先日23日午後、石井ダムまで「往復」したと記した。
往復ではなく「周回」だ。
ダムの上から展望している内に、ダム下からイヤガ谷東尾根経由で帰る道を思い出した。
だが、尾根に這い上がるその道に来て見ると鬱蒼と夏草が茂り、ズック靴では難しそう、既に日が陰って薄暗い。
此処で元来た道を引き返せば充分に明るいうちに帰宅できたのだ。
だが、頭の中は、鵯越→高尾山→星和台コースになっていた。
鵯越駅から電車で帰ることも出来たが、財布を持っていないことに気がついた。
持ち物はコンデジとアパートの鍵だけだ。
しょうがない、やはり高尾山行きだ。
高尾山は広大な墓地、車両用の門は閉まっていたが、歩行者は入れる。
大仏様あたりはまだ明るかった。
案内板を記憶すべく眺めて北門に向かって車道を歩き始めた。
ほどなく、日はとっぷりと暮れて真っ暗になった。
墓地には外灯は一切無いことに気がついた。
そりゃそうだ、夜に誰がお墓参りをするだろうか・・・
闇の中から死者に見つめられているような静寂。
聞こえるのは自分の靴音のみ。
夜空の南東方向に木星?が浮かんでいる、他の星は見えない。
墓地の周回路はほんの十メートル先には闇に消えてしまう。
かすかな星明かりで見える足下のセンターラインに沿って歩いていてはあらぬ方向に行ってしまうので、分岐ではこの星の位置が背後になるようにして歩いた。
墓園は南から北門まで4kmぐらいはあるだろうか、
車道の両側の花の名前がついた区画名の標識が闇の中に見えてくる。
西門の標識が見えたので、方向に間違いないことにほっとする。
ようやく闇の中から星和台の街灯りが見え北門に到着した。
僅か1時間余りだが、非常に長く感じた。
■よく似たコース
神戸市北区 イヤガ谷東尾根〜鵯越大仏〜鵯越墓園
http://kansai.me/krmt6/h30/0501hiyodori-daibutu.htm