落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

中露共同作戦

2019年07月28日 | 政治・外交
24日、中国、ロシアの軍用機が島根県竹島上空で合同飛行を行うという事件があった。
日本の防衛省は、このロシア軍用機が日本の領空を侵犯し、ロシアと中国の爆撃機が日本の周辺を飛行したと発表した。https://www.cnn.co.jp/world/35140319.html
この事件にはどんな意味があったのだろうか
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル 第383号(7月28日号)
http://melma.com/backnumber_190875/

ロシアの影

 23日、韓国の戦闘機が竹島上空でロシア軍機に警告射撃を行い、日本がロシアと韓国に抗議したが、ここで注目すべきは、ロシア軍機が中国軍機と日本海で共同作戦を行っていたという事実だ。
 ロシア国防省は「中国軍とアジア太平洋地域で初となる長距離合同パトロールを実施していた」との声明を出した。中露同盟軍が日本を侵略しようとしている構図に見えるが、実は中国がもはや単独で海洋進出できなくなってロシアの協力を求めたのだ。

 昨年10月29日に中国の情報収集機が対馬海峡から日本海に入り、日韓がスクランブルしたが、その日は、インドのモディ首相が安倍総理と東京で会談し、自由インド太平洋戦略の推進を確認した日でもあった。
 つまり中国が自由インド太平洋戦略を牽制したのであり、中国の拡大主義政策である一帯一路を断固推進する姿勢を示したのだ。だが中国経済の減速傾向が顕在化し、中国の空母建設にも支障が出始めた。

   6月に習近平はロシアでプーチンと会談し、今まで単独で推し進めてきた北極海航路の開発を共同開発にすることで合意した。そして、かつて中国海軍の提督が米中で二分しようと豪語した筈の太平洋地域でもロシアとの共同作戦に踏み切らざるを得なくなった訳だ。
 今や中国の経済は中国の海洋軍事進出を支えられない段階に至っているのだ。この間隙をぬったロシアの動きは、遠方に獲物を見つけるや駆け寄ってくるホッキョクグマの様に、いかにも素早い。

 先週、北朝鮮は、金正恩が新たに建造された潜水艦を視察している写真を公開した。新型と呼ばれる、その潜水艦は旧式のソ連製を改造したものだ。25日には、2発の短距離弾道弾を日本海に撃ち込んだが、これもまたロシア製を改造したものだ。
 いずれもロシアの協力なしに出来る物ではない。かつては中国の属国とまでいわれた北朝鮮にいつのまにかロシアが入り込んで、北朝鮮の兵器開発を指導しているのである。

   現在の東アジアの情勢は19世紀末にそっくりだが、ただひとつ違う点があるとすれば、今の日本は、日清、日露戦争を戦い抜いた日本ではない点だろう。

軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
動画配信中:「戦争の常識」第1回無料
http://www.nicovideo.jp/watch/1494517092
上記動画のテキスト本
「戦争の常識」(文春新書)
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166604265

動画配信中:「地政学入門」第1回無料
http://www.nicovideo.jp/watch/1475838508
上記動画のテキスト本
「領土の常識」(角川新書)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321212000089

動画配信中:「地図で見る第二次世界大戦」第1回無料
http://www.nicovideo.jp/watch/1441391428
上記動画のテキスト本
文庫「図解大づかみ第二次世界大戦」
http://www.kadokawa.co.jp/product/321502000376/

動画配信中:「現代戦闘機ファイル」第1回無料
http://www.nicovideo.jp/watch/1411697197
上記動画のテキスト本「イラスト図解 戦闘機」
http://www.tg-net.co.jp/item/4528019388.html

動画配信中「よくわかる!ミサイル白書」第1回無料
http://www.nicovideo.jp/watch/1383640409
上記動画のテキスト本「超図解でよくわかる!現代のミサイル」
http://www.tg-net.co.jp/item/486298102X.html?isAZ=true
2017年12月、韓国で韓国語訳が出版。
その他の著書:
「国防の常識」(角川新書)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201203000167
「エシュロンと情報戦争」(文春新書、絶版)

