落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

兵庫県多可郡 千ヶ峰(1005m)

2006年08月31日 | 散歩・山歩き
 千ヶ峰(1005.2m兵庫県多可郡多可町)に登った。先日21日、兵庫県の北の方へ行ったとき、名前と山の姿が美しく印象に残っていた。いろいろインターネットで調べると登りやすそうで、また美しい棚田が麓に広がっているとのことで、ますます行きたくなっていた。
 ようやく天気が安定したのでバイクで出かけた。神戸からは70~80kmでこれなら日帰り登山可能だ。

 千ヶ峰は人気ハイキングコースで色々なコースがあるが、私は岩座神から登り、七不思議といわれるポイントを通過しながら降りてくるコースをとった。麓で古老に聞くとあまり通るひとがないと言っていた。
 山頂の眺望は期待通りで360度畳々たる播磨の山々をパノラマで鑑賞することが出来た。空気が澄んでいれば瀬戸内海や六甲までも見えるという。

 山頂で一服していると二人ほど単独で上がってきた人があった。私よりも年配らしい。一人は加古川から来た人、もう一人は地元の毎日登山だ。どちらも山歩きが大好きといった朗らかないい顔をしていた。山頂には鉄製の目安箱のようなものがあって、中にサイン帳が入っていた。



 私の降りるコースについて毎日登山兄さんに聞くと「あっちはな、蛭が出るぞ」という。インターネットにもそのことが書いてあったが、マムシが出るよりはましだと思って、さして気にしなかった。
 確かに降りるとき一匹見かけた。靴下2枚に登山靴は履いているし、どうってことないと思っていたのだが、全く気がつかないうちに血を吸われていたのだ。

 汗を流して疲れをとろうと神戸に入ってから温泉に立ち寄って、脱衣所で気がついた。ズボンの裾が怪我もしていないのに血がにじんでいる。靴下も同様で脱ぐと、脛のあたりに血がこびりつき中心にひからびた蛭がくっついていた。もう一箇所、血を吸った跡がついてた。せっかくご馳走になりながらうまく退散できなかったらしい。それにしても急な斜面でゴーロが長く続く厳しい道だったが、何時の間に取り付いたのだろうか。

 湯に浸かりながら、昔、亡父がボルネオのジャングルで蛭に襲われた話をしていたことを思い出した。彼方ではサイズも大きいらしい。それが知らぬ間に股間にまで入ってきて、褌が真っ赤になっていたそうだ。

・・らしからぬ正論

2006年08月29日 | 政治・外交
産経新聞はまともな新聞としてwebで最初に読ませていただく新聞だが、「えっ」と思うこともある。
平成18(2006)年8月27日[日]
■【正論】東京大学名誉教授・衞藤瀋吉 靖国問題に休戦ラッパを鳴らそう
■総合的国益は何かを考えるとき

≪棘としてしこり残すだけ≫
 秦郁彦氏は時々よいことを言う(いや「しばしばよいことを」と記さねば失礼か)。秦氏は元日大教授、人も知る昭和軍事史の卓抜した研究者である。
 先般、富田朝彦元宮内庁長官が書き残したメモの一部がマスコミに取り上げられた。昭和天皇が晩年、極東国際軍事裁判でA級戦犯とされた人たちの靖国神社への合祀(ごうし)に不快感を示されたという内容の部分である。これは靖国神社問題を論じてきた人たちに大きなショックを与えた。そしてその富田メモの信憑(しんぴょう)性を疑う議論さえ出てきた(例えば『週刊新潮』8月10日号)。
 このメモ内容の評価はさておき、このメモの報道に当たって、秦氏は本紙記者からコメントを求められた際、「問題はどんな波及効果を及ぼすかで、どう議論してみても、最終的な判断が靖国神社にある限り観念論になってしまう。この問題はしばらく論議を凍結してはどうか」と結ばれた(本紙7月21日付)。
 これは、かねて私が考えていたことと合う。はたしてひとたび起るや論争は激しさを加え、靖国神社に首相が参拝することの可否のみならず、行き着く先は、公式参拝か個人としての参拝かをしつこく問いただして首相に迫ることにさえなってしまった。
 そこに中国や韓国からの首相参拝中止を求める強い非難が起って、いっそう論争に拍車をかけた。中には来月の自民党総裁選、つまり事実上の次期総理の選択で靖国問題が最大の争点だとにぎやかに書くメディアも現れた。  私は論争好きで、まれには瞬間湯沸器などとからかう親しい友人もいる(私は絶対そうは思わないが)。その私がこの論戦が激しくなればなるほど、事態観察の冷徹さは失われ、信念の露骨なぶつかり合いにならないかと恐れていた。  それはわが国の対外姿勢にとっても、一部外国の対日観にとっても利益にならず、へたすると永くのどに刺さった棘(とげ)としてしこりを残すことになりかねないからである。

