拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

米大統領選

2008-11-05 | その他
アメリカ合衆国の大統領選挙がスタートしました。

今回はUSA初の黒人大統領誕生か?という部分が特に注目されています。


伝わってくるニュースでは、初の黒人大統領誕生に期待が高まる中、一方でやはり黒人大統領に難色を示す人達は根強くいるといった記事も時々目にします。


話は変わりますが、ドイツでは殆どそれを感じることはありませんが、一部の欧州の国や、先日訪問した中米の一部の国でも、黄色人種ということで人種差別的な対応を感じることや、チーノ(中国人)やイエロー(黄色人種)と突然からかわれたりして、不愉快な思いをするということが時々あります。

(それ以外にも、悪気があるのかどうか知りませんが、突然ヘイ、チーノとかヘイ、イエローと声をかけられることもしばしばありました。
確かに以前、某バラエティ番組で「イエロー」と呼ばれていた時期はありますが、え?あの番組見てたの?って一瞬思ってみたり、、、ってそんな訳ないでしょ。苦笑)



黄色人種の中では、日本人は世界で比較的優遇された民族だと思いますが、外国人(特に日本人)があまり多くない国や、一部のあまり教養の無い排他的な人達の間では、黄色人種=中国人となり、中国人が手広く世界で商売をする一方で、あまり各地で歓迎されていないこともあり(押しが強いからでしょうか)、このような対応をされるのかなと推測しています。

(最近日本でも中国というと、食品事件等の影響もありあまり好意的に受け止められませんが、一個人というレベルで言えば、海外で頑張っている中国人の人達の中にも感じの良い人達は沢山いて、旅中などに中国人の現地の人に親切にしてもらうことも時々あります)


また白人主義の権威、風潮が残る国(イギリスやフランスにもその風潮はあります)で、同国で人種差別を受け、嫌な思いを普段しているだろう黒人の人達からさえも、イエローはブラックよりも下等人種という風潮があるのか(弱いものが更に弱いものを叩く論理なのか?)、不愉快な思いをさせられることが時々あります。


残念ながら黄色人種というだけで我々日本人は、世界の一部の国では「差別される側」の立場であるという現実があります。




一方、日本でも幕末に「攘夷」(異人を廃する)等という風潮、言葉がありましたが、視野の狭い成熟していない国(途上国というよりは、他国にあまり目を向けようとしない国という意味)、文化、思想、個人の中では、排他的な方向に向かったり、人間を特定の枠組みに押し込めて総論的に語ることも少なくないような気がします。



人種差別ではないレベルにせよ、我々日本人も「ガイジン」(非日本人)という言葉が一般的に定着していますが、日本人以外を同じカテゴリに置くというのも、かなり無理があり、どうなんだろう?と思ったりもします。

(英語や各国語でもFOREIGNER(フォーリナー)や、外国人を表す言葉がありますが、逆に自分達が他国で「外国人」になった際、外国人テロリストを規制する法律が施行され、他国民というだけで何もしていないのに特別厳しい取りしまりを受けたり、ビザ更新の条件が難しくなったり、理不尽な扱いを受けたりということがあります。
俺達日本人と一部のテロリストと何の関係があるのだ?と憤慨させられることも何度かありました)


また自分達も仕事上で、「○○人は~」、「△△人だからね~」といったフレーズを時々使ったりしますが、もちろん文化や価値観の面での平均値はあっても、我々日本人の中でも1人1人まったく違った性格、個性、価値観といったものを持っているので、社会や文化、思想が成熟すれば、あくまでも1人1人の個人、人間として付き合い、そのような「日本人」や「○×人」、「イエロー(黄色人種)」や「外人」といった括りは次第に減少するものではないかと思っています。

(自分もよく○×人という言葉を使うので反省しないといけませんね。汗)




黒人大統領などというフレーズが無くなるような新しいステージに、米国が足を一歩踏み出せるか、引き続き見守りたいと思います。


P.S.
中米の旅メモ、写真は週末以降になりそうです。
もうしばらくお待ち下さい。(汗)