪霊枢経脈篇≫
「脾の足の太陰の脈、大指の端に起り、指の内側白肉際を循り、核骨の後を過ぎ、内踝の前廉に上り、腨内に上り、脛骨の後を循り、厥陰の前に交わり出て、膝股内の前廉に上り、腹に入り、脾に属し、胃を絡う。膈に上り、咽を挟み、舌本に連なり、舌下に散ず。その支なるものは、復た胃より分れて膈に上り、心中に注ぐ。」
旧カネボウ薬品 足太陰脾経 経脉走行路
A第一趾外端(隠白穴)から始まり、第一趾の内側の赤白肉(人体の肉には、赤白の別があり、陰陽の経によって赤白肉を境目とする。白肉は陰経に属し、赤肉は陽経に属す・漢方用語大辞典)の際に沿って、内踝前に上行し、又、B腓腸筋に上って、脛骨の後側に沿って、足厥陰肝経の前を交わり出て、C膝、大腿内側の前縁を経て、D腹部に入り、E脾に属し、F胃を連絡し、G横隔を通って上行し、H食道の両側を挟んで舌根とつながり、I舌の下に分散する。
J胃部の支脉、上って更に横膈を通って心中に注ぎ、手少陰心経とつながる。
手太陰肺経 漢方用語大辞典 手太陰経脈
≪霊枢経脈篇≫
「肺手の太陰の脈は中焦に起り、下りて大腸を絡い、還りて胃口を循り膈に上りて肺系に属す。肺より横に腋下に出て下りて臑の内を循り少陰心主の前に行く、肘中に下りて臂の内を循り、骨の下廉に上りて寸口に入り、魚に上りて魚際を循りて大指の端に出づ。其の支なる者は、腕の後より直ちに次指の内廉に出て其の端に出づ。」
旧カネボウ薬品 手太陰肺経 経脉走行路
A中焦から始まり、B下って大腸を絡い反転上行して胃の上口に沿ってC横膈を貫いてD肺に属す。E肺と喉頭とつながる部位から横に出て、(中府穴)F下って腕内側に沿って手少陰心経と手厥陰心包経の前面に走行、肘窩にG下って腕屈側の橈側縁に沿って、寸口(橈動脉の搏動のところ)に入り、H母指球を経て、その辺縁に沿って拇指の橈側端に出る。(少商穴)
I列缺の所から分かれた支脉、示指の橈側端まで走行し手陽明大腸経とつながる。
上記の二経脈の気が尽きるようになりますと、
足の太陰脾経はD腹部に入り、E脾に属し、F胃を連絡し、とあり腹部が脹(ふく)れ閉じてしまいます。
手太陰肺経はC横膈を貫いてD肺に属す。E肺と喉頭とつながる部位から横に出るとあるように、呼吸に関係し、呼吸が出来にくくなります。よくゲップをし、よく嘔きます。
嘔けば気が逆し、気は上方にあって下降すべきものであるが、それが反対に上方に上るために面が赤くほてるようになります。
逆しない場合は上下が通じず、通じなければ顔色は黒くなり、皮毛は焼けた黒色のようになり、死に至ります。
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