≪「遥拝」でいいではないか≫
 中国も韓国も日本の対外政策ののどに棘を刺すことはいとうまい、そして決して譲歩しないであろう。中韓両国政府にとって、この問題で譲歩することは、国内的に有利な情勢をつくり出すとは思えないからである。
 そして現在そうなりつつあるのを悲しんでいる。この悲しみをともに分かち、語り合う仲間がいないことを寂しく思っていた折から、この秦氏の短いが的を射た論議凍結の提案、つまり休戦の意見を、頼もしく思ったのである。
 首相の靖国神社参拝を信仰の自由だけで論じたり、国家主権にかかわる問題としてのみ筋を通そうとしたりする見方をナショナリズムの評価軸と仮に名づければ、もう一つ対外友好外交の評価軸も一国の宰相として忘れてはならないはずである。これが英知ある将来の解決策を求める縦と横の判断軸であることに、大方の異存はなかろう。
 私はこの2本の座標軸、つまりナショナリズムと対外友好と双方を勘案する二元方程式の解、つまりわが国にとって最大の利益点を求めるのは宰相としての責務であると考える。そして、この座標軸の重点の置き方の違いが、今日激しい論争を引き起しているのである。もうよいではないか。双方に休戦ラッパを吹くことを勧めたい。
 首相の参拝問題について、この最大利益点を探すとすれば、私は「遥拝」を勧めたい。わざわざ九段まで行かずとも、官邸で靖国神社に遥拝し、心中「参拝せず、ごめんなさい。対外友好政策を打ち建てるために中国や韓国にも配慮します」と宰相としての苦衷を述べて、はるかに伏し拝めばよいではないか。

≪神社側にも求めたい変化≫
 けしからん屈辱外交だ、との非難を受けようが、そのときは三国干渉を受け入れた陸奥宗光の懊悩(おうのう)、ポーツマス講和会議でロシアから賠償金も取らずに妥結し、日比谷焼き討ち騒動まで起る中でジッとこらえた小村寿太郎の煩悶(はんもん)を想起し、我慢したらいかがか。次期総理にはどなたがなられようと、ぜひこの2本の座標軸でのご配慮を願いたい。
 そして、秦氏の言う通り、靖国神社側もまた、変ってほしいと思う。明治以来、英霊を祀(まつ)る社(やしろ)として国民的評価を得てきた靖国神社は、その評価を継承すべく、柔軟な姿勢を以て歴史の推移、国内外の情況の変化に対応すべきである(どう変るべきかの私見はここでは触れまい)。
 あまりに旧態依然として時を過ごすと、いずれも国民の信頼を失うことにもなりかねないと私は思っている。
(えとう しんきち)

 秦郁彦氏は「従軍慰安婦」問題を検証した先生として評価されていたと思うが、先日の「富田メモ」では信憑性が疑わしいにもかかわらず第一級の歴史資料としてお墨付きを与えた。
 東京大学名誉教授・衞藤瀋吉氏のこの論説では、「靖国問題に休戦ラッパを鳴らそう」という。やっと決着がつきかけていると思うのだが、「遙拝」とか「神社側にも求めたい変化」とか仰っている。大学の先生にしてなぜ中共が靖国を外交カードにしたがっているのか本質を見誤っておられるらしい。

