前作を観たのは、48年前の小6の時だった。父と吉祥寺の映画館で。緊張の連続の場面設定で、細かいところまで、よく覚えている。
今作は、役所広司演じる阿南陸相の人間味と、昭和天皇の言動に、重味が置かれていた。
前作では、陸軍省の畑中少佐を黒沢年男が演じたが、今回の松坂桃李については、演じるに時期尚早で、断末魔の狂気は出せず、新兵にしか見えなかった。
映画評論をしている場合ではない。父は学徒兵として、この映画で描かれている戦争の中にいたのだ。70年前の8月15日で、軍国としての日本は終焉した、と信じたいものだ。
(今年39作目の映画鑑賞)