拝啓、カズさん。シンジです。
今週は出張でバルセロナに来ています。
南欧はあまり英語が通じず、仕事でお会いする人達も「ワタシはあまり英語が上手じゃないから」と謝られたりします。
(僕もまだ流暢というレベルからは程遠いですが、まだ僕の方がうまく英語を話せるかもと、ちょっとだけ自信になりました)
そんなこともあってか、スペインで駐在している日本人の方々も、スペイン語を勉強されて、仕事もスペイン語でやりとりされています。
これは昨日、お客さんの日本人駐在員の堀田さんと、現地スタッフのエンリケさんと3人で昼食(初めての本場のシーフードパエリア)を食べていた時のこと。
「堀田さんはスペイン語が堪能だから良いですね」と僕が話すと、堀田さんはエンリケさんに向かって、「でも僕はカタルーニャ語がまだまだだから、ここでは出来るウチに入らないよね?」と切り替えします。
どうやらバルセロナでは標準語のスペイン語以外に、ご当地のカタルーニャ語があって、町でみる標識などもスペイン語とカタルーニャ語が併記されていたりします。
それに対してエンリケさんが、「じゃあ僕がカタルーニャ語のレッスンをしてあげるから、その代わりウチの会社でもシエスタ(昼寝休憩)の導入を考えてみてよ」と笑いながら返します。
なんでもスペインでは、午後の就業中に昼寝休憩をとる文化がまだ残っているらしく、エンリケさんの前職ではシエスタの制度があったとのこと。
シエスタは午後1時~4時が長い昼休みとなり、ゆっくり食事をとったり、食後に昼寝をしたりするスペインの文化で、空調が発達していなかった時代は、夏の熱い午後は昼寝をして、朝と夕方のみ働らくというのが、この国の標準的な生活スタイルだったみたいです。
他にもスペインの現地企業では、シエスタまでいかなくても昼休み休憩が2時間あったりする会社もあるものの、日系企業のこのお客さんでは通常の1時間の昼休みのみなので、あまりに少ないといった話を、エンリケさんがしていました。
堀田さんは笑いながら、「ウチは日系企業だから、就業規則がある程度、全社的に決まっているので、それは難しいね」と返していましたが、このエアコンも発達した21世紀に、スペインの現地企業ではまだ昼寝休憩の制度を取り入れている会社があることに驚きです。
よく日本では「ドイツ人は働きもの」というイメージがありますが、僕達日本人と比べると、仕事をよく病欠したり、残業は殆どしなかったり、面倒な仕事はすぐ「それはオレの仕事じゃないからできない」と言われたりと、ドイツの人達はあまり働かないというのが実情です。
それでも3時間の昼休みを使って、昼寝休憩する制度が残っているスペイン等の南欧と比べると、決められたことはちゃんとこなし、1日の就業時間をきっちり働くという意味で、ずっと働き者という事がわかります。
ただしスペインにも良いことはあって、食事が美味しいし、スペイン語やイタリア語の発音は日本語に近くて親しみやすく、お客さんのスペイン人スタッフの中には、英語は苦手だけれど、日本語の方が得意(話す方だけで、読み書きはちょっと無理みたいですが)という人がいたりします。
そして何より僕とカズさんの共通趣味である、サッカーへの情熱が凄いです。
ドイツではサッカーは労働者階級のスポーツという雰囲気があって、ビジネスでお会いするお客さんとサッカーの話をすると、「私はフッスボール(ドイツ語でサッカーの意味)に興味が無い」と言われることが多いですが、スペインの人達はマネージャの方々も含めて、皆サッカーが大好きです。
実は昨晩エンリケさんに連れられて、FCバルセロナのチャンピオンズリーグの試合を、カンプ・ノウ・スタジアムで観戦しました。
すでに決勝トーナメントを進出を決めていることもあって、当日券があまっていたみたいで、僕が大学時代までサッカーをしていた話をしたら、一緒に来るかい?と誘ってくれたんです。
生まれて初めてのチャンピオンズリーグ観戦、カンプ・ノウ、そして生メッシを堪能しちゃいました。
仕事で来ているし、今回は平日だけなので、いつものようにオフィスとホテルと駅や空港だけの往復かなと思っていたのですが、ほんとカズさんには申し訳ないですけれど、スペイン最高です!
P.S.
写真は昨晩試合観戦したカンプノウでの1枚です。
夜8時過ぎの試合開始だったので、試合が終わってホテルに戻ったのが夜11時過ぎでした。
僕だけ楽しんじゃってすいませ~んという感じですが、マジで最高でした。(笑)
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