 先日読んだアンディ・チャン氏「靖国と民主国家」では、
『この世の人間が死者の霊に対して、来て下さい、出て行って下さい、と言う【権利】があると思うのは傲慢そのものである。こんな主張をする人に魂があるのか、疑問に思う』
『日本外交がうまく行かないのは一部の日本人が自国の尊厳を損なう行為をしている』
 と述べていたが、≪神社側にも求めたい変化≫などというのはまさにこれではないか。

 「正論」の論説記事として掲載する産経も「変わりつつ」あるのだろうか。

アンディ・チャン「靖国と民主国家」

2006年08月27日 | 政治・外交
 アンディ・チャンという方のメルマガがある。「靖国と民主国家」という明快な論説があり感銘を受けた。
 (米カリフォルニア在住台湾人・地球物理学博士)
 以下に一部書き出しの部分をご紹介させていただく。
 是非こちらの詳細(http://www.melma.com/backnumber_53999/)をご参照ください。

●国ありてこその民主自由
靖国に参拝すれば「正常な日中関係」を結ぶ事が出来ないと言うのは中
国側の言い分で、日本国の首相が自国の英霊に詣でる事さえ中国の思惑
を考慮しなければならないなら、両国間に正常関係はない。外国の勝手
な言い分は許さない、それが首相の責任である。

靖国に祀っているのは「護国の英霊」であって「侵略の悪霊」ではない。
だから靖国に詣でることの是非を論じる必要はなく、外国人の主張を聞
く必要もないのである。

●外交官は国の尖兵
日本は戦争を放棄したという。戦争を放棄しても敵がいないわけではな
い。しかし、国の防衛が出来なければ侵略を防ぐことは出来ない。平和
になって戦争がなくなったら、外国の侵略は外交官が防ぐのである。
つまり外交官とは「戦争を放棄した日本国の尖兵」である。外国の無理
な主張を前線で防衛するのが外交官である。
・・・

●政教分離と政経分離
首相が靖国参拝をするのは政教分離に反するというので最高裁が最終判
決を下した。政経分離はどうか。経済界のリーダーが中国要人の警告を
首相に伝えるとか、首相に「参拝したら大変な事になる」と警告して参
拝に反対するのも政経分離の原則に反している。

経済活動とは双方の利益になるから成り立つもので、片方が利得でもう
一方が不利と言うことはない。中国に製造業を移転するのは中国にとっ
ても有利だから出来ることで、日本側だけが有利なのではない。

それなら靖国参拝をすれば日本経済が不利になるという中国側の理屈は
通らない。それがわからない経済人は失格である。
・・・・

●霊魂に階級はない
生きている人間が自由で平等の権利を持つというのに、死者の霊魂に等
級をつけて差別するのはどういうことか。戦争裁判があり、戦犯は裁か
れた。すでに裁きを受けて処刑された霊魂を生きた人間が差別する権利
はない。
・・・

●分祀とは生きている人間の傲慢である
分祀の問題は生きている人間の誤った観念に他ならない。生きた人間が
死者の霊魂を招致して、何年も経ってから、この人たちの霊魂が「合祀
されているのは不都合だ」と勝手に判断して、「出て行ってくれ、他の
ところに移ってくれ」と言えると思うのは傲慢無礼、言語道断である。
・・・

●朝日新聞は中国の代弁者?
私はふつう朝日新聞は読まないが、今回の靖国問題で朝日の報道ぶりを
比較するためアサヒ・コムを読んでみた。読んで朝日新聞は日本の敵で
あると感じた。
・・・