日韓関係はますます険悪になり、韓国はホワイト国剥奪、韓国経済は総崩れ危機とか。
一方、北にはいつの間にか露が入り込んで軍事協力をしている図だ。


50社超が中国から撤退

2019年07月24日 | 世相
米中貿易戦争で、在中国の外国企業が撤退をはじめた。
北京は引き止めに躍起で、テスラ(EV)には特別優遇措置を与えた。
50社超の外国企業が中国から撤退 北京は引き止めに奔走 2019年07月20日 11時33分
https://www.epochtimes.jp/p/2019/07/45056.html

アップル社も中国で生産する製品の15〜30パーセントを占める携帯電話について、生産ラインを中国から撤退させる方針(EMMANUEL DUNAND/AFP/Getty Images)

米中貿易戦争の影響で外国企業の中国撤退の動きが加速する中、中国政府は引き止めに躍起になっている
米中貿易戦争は間もなく1年を迎え、この間にアップル社や任天堂など50を超えるグローバル企業が中国からの生産ライン撤退を発表している。
中国商務部の高峰報道官は11日、外国企業に大規模な撤退の動きはまだないと述べたが、報告によれば、外国企業だけでなく中国のパソコンなど電子機器メーカーも相次ぎ中国から拠点を移している。

シャープのパソコン子会社、ダイナブックの覚道清文社長は日本経済新聞に対して、「われわれは関税を避け、アメリカに製品を輸出する資格を維持し続けなくてはならない」と述べた。ダイナブックはノートパソコンのほぼ全量を上海に近い杭州で生産している。「今のところ、アメリカによる第4弾の関税は保留になっているが、いつ何が起こるか分からない」と話した。

アップル社も中国で生産する製品の15〜30パーセントを占める携帯電話ついて、生産ラインを中国から撤退させる方針だ。同社がワイヤレスイヤホンAirPodsの試験生産をベトナム工場で開始する予定だという報道も出ている。こうした試験生産は将来の大規模生産の準備のために行われるのが通常だ。

また、アメリカのヒューレット・パッカード社(HP)とデル社も、ノートパソコンの生産量の30パーセントを東南アジアなどの地域に移動させることを検討している。家庭用ゲーム機大手の任天堂も生産ラインの一部を中国からベトナムに移動する予定だ。

北京市はこうした影響を減らすため外国企業、特にアメリカ企業に特別の優遇措置を与え始めた。そのうちの一つは、アメリカの大手電気自動車販売テスラ社に与えられたようだ。同社は現在、上海に新工場を建設中だが、早ければ来月にも従業員の募集をはじめる。地元政府から用地や資金の面で「高度な」優遇措置を得ていると思われる。

李克強首相は2日、大連で開かれてた世界経済フォーラムの夏季ダボス会議で、金融部門における外資の出資規制撤廃の予定を1年前倒しして2020年に実施すると表明した。また、自動車を含む製造業部門の開放も進める考えを示した。米国との貿易戦争で進む外資撤退への危機感が背景にあり、米国との協議で譲歩策として示した可能性もあると日本経済新聞が2日付の記事で指摘した。

アジアソサエティ政策研究所副所長で元米国通商代表部次席代表代行のウェンディ・カトラー(Wendy Cutler)氏はニューヨーク・タイムズ紙に、米中貿易関係は今の大きな不確定性から、元に戻ることはもう不可能だと述べた。


2019参院選結果

2019年07月22日 | 政治・外交
2019参院選が終了した。
残念ながら改憲に必要な勢力は2/3に届かなかった。
が、安倍首相は「議論行うべきが国民の審判」と受け止めているようだ。
10代〜20代の自民党支持有権者は急増しており、旧「革新」を支えるのが「団塊の世代」以後、とくに六十代から七十代に固まっているという。(宮崎正弘メルマガ)
当方、目の黒いうちに改憲をみたいものだ。それまで周辺の反日国が大人しくしてくれるかどうか。
【参院選・首相会見】憲法改正「議論行うべきが国民の審判」 2019/07/22 14:44産経新聞
https://www.sankei.com/politics/news/190722/plt1907220145-n1.html

