拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

セッション8/シンジのパート「スペインではシエスタを???」

2012-01-21 | ニッポンジン!


拝啓、カズさん。シンジです。

今週は出張でバルセロナに来ています。

南欧はあまり英語が通じず、仕事でお会いする人達も「ワタシはあまり英語が上手じゃないから」と謝られたりします。
(僕もまだ流暢というレベルからは程遠いですが、まだ僕の方がうまく英語を話せるかもと、ちょっとだけ自信になりました)

そんなこともあってか、スペインで駐在している日本人の方々も、スペイン語を勉強されて、仕事もスペイン語でやりとりされています。


これは昨日、お客さんの日本人駐在員の堀田さんと、現地スタッフのエンリケさんと3人で昼食(初めての本場のシーフードパエリア)を食べていた時のこと。


「堀田さんはスペイン語が堪能だから良いですね」と僕が話すと、堀田さんはエンリケさんに向かって、「でも僕はカタルーニャ語がまだまだだから、ここでは出来るウチに入らないよね?」と切り替えします。

どうやらバルセロナでは標準語のスペイン語以外に、ご当地のカタルーニャ語があって、町でみる標識などもスペイン語とカタルーニャ語が併記されていたりします。


それに対してエンリケさんが、「じゃあ僕がカタルーニャ語のレッスンをしてあげるから、その代わりウチの会社でもシエスタ(昼寝休憩)の導入を考えてみてよ」と笑いながら返します。


なんでもスペインでは、午後の就業中に昼寝休憩をとる文化がまだ残っているらしく、エンリケさんの前職ではシエスタの制度があったとのこと。

シエスタは午後1時~4時が長い昼休みとなり、ゆっくり食事をとったり、食後に昼寝をしたりするスペインの文化で、空調が発達していなかった時代は、夏の熱い午後は昼寝をして、朝と夕方のみ働らくというのが、この国の標準的な生活スタイルだったみたいです。

他にもスペインの現地企業では、シエスタまでいかなくても昼休み休憩が2時間あったりする会社もあるものの、日系企業のこのお客さんでは通常の1時間の昼休みのみなので、あまりに少ないといった話を、エンリケさんがしていました。


堀田さんは笑いながら、「ウチは日系企業だから、就業規則がある程度、全社的に決まっているので、それは難しいね」と返していましたが、このエアコンも発達した21世紀に、スペインの現地企業ではまだ昼寝休憩の制度を取り入れている会社があることに驚きです。


よく日本では「ドイツ人は働きもの」というイメージがありますが、僕達日本人と比べると、仕事をよく病欠したり、残業は殆どしなかったり、面倒な仕事はすぐ「それはオレの仕事じゃないからできない」と言われたりと、ドイツの人達はあまり働かないというのが実情です。

それでも3時間の昼休みを使って、昼寝休憩する制度が残っているスペイン等の南欧と比べると、決められたことはちゃんとこなし、1日の就業時間をきっちり働くという意味で、ずっと働き者という事がわかります。


ただしスペインにも良いことはあって、食事が美味しいし、スペイン語やイタリア語の発音は日本語に近くて親しみやすく、お客さんのスペイン人スタッフの中には、英語は苦手だけれど、日本語の方が得意(話す方だけで、読み書きはちょっと無理みたいですが)という人がいたりします。


そして何より僕とカズさんの共通趣味である、サッカーへの情熱が凄いです。

ドイツではサッカーは労働者階級のスポーツという雰囲気があって、ビジネスでお会いするお客さんとサッカーの話をすると、「私はフッスボール(ドイツ語でサッカーの意味)に興味が無い」と言われることが多いですが、スペインの人達はマネージャの方々も含めて、皆サッカーが大好きです。


実は昨晩エンリケさんに連れられて、FCバルセロナのチャンピオンズリーグの試合を、カンプ・ノウ・スタジアムで観戦しました。

すでに決勝トーナメントを進出を決めていることもあって、当日券があまっていたみたいで、僕が大学時代までサッカーをしていた話をしたら、一緒に来るかい?と誘ってくれたんです。


生まれて初めてのチャンピオンズリーグ観戦、カンプ・ノウ、そして生メッシを堪能しちゃいました。

仕事で来ているし、今回は平日だけなので、いつものようにオフィスとホテルと駅や空港だけの往復かなと思っていたのですが、ほんとカズさんには申し訳ないですけれど、スペイン最高です!


P.S.
写真は昨晩試合観戦したカンプノウでの1枚です。

夜8時過ぎの試合開始だったので、試合が終わってホテルに戻ったのが夜11時過ぎでした。

僕だけ楽しんじゃってすいませ~んという感じですが、マジで最高でした。(笑)


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ブンデスリーガ2011-12後半戦開幕

2012-01-20 | その他


いよいよ明日からブンデスリーガの後半戦が開幕です。

それに併せて、スカパーを申し込みました。

明日アンテナを設置しにくる予定なのですが、ちゃんと無事に映るんだろうか。

スカパーでは、ブンデスリーガやセリエA、プレミア、そしてUEFAチャンピオンズリーグがみられる予定ですが、そのレポートはまた後日に。



さて後半戦のブンデスですが、ゲッツェを故障で欠くドルトムントに対して、首位バイエルンはチームの要、シュヴァインシュタイガーが復帰。

勝ち点以上に、圧倒的バイエルン有利ですが、まだこの先どうなるかわかりません。


他にも岡崎選手所属のシュトゥットガルトに、ドイツ人と日本人のハーフであるU23代表サイドバックの酒井高徳選手が加入し、こちらも楽しみです。


ブンデスリーガ後半戦は、もちろん自宅で香川選手のユニーフォームを着て、TVの前でドルトムントを最後まで応援する予定です。(笑)








祝!インターネット開通!!!

2012-01-19 | その他


先程、よーーーーーーーやく、自宅のインターネットが開通しました。

年末年始を挟んだこともあって、ずいぶーーーんと待たされましたが、これでネカフェ通いともオサラバです。

ああ。自宅にネットがあるって、やっぱりいいなあ。(<どこに住んでいる人の言葉なんだか)

セッション7/カズさんのパート「変わりゆくもの。変わらないもの。」

2012-01-17 | ニッポンジン!


シンジへ。

お疲れ~、カズです。

今月はLiveが3本立て込んでいて、昨日は秋葉原の昭和通り側のライブハウスで歌ってきたよ。

もちろんLiveはその場の雰囲気で作っていくものだから、アドリブは結構大事だったりする。

シンジが言うように、フランス人とでもたぶん同じだと思うけれど、う~ん、フランス語の歌はどうだろうね。しかもクラシック音楽は、アドリブの許容範囲が、他の音楽と比べて狭いから。(苦笑)


さて、フランス人の同僚が初めて覚えた日本語が、「かめはめ波」っていうのはスゴイね。

そういえば先日何かの雑誌で、スーパーサイヤ人の孫悟空のコスプレをしたアメリカ人が外国人向けに、アキバのサブカルチャーを紹介して広めているという記事を読んだよ。

オレが10代の頃、少年ジャンプで読んでいたドラゴンボールが、世界的に有名だったとはびっくりだ。


アキバといえば、昨日Liveのリハーサルが終わった後、本番前に少し時間があったので、壊れたマウスを買い換えようと、秋葉原の電気街方面へ行ったんだ。

日曜日ということもあって歩行者天国では、アニメか何かのコスプレをしたお姉さん達が沢山歩いていて、その中にはコスプレの外国人のお姉さんもいたよ。

それを所謂アキバ系のお兄さん達が、バシャバシャカメラで撮影している不思議な光景を目にしたんだ。


しかも自分が通りを歩いていると、メイドの格好をしたお姉さん達に次々と声をかけられるんだよ。

よくよく周りをみわたすと、長髪のアキバ系の人達が何人かいて、実は最近Liveステージ向けにオレも少し髪を伸ばしていたのだけれど、ひょっとしてオレ、この人達と同じジャンルだと思われたってか???

おいおい、ミュージシャンの長髪と、アキバ系の長髪は違うだろって感じだろ!?
まったく髪なんか伸ばすんじゃなかった、、、。

秋葉原がサブカルチャーの中心地になっていると噂には聞いていたけれど、10年位前まではただの電気街だったのに、しばらく来ないうちにいつの間にこんな町になってしまったのかって感じだよ。


ある意味、今や秋葉原は、アニメ好きの人達の聖地なのかもしれないけれど、それならいっそのこと、アニメやキャラクターといったサブカルチャーを、もっと海外に売り出したら、大きな輸出品になるかもね。

フランスでもそんなに人気があるなら、オペラ座の隣にでも、でっかいアキバ系のビルでも建てたりして?


そうそう、この前テレビを見ていたら、「ディ○ニーランドは遠すぎる」をキャッチフレーズに、ミッ○ーマウスや、ドラ○もん等のなんちゃってキャラクターが跋扈する中国の遊園地のニュースをやっていたけれど、日本のサブカルチャー輸出が成功したら、日本食レストランのように、そのなんちゃってキャラクター達も、世界のあちこちで見ることになるんだろうか???(以前からアジアでは、似たようなモノをよくみかけていたけれど)


去年の年末、ずいぶんと久々に地元の静岡へ帰った時、生まれ育った町並みが少し変わっていて、子供の頃ボールをけって遊んだ空き地が住宅街になっていたりして、ちょっとショックを受けたのだけれど、同じようにパリや秋葉原が変わっていくことにショックを受けている人達が、少なからずいるのかもしれないな。

でもそれが歴史が作られていくということなんだと思うし、その歴史の中でオレ達が生かされているということなんだと思う。

そしてその歴史の中でオレは、自分らしい足跡を何か1つ残したいって、いつも思っているよ。

カズより



P.S.
アキバの電気街から昭和通側のライブハウスに戻る途中に、昔ながらの秋葉原の街並みをガード下に発見したので、その写真をアップするよ。

アニメ系のお店のすぐ近くに、こんな町並みが変わらず残っていてくれたことが、ちょっと嬉しかった。


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セッション7/シンジのパート「パリジャンの休日は漫画喫茶で過ごす???」

2012-01-16 | ニッポンジン!


拝啓、カズさん。シンジです。

今週は出張でパリに来ています。


システム移行プロジェクトで、自社のフランス人技術者のデシャンがヘルプに来てくれているのですが、そのフランス人が面白いんです。

見た目はイケメンのフランス人青年なのですが、日本語ペラペラなので、どこで日本語を覚えたの?って聞いたら、日本のアニメが好きで、本場のアニメを見るために日本語を覚えたのがきっかけで、学生時代に日本へホームステイし、その後ホームステイ先の娘さんと結婚したのだとか。

初めて覚えた日本語が、"かめはめ波"だと聞いて、思わず飲みかけのコーヒー