●政治家の無知と無思慮
同じくアサヒ・コムから8月15日「与党内から賛否両論、首相の靖国参
拝」と題した記事がある。

谷垣財務相は「アジア外交がうまく進まなくなったのは靖国(問題)が
ある」と指摘し、「私が首相になったら参拝しない」と従来の考えを繰
り返したと言う。

谷垣財務相の所信かもしれないが、外交がうまく行かなくなった責任は
首相ではない。靖国問題を使って日本から賠償金を強奪する中国側に問
題がある。
・・・
日本外交がうまく行かないのは一部の日本人が自国の尊厳を損なう行為
をしている、恫喝に怯えて売国行為をしているからである。■

 その他「台湾の独立」についての論説もある。

冥王星

2006年08月26日 | 日常・身辺
 結局、冥王星は太陽系の惑星から外されることになった。

産経抄 平成18(2006)年8月26日[土]
 「朝三暮四」という言葉がある。中国・宋の狙公という人が、飼っている猿に「木の実を朝三つ、夜四つやろう」というと、そんな少なくはいやだと反抗する。「じゃあ朝四つ、夜三つだ」と変えると、猿は喜んで従った。言葉で人をだます意味だ。
 ▼初め、そんな数字の詐術かと思ったほどだ。国際天文学連合が認定する太陽系の惑星の数がたった1週間で、原案の12個から8個に減ってしまったのだ。家族が急に増えたような良い気分にさせられていただけに、ちょっとガッカリという気もしなくはない。
 ▼問題は冥王星の扱いにあったらしい。この星を惑星と認めると、それより大きい小惑星や似たような星も仲間に入れなければならない。だから原案では12個に増えた。しかし、最終的に冥王星が惑星から除外され、逆に教科書で学んだよりも1個少なくなってしまった。
 ▼もっとも、学問的には冥王星を惑星に数えることに無理があったという。公転の軌道が他の惑星とは違ううえ、星自体が小さいためだ。それでも1週間前まで、除外の決断はつかなかった。それはこの小さな星が米国でちょっとした「人気者」だったからだ。
 ▼冥王星が発見されたのは76年前、トンボーという米国人によってだった。その頃、ディズニー映画に登場した犬は「プルート」と名付けられた。冥王星の英語名である。新惑星の発見は当時の米国にとって、科学的躍進の象徴のように思え、愛着を持っていたのだろう。
 ▼いや世界にとっても、この星が宇宙への関心を高めた功績は大きかった。だが、発見から公転軌道を3分の1近く回った所で、その役目を終えることになる。定年を迎える団塊の世代からは「お互いご苦労さま」という声が聞こえてきそうだ。

 冥王星の公転周期は248年197日5.5時間だそうだ。気の遠くなるような軌道。太陽系は広い。その太陽系は銀河系にあるらしいが、その外にまた別の銀河系があり、それも数知れぬと言う。たしか太陽系から一番近い恒星まで4光年という話だった。

古写真の思い出

2006年08月24日 | 写真・絵
 先日行った大屋町天滝は30年前にも行っている。
 その頃撮った写真もスライドにしようと眺めていた。他人様から見れば、あまり変わり映えがしないなぁと思われるかも知れないが、やはり若い頃の方が熱意があったなと思う。ただ大らかな山々や田園風景とそこに営む人々の姿を求めて彷徨っていた。今もその思いは少しも変わっていないことに気付いている。
 1976年11月撮影

(HPにスライド掲載しました)

久々バイク

2006年08月21日 | 散歩・山歩き
 神戸から兵庫鳥取県境の氷ノ山までバイクで日帰り登山に挑戦したが、やはり無理だった。
 朝6時に出発したが、途中ルートを取り違えたこともあって関宮あたりで11時になってしまった。せめて10時ぐらいに着きたかったのだが、これでは山歩きの時間が窮屈なのでまたの機会にした。
 代わりに大屋町にある天滝(落差98m)を訪れた。昔一度来たことがある。渓谷沿いの道もしっかりと整備され、訪れる人も多かった。



 帰路、生野町の銀山湖を回った。湖の東側を回ったあたりから、雲行きが怪しくなり雷鳴と共に大粒の雨が降り出した。天気予報では山沿いでにわか雨があるといっていたので、まさに大当たり。ズボン下までぐっしょりと濡れ鼠で走った。
 青垣町に入り播州峠を越えるころから雨も止み、というよりも元々降っていなかったようだ。気温32度の風が心地よく、シャツも徐々に乾いてきた。久しぶりにワイルドな感覚を楽しんだ。

 兵庫県の中部から北にかけて、大きな山々の間に田園地帯が広がる。黄緑になった稲穂も多く、お米の香りが漂ってきていた。幹線道路を避けて走ると、交通量も少なく、今は完全舗装道路が村々をつないでいるので、私のようなオジン・ライダーにはぴったりだ。
(走行距離約360km)

盧武鉉の驕り

2006年08月19日 | 政治・外交
2006/08/19 朝鮮日報より

【社説】「私が犯した間違いがあるなら指摘してみてほしい」
 盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は最近、ハンギョレ、京郷(キョンヒャン)、ソウル、韓国の日刊新聞4紙の論説委員に会い、「私の支持率がとても低くいが故に、戦時作戦統制権の還元(単独行使)のような正しい政策も攻撃の対象となる。私が憎いから、政策まで憎いという状況になっている」と話した。
 ヨルリン・ウリ党は今年5月の統一地方選挙に惨敗したのは、大増税政策、韓米同盟を脅かす外交政策が世論に背を向けられたためだと分析した。大統領が国民の意見とかけ離れた政策を推し進めているが故に、任期満了までまだ1年半を残しているにもかかわらず、大統領の支持率が10%台を低迷しているという話だ。
 ところが大統領は、支持率が低すぎるために政策が受け入れられないでいるという正反対の話をしている。
 大統領は「私が犯した間違いがあるなら一度指摘してみてほしい。私の任期中に生じた問題といえば成人ゲームセンターの商品券問題くらいしかない」といった。
 今年1年の間、大統領が世論の反発を買う人事を行ったため、ヨルリン・ウリ党が問題を提起した例だけでも一度や二度ではない。現政権の初代外交部長官や初代駐米大使、初代大統領府国防補佐官は、大統領の「自主」に対する異常な執着が国際社会で韓国を孤立させ、韓国の安保を脅かしていると話す。
 大統領の失政を指摘する声は数多く上がっているのに、大統領側はこうした話には耳をふさぎ、「不祥事といえば成人ゲームセンターの商品券問題だけ」と居直っている。
 大統領は「誰が政権についても同じだ。次の政権でもそれは同じだ。次が誰になろうと、やれるものならやってみろといういじけた気持ちもあるが、うまく引き継いでやろうという思いやりも持っている。大統領府の新体制、メディアとの新しい関係などをしっかり構築し、後任者にバトンタッチしたい」と語った。
 どうしたら、ここまで国民の意見とかい離した思考ができるのだろうか。
 今この国が何をやってもうまくいかない理由が、現政権の機能不全、なかでも大統領府のいびつな体制や批判メディアへの圧迫政策にあるということは、大統領府関係者以外の誰もが知っている事実だ。そのいびつな体制を、まるで次期政権へのすばらしい置きみやげのように話す姿を見ると、もう言葉を失うしかない。
 大統領は「任期ももう終わりに近づいた。残りの任期で改革政策を推進するのは難しいので、今後はこれまで行ってきた政策の調整だけに専念したい」と語った。
 これまで聞いた話のうち、最も歓迎できる発言だ。この政権が引き起こした国政の混乱に、国民はもう疲れ切っている。残りの1年半は少しおとなしくしてくれると言うなら、不幸中の幸いだと思うしかない。
 しかし盧武鉉大統領は言葉とは裏腹に、戦時作戦統制権の単独行使を強引に推し進め、50年以上にわたって大韓民国の存続と繁栄を支えてきた韓米同盟を脅かしている。結局のところ大統領は、自分が何を間違ったのかも、今どんな失敗を犯しているのかも、まったくわかっていないのだ。
 まだこれから1年半もこんな大統領に耐えていかなければならないわれわれの境遇が恨めしいかぎりだ。

ここまで批判される大統領もいるのだ。竹島問題や靖国で声高に叫び自国民の矛先をそらそうとしていたのがわかるような気がする。
日本にも他山の石とすべき議員がいるように思う。

靖国参拝・台湾は歓迎

2006年08月18日 | 政治・外交
【2006/08/16 産経 東京朝刊から】(08/16 08:51)より

 ≪台湾は賛否言及避ける≫
【台北=長谷川周人】中央通信によると、台湾外交部(外務省)の呂慶竜報道官は15日、小泉純一郎首相の靖国神社参拝について、「日本は過去の歴史を正視すべきだ」と指摘する一方、「台日関係が強化されることを期待する」と述べて参拝の賛否には言及せず、対日関係を重視する従来の姿勢を強調した。呂報道官は「日本は積極的にアジア・太平洋地域の平和に貢献してほしい」とも語り、中国と政治的に対立する台湾として、域内の多様な世論に配慮する姿勢を示した。

 以上のように産経は、小泉首相の靖国参拝について台湾はやや否定的とする報道を行ったが、実はこの報道は誤訳であると指摘されている。
 メルマガ「台湾の声」より

<台湾の声ニュース>2006.8.18
 小泉神社の靖国神社参拝に中韓が抗議する中、台湾外交部の呂慶龍スポークスマンは15日「台湾と日本の関係強化を期待するとともに、日本がポジティブな視点から過去の歴史を見て、積極的にアジア太平洋の平和に貢献してほしい(日本能以正面的眼光看待過往歴史,並以積極性的方式為亞太和平作出貢献)」とコメントした。

 これは日本が歴史において果たしてきた役割を肯定し、その上で、今後の日本の貢献を期待するもの。中韓と180度異なる歴史観からの発言で、陳水扁政権の去年までのコメントと比べても、台湾主体の歴史観を打ち出しており、画期的と言える。

 ところが、日本の報道では「直視すべき」(毎日)、甚だしくは「正視すべき」(産経・NNA)と訳し、「日本政府が歴史を直視していない」という批判を込めているように伝えている。これは台湾政府の立場を、あたかも批判的であるかのように、正反対に曲げて伝えているものだ。重みのあるコメントの真意を伝えず、このような歪曲報道を行ったのは、怠慢を通り越して悪質である。台湾報道のプロを自任するのであれば、翻訳にも責任を持つべきではないか。

 一方、在台中国人であり中国的歴史観を持つ国民党の馬英九主席は16日「日本はこの問題についてもっと慎むことで、隣国の好感を得ることが出来る(在這議題上應該更為謹慎,才能贏得隣邦的好感)」と、中国寄りの視点でコメントを出した。

 17日に台湾から「保釣」運動家5人が靖国神社参拝に抗議するとして遊漁船で尖閣諸島に近づき、海上保安庁の巡視船に投石した件について、台湾の海上保安当局が事前に、遊漁船の航海許可範囲を越え場合、処分を行うと警告していたことを中国のネットニュースが報道した。これに対し1949年に台湾に来た在台中国人である運動家が「お前らは中国人だろう?日本人なのか?」と抗議を行ったという。

 在台中国人が台湾人不在の思考を持っていること、台湾政府が中国人と一線を画していることが分かる。

 陳水扁総統は今日18日、戦後初となる台湾巡業中の日本相撲協会の北の湖理事長、横綱朝青龍、大関陣らの表敬訪問を受け、自らも相撲を見るのが好きだと笑顔で歓迎した。力士たちに台湾で楽しく過ごして欲しいと語った。


 台湾HPによれば、今や国民の8割が「台湾」名で国連加盟を望んでいる。日本人もこれを支持し、米とともに台湾と連携して中共の軍事脅威に対処すべきではないだろうか。

プーチンの二枚舌

2006年08月17日 | 政治・外交
漁船銃撃・拿捕 露検察、拘束の乗組員3人訴追へ (08/17 20:45)産経
 【モスクワ=内藤泰朗】北方領土・貝殻島付近で北海道根室市のカニかご漁船「第31吉進丸」がロシア国境警備廷に銃撃を受けて拿捕(だほ)された事件で、イタル・タス通信は17日、拘束されている乗組員ら3人が密漁と密輸、領海侵犯の罪で訴追されるとの見通しを伝えた。
 在ユジノサハリンスク日本総領事館によると、ロシア側は同日までに、警備艇の銃撃で死亡した乗組員、盛田光広さん(35)の遺体をできるだけ早期に日本側に引き渡す意向を示した。
 同通信によると、国後(くなしり)島ユジノクリリスク(古釜布)の軍事検察官は17日、坂下登船長ら3人を密漁と領海侵犯の容疑で取り調べていることを明らかにし、同日中にも訴追に向け捜査を開始する正式決定が下されると語った。  別の軍事検察官は、坂下船長を含む3人が「何をしていたかを供述している」と述べ、密漁目的でロシア領海を侵犯した容疑を認めつつあることを示唆した。
 また、インタファクス通信によると、ロシア・サハリン州の検察当局者は17日、乗組員3人に対する捜査結果が19日以降に明らかになるとの見通しを語った。法律で定められた3日間の審理期間を最大限に利用するためだという。
 3人は、日本政府の支援で古釜布に建設され、北方領土へのビザなし交流事業に使われる「友好の家」の4人部屋に軟禁状態に置かれ、当局の取り調べを受けている。死亡した盛田さんは、同市の病院に安置されているという。
 3人が今後ロシアの司法手続きを受ける場合、拘束が長期化する可能性がある。

 日本の領海で操業中に領海侵犯として殺害され、拿捕された。
【主張】露の漁船銃撃 ソ連を彷彿させる蛮行だ 2006/08/17産経より 一部
  プーチン政権は現在、「4島の主権はすべてロシア側にあり、それは国際法で確定されている」と歴史をねじ曲げた一方的な言い分に終始している。歴代ソ連政権同様の高圧的な立場に沿って4島海域の監視・警備態勢もここ数年、強化されたといわれていた。
 今回の銃撃がロシア側のこうした雰囲気の中での問答無用的な発砲だった可能性はないのか、ロシア側に厳正な調査を要求すべきだ。

 一時、プーチンはこのように言っていた。
プーチン大統領、領土問題解決に前向き姿勢 2006年03月27日20時24分 asahi.com
 ロシアのプーチン大統領は27日、森前首相や奥田碩・日本経団連会長ら日ロ両国の政治家や経済人でつくる「日ロ賢人会議」に出席した。大統領は北方領土問題を念頭に「ロシアは日本との間にあるすべての問題の解決をめざしている」と述べ、解決に向け努力を続ける姿勢を強調した。「両国が二国間関係を構築しようとしている時に(領土問題が未解決のため)平和条約がないことが残念だ」とも述べた。
 賢人会議後の大統領は森氏と会談。森氏は東シベリア―太平洋岸間のパイプライン構想のアムール州以東の第2段階の建設について「日本の公的な資金が必要になる。7月の主要国首脳会議(G8サミット)かその前に日ロ両政府が強力にこの構想を進めるという合意書を取り交わすことが望ましい」と語った。

 そして、ロシアも今や歴史をねじ曲げる発言を繰り返すようになった。
 北方領土は、終戦後に火事場泥棒のように独裁者スターリンが日ソ中立条約を一方的に破って四島を不法奪取した。
 「四島返還」以外の選択肢はないはず。