写真:テレビ中継の質問に応じる安倍晋三首相=21日午後、東京・永田町の自民党本部(古厩正樹撮影)

 安倍晋三首相(自民党総裁)は22日、参院選の結果を受けて記者会見を開き、憲法改正について「少なくとも議論は行うべきだというのが国民の審判だ」と述べ、野党側に国会の憲法審査会で積極的に議論するよう求めた。
 首相は「与野党の枠を超えて(国会発議に必要な)3分の2を得られるものを練り上げていきたい」とも述べ、憲法9条への自衛隊明記などを盛り込む自民党の改憲4項目には必ずしもこだわらない考えも示した。

  「加瀬英明のコラム」メールマガジン 2019/07/20
http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi

「権現様はまだ生きていらっしゃるの?」

 令和の御代が明けた。
 平成の最後の統一地方選挙中に広島に応援に行った帰りの航空便で、スチュワーデスに読むものを頼んだら、『週刊朝日』をくれた。
 すると、新しい元号の『令和』は、命令、指令、令状の令であって、“安倍一強”の傲りを示していると腐(くさ)していた。

 私は令和から、令日、令人、令節とか、美徳や、善行を意味する令徳、ほまれの令聞、よい評判の令望などを連想していたので、きっと版元の新聞社の雑誌担当者の令夫人が、夫を四六時中、小突き回すので、令の字に恨みがあるのだろうと思って、身につまされた。
 結婚は1国2制度だから、難しい。イギリスの大詩人のバイロンが、長編風刺詩『ドン・ジュアン』のなかで、「人生という芝居の第1幕は恋愛という喜劇、第2幕は結婚という悲劇」と指摘しているが、きっと人生は悲喜劇なのだろう。だから人生は面白い。

 機窓の外には、どこまでも青い空がひろがっていた。
 私は鳥を飼ったことがないが、小鳥は美しくみえる黄金の籠のなかに住みたいと願い、籠のなかに閉じ込められてしまった鳥は、大空をまた自由に飛びまわりたいと、絶望に駆られるにちがいない。
 フランスの諺に、「結婚の鎖は重い」というものがある。「だから3人で運ばなければならない」と続いている。女房に秘密で恋人をもたねばならないという、勧めだ。

 平成が終わった。私は平成の30年間を、日本の周辺が風雲急を告げているのに、アメリカによって押し付けられた欠陥憲法を、1行すら改められなかったことによって、記憶しよう。
 最高法規であるべき憲法の前文は、日本語として文法が目茶苦茶だ。どうして国語審議会が目を瞑(つむ)ってきたのか。
 この不真面目(ちゃらんぽらん)な憲法を真面目(きまじめ)に解釈する法律学者たちが、「専守防衛」とか、「必要最小限度の防衛力」とか、泥酔して錯乱したとしか思えないが、意味不明に解釈して国民の目を覆っている。

 戦後の日本の金科玉条となっている「専守防衛」という言葉は、意味がまったくないので、英語や、ヨーロッパ諸語に訳することができない。
 そこで諸外国民を理解させるためには、来年、野球が東京オリンピックの種目入りしたのを好機として、日本の選手がバッターボックスに立つ時には、バットを持たせないことにしよう。「専守」だから、日本チームに攻撃となる打球を禁じる。
 きっと、全世界が日本国憲法の崇高な精神に打たれて、感動しよう。

 妻か夫が重い病いにかかったら、病院に「必要最小限度」の医療を施すように、頼もう。だが、いったい「必要最小限度」の医療なぞ、あるものだろうか? それなら「必要最小限度」の国防も、あるはずがない。
 妻か愛人に「これからは、必要最小限度の愛情を濯ごう」といったら、「あほ! ふざけるな!」と一喝されて、たちまち張り飛ばされてしまおう。
 こんなことを、毎日のように口角沫(あわ)を飛ばして議論している国会は、精神科重症患者病棟という看板を掛けるべきだ。
 日本国憲法の精神は、互いに「公正と信義」に委ねるべき夫婦のあいだか、愛人関係のなかに留めたい。

 現行憲法は「平和憲法」の愛称によって罷り通っているが、「アメリカの平和」のために強要したもので、占領軍総司令部が日本政府に「これを呑まないと、天皇の一身の安全を保障できない」といって、英文の原案を手渡してから、1年3ヶ月後に公布された。
 大日本帝国憲法を全面的に書き改めたものだから、もし日本国民の手で改正したのだったら、まさか、1年3ヶ月で公布できなかったろう。
 アメリカ軍の施政下で現行憲法が施行されてから、今年で72年の歳月(さいげつ)が流れている。
 いったい、どうして日本が独立国であることを頭から否定している、憲法ととうてい呼べない憲法を、こんなに長いあいだ崇めてきたのだろうか。
 占領軍が日本国民を洗脳して、東京裁判史観を植えつけたからだと説明されるが、日本国民はそんなに愚かなのだろうか。

 平成3年は、江戸開府400年に当たった。

 日光東照宮が「江戸研究学会」を記念事業として立ちあげたが、私は江戸時代は庶民が世界のなかでもっとも恵まれていた時代だったと書いたり、講演してきたので、求められて会長を引き受けた。
 江戸時代は平和がずっと続いて、庶民が豊かな生活を営み、絢爛たる文化を創り出した。
 だが、300年近く続いた平和は、明治以後の日本にとって呪いともなった。

 徳川時代の日本は徳川家による支配を持続することが目的だったために、新しい政治思想や、能力主義をいっさい斥けて、血筋と年功序列による硬直した体制を墨守した。明治維新は徳川体制を根底からつくり直したから、才気ある人々が国を導いたが、日清、日露戦争に勝つと、過剰な自信の自家中毒を患うようになって、江戸時代へ戻ってしまった。
 先の対米戦争で、日本はボロ負けした。政界から陸海軍まで、年功序列によった。帝国の興亡がかった真珠湾攻撃、ミッドウェー作戦の司令官は南雲中将で、砲術の権威だったが、航空戦について無知だった。
 江戸時代の武士は儒教漬けにされたのに、孫子の心髄の「兵は詭道也」(敵を騙すこと)は、学ばなかった。武士道は精神修養の哲学に退化してしまい、勝つことではなく、「死ぬ」ことに価値が与えられた。
 高度経済成長による経済大国化は、日露戦争の勝利に似ていた。日本国憲法がいつの間にか、権現様の祖法になってしまった。

■経済界の反応
[東京 22日 ロイター] - 第25回参院選は21日投票が行われ、即日開票の結果、与党の自民、公明両党が改選過半数の63議席を上回り、政権基盤を維持した。
https://jp.reuters.com/article/election-jpn-idJPKCN1UH02G

■参院選 今回も乱立の著名人候補者、当選はわずか…「“集票マシン”にしないで」 専門家からは苦言も 2019.7.22 14:10参院選2019特集総合
https://www.sankei.com/politics/news/190722/plt1907220139-n1.html

■山本太郎は落選したが・・・
参院選特定枠:山本太郎が“おもちゃ”にすれば廃止論? 2019年07月05日 06:01 新田 哲史
http://agora-web.jp/archives/2040114.html
山本太郎氏率いるれいわ新選組の不可解な選挙戦略について書いた昨日の拙稿は、参院選スタートの時節柄、それなりの数の読者にお読みいただいた。
『ブームもここまで?山本太郎氏、比例「3位」転出の謎プレー』・・・

■「れいわ山本太郎落選ざまあみろ」と思っているあなたへ。わざと落選した太郎氏の恐るべき戦略↓
https://blogos.com/article/392729/

■山本太郎の選挙ブレーン
いったい誰が彼を指導しているのだろうか・・・
「れいわ新選組」山本太郎氏の闘いを今回も見守る“あの人”の存在感(安積明子) 7/14(日) 17:01配信 選挙ドットコム
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190714-00010000-senkyocom-pol

聴衆の中に“あの人”を見つけた

議院選挙戦の2度目の土曜日、山本太郎氏が率いる「れいわ新選組」の街宣に行ってみた。午後3時に新宿西口に行くと、小雨が降っているにもかかわらず、すでに多くの人だかり。小田急デパート構内の中にもかなりの人が立って見ており、通行の邪魔にならないように同デパートの職員が整理していた。以前に取材した時よりも、確実に聴衆の人数は増えている。

その中で偶然に見かけたのが、山本氏の選挙ブレーンと言われる斎藤まさし氏の姿だ。山本氏の演説に魅入っている聴衆の塊の背後を黒いバッグを持った白髪の男性が通りすぎ、人混みの中に入って消えた。「れいわ新選組」のテーマカラーのピンク色のストライプのシャツを着たその人の顔は、確かに斎藤氏だった。そういえば山本氏が初出馬した2013年の参議院選でも、斎藤氏は聴衆の背後から山本氏の演説を見守るように微笑みを浮かべて眺めていたのを思い出した。

山本太郎氏の選挙ブレーン

この時、山本氏は「桃太郎」をしながら演説と寄付集めを行ったが、これは斎藤氏のアイデアだと聞いた。そして今回の参議院選挙での山本氏の比例区転出などの選挙戦略も、斎藤氏が発案したものと言われている。
もし山本氏が東京都選挙区から出馬すれば議席獲得は確実だが、目玉候補が不在の比例区はさほど伸びなくて1議席獲得がせいぜいだと言われていた。それならば思い切った賭けに出て、「山本太郎」というブランドの下で比例区で5議席獲得を目指そうとしたわけだ。・・・

■N国党
NHKは受信料と交付金で7000億円以上という事業規模を誇っている。
「NHKから国民を守る党」が今回から登場し、「NHKをぶっ壊す」と訴えた。
TVを持たなくても、観なくても受信料支払いが義務づけられていることに反対するという政策ひとつだけだが、議席を確保した。
強制徴収だけでなく、親中親韓寄りの報道姿勢にも疑問を持つ人が増えている。


はやぶさ2

2019年07月17日 | 環境・エネルギー
小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」へ着陸し、地中の資料採取に成功したという。
りゅうぐうは地球から2億4千万キロ離れた小惑星で、直径わずか900m。
14年12月に種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げ、18年6月にりゅうぐうに到着した。地球帰還までの総事業費は約289億円を見込むという。↓
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47192110Q9A710C1MM0000/?n_cid=NMAIL007

途方もない遠距離、極小と云ってもいい目標物に到達させて資料採取する宇宙探査技術はすごい。
「太陽系の歴史、手に入れた」 JAXA会見 はやぶさ2、小惑星に再着陸成功 科学&新技術 2019/7/11 14:56
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47230690R10C19A7000000/?n_cid=DSREA001

写真:記者会見をするJAXAの津田雄一プロジェクトマネージャ(11日、相模原市)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日、探査機「はやぶさ2」を小惑星「りゅうぐう」に着陸させた。地中の砂などの採取にも成功したとみられる。責任者の津田雄一プロジェクトマネージャは記者会見で「太陽系の歴史のかけらを手に入れることができた」と喜びを語った。
はやぶさ2のりゅうぐうへの着陸成功は2月に続き2度目。4月に金属弾を衝突させてりゅうぐうの地表に人工クレーター(くぼ地)を形成しており、今回の着陸ではクレーターの周囲に飛び散った地中の砂や岩石の採取に挑んだ。

「100点満点でいうと1000点。本当に今回は言うことなし。完璧に動いた。事前のチームの準備も含めてパーフェクトだった」。会見で津田氏は今回の挑戦をこう評価した。小惑星の地中の物質の採取に成功していれば、世界初の快挙だ。

写真:はやぶさ2が着陸直後に撮影したりゅうぐうの画像(推定高度100メートル弱から撮影、中央の黒っぽい部分が着陸地点とみられる)=JAXA・東大など提供

JAXAによると着陸時刻は11日午前10時20分。ほぼ狙った場所に着陸させ、砂などを採取するための弾丸の発射も確認できた。試料を機体内のカプセルに回収できた可能性が高い。津田氏は「太陽系の歴史、生命の起源に迫るのに見合うデータ、試料が得られたと考えている。(はやぶさ2が)地球に帰ってこないといけないので、運用はしっかりこれからも続けたい」と述べた。



改憲選挙

2019年07月12日 | 政治・外交
相変わらず尖閣沖には中国公船が徘徊しているらしい。それも荒れ模様で、海保巡視船が警告しても従わないほどという。
https://www.sankei.com/column/news/190613/clm1906130003-n1.html

戦後憲法は「専守防衛」とかで、抑止にもならず、周りの反日国からは舐められるばかり。
安倍首相は九州で改憲を訴えた。
【参院選】安倍首相が九州入り「激戦区」で改憲訴え 野党は争点化避け盛り上がらぬ議論 2019.7.11 21:33 参院選2019
https://www.sankei.com/politics/news/190711/plt1907110044-n1.html

写真:憲法改正を真っ先に訴えた安倍晋三首相=11日、大分市

 安倍晋三首相(自民党総裁)は11日、参院選(21日投開票)の公示後初めて九州入りし、激戦区の大分選挙区(改選1)で、公約に掲げる憲法改正を声高に訴えた。同選挙区には同じ日に、立憲民主党幹部も来援したが、年金問題などで政権批判を展開し、憲法には触れなかった。自民候補ですら、街頭で改憲に言及する場面は少ない。熱を帯びる選挙戦とは裏腹に、憲法改正をめぐる議論は盛り上がりを欠く。(小沢慶太)

 「(自衛隊をめぐる)憲法論議に終止符を打つ。しっかりと憲法に、自衛隊を明記する。未来に向かって、子供たちのために勇気を持って堂々と議論を進めていく」

 安倍首相は、大分市中心部の商店街「ガレリア竹町」での街頭演説で、集まった多くの聴衆に訴えた。約15分間の演説で、党が掲げる公約のうち、真っ先に取り上げたのが憲法改正だった。

 安倍首相は令和2年の改正憲法の施行を目指す。党も参院選の公約で、9条への自衛隊明記など4項目の改憲案を掲げた。

 参院選(改選124議席)で自民、公明両党は72議席前後を獲得する勢いだ。だが、「改憲勢力」は国会発議に必要な3分の2を割り込む可能性がある。それだけに、首相の訴えには熱がこもる。

 ただ、自民党の候補者に、安倍首相ほどの熱量は感じられない。首相に先立ってマイクを握った自民現職の礒崎陽輔氏(61)は「もっと皆さんが景気の回復を実感できるようにしなければならない。お年寄りも若い人もみんなにっこりできる日本にしていく」と、景気対策や子育て支援などを訴えたが、憲法改正に触れることはなかった。

 礒崎氏は首相補佐官を務め、安倍首相に近い。平成24年の党憲法改正草案の起草に関わるなど、改憲論議にも精通している。それでも、集会では下村博文・党憲法改正推進本部長を招くなど、改憲への理解を求めるものの、街頭で言及する場面は見られない。

ハコ(集会)では、ちゃんと訴えている。ただ、時間の限られる街頭では景気回復などが優先だ」と説明する。

 一方の野党側は、安倍首相と同じ土俵に乗るまいと、憲法改正の争点化を避ける。

 安倍首相の街頭演説の約1時間前。立民の蓮舫副代表が同じ大分市で、無所属の野党統一候補、安達澄氏(49)の応援に声をからした。

 「老後に2千万円が必要だとした報告書を麻生(太郎)大臣が受け取らないことで、国民の不安は取り除かれたのか」。金融庁金融審議会ワーキンググループの報告書に端を発する年金問題で、安倍政権を追及した。

 安達氏も、呼応するように「この国の政治や行政はおかしくなっている。国民の方をちゃんと向いた政治を取り戻す」と声を張り上げた。2人が憲法を話題に上げることはなかった。

 蓮舫氏は取材に対し「(憲法で)縛られる権力者が改正というのはおかしい。(改憲は)国民から出るものだ」と、現状は改憲の機運が乏しいとの認識を示した。その上で、「今回の争点は明らかに憲法ではない。年金だ」と言い切った。

 先の通常国会で、実質的な憲法改正議論は衆院憲法審査会での1度だけだった。それも改正の是非を問う国民投票の際のCM規制のあり方に関し、参考人質疑を実施したに過ぎない。

 自民側は、国会での議論が遅々として進まない要因に、野党第1党である立民の枝野幸男代表の消極的な姿勢を挙げる。

 憲法改正は国会議員の3分の2以上の賛成によって発議され、最後は国民投票によって決まる。国民の判断材料となる議論すらしないのは、国会議員の責任を放棄しているといえる。

 安倍首相は演説でこう呼びかけた。
「責任を持ってしっかり憲法を議論していく政党か。あるいは責任を放棄して全く議論すらしない政党か。それを決める選挙でもある」



■「加瀬英明のコラム」メールマガジン 2019/07/11
http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi

 欠陥憲法を墨守しつづける愚

 令和の御代が明けたが、平成の30年、日本の周辺が風雲急を告げているのに、なぜなのか、欠陥憲法を改めることができなかった。

 最高法規であるはずの憲法の前文は、日本語として文法が目茶苦茶だ。どうして国語審議会が、目を瞑(つむ)ってきたのか。

 このちゃらんぽらんな憲法を真面目(きまじめ)に解釈する法律学者たちが「専守防衛」とか、「必要最小限度の防衛力」とか解釈しているが、泥酔して錯乱したとしか思えない。
 金科玉条となっている「専守防衛」という言葉は、まったく意味が不明だ。英語や、外国語に訳することができない。

 外国人に理解させるために、来年、野球が東京オリンピックの種目入りしたのを好機として、日本の選手がバッターボックスに立つ時には、バットを持たせなかったらどうか。「専守」だから、攻撃である打球を禁じる。

 家族が重病を患ったら、病院に「必要最小限度」の医療を施すように頼もう。だが、「必要最小限度」の医療なぞあるだろうか? 「必要最小限度」の国防も、あるはずがない。

 こんなことを議論している国会は、重症精神患者病棟という看板を掛けるべきだ。

 現行憲法は「平和憲法」だというが、「アメリカの平和」のために強要したもので、占領軍総司令部が日本政府に「これを呑まないと、天皇の一身の安全を保障できない」といって、英文の原案を手渡してから、1年3ヶ月後に公布された。帝国憲法を全面的に書き改めたのだから、もし日本国民が改正したのなら、1年3ヶ月で公布できなかったろう。

 アメリカ軍の施政下で現行憲法が施行されてから、今年で72年もの歳月(さいげつ)が流れた。

 どうして日本が独立国であることを否定して、とうてい憲法と呼べないのに、改められないのか。占領軍が日本国民を洗脳して反日思想を植えつけたというが、国民はそれほど愚かであるはずがない。

 平成3年は、江戸開府400年に当たった。

 日光東照宮が「江戸研究学会」を記念事業として立ちあげたが、私は江戸時代は庶民が世界のなかでもっとも恵まれていた時代だったと書いたり、講演してきたので、求められて会長を引き受けた。

 江戸時代は平和が300年近く続いて、庶民が豊かな生活を営み、絢爛たる文化を創り出した。だが、平和だった江戸時代は、明治以後の日本にとって呪いともなった。

 江戸時代は徳川家の支配を持続することを目的としたために、新しい政治思想や能力主義を斥けて、血筋と年功序列による硬直した体制を墨守した。明治維新は徳川体制をつくり直して、才気ある人々が国を導いたが、日清、日露戦争に勝つと、過剰な自信をいだくようになって、江戸時代へ戻ってしまった。

 先の対米戦争で、日本はボロ負けした。政界から陸海軍まで年功序列によった。帝国の興亡を賭けた真珠湾攻撃、ミッドウェー作戦の司令官は南雲中将で、砲術の権威だったが、航空戦について無知だった。

 江戸時代に入ると、戦国時代の戦略思想が消し去られた。武士は儒教漬けにされたが、孫子の心髄の「兵は詭道也」(敵を騙すこと)は学ばなかった。武士道は精神修養の哲学に退化してしまい、勝つことではなく、「死ぬ」ことに価値が与えられた。

 高度経済成長による経済大国化は、日露戦争の勝利に似ていた。日本国憲法が家康公の権現様の祖法と同じものに、なってしまったのだ。