ナチス圧政下のフランス・シャトーブリアン郡に、政治・思想犯がつながれる収容所があった。直接的には関係のない、ある事件がきっかけで、ヒトラーの逆鱗に触れ、27人のフランス人共産主義者が銃殺刑になるのだ。
ナチスの命で、銃殺にかかる人のリスト作りをすることになる郡の行政官、ドイツ軍人でありながら、ヒトラーのただの思いつきを翻そうとする人々の苦悩が描かれる。
主義主張を持つひとが、更に狂信的な主義により、死に追いやられる。27人の中には、処刑当日が釈放日だった人や、17才の少年もいた。
あと1時間で執行される人々に寄り添った、キリスト教司祭が、同胞でありながら収容者を取り締まる役人に言う。
「命令の奴隷になるな、良心の声を聴け」
誇り高き人々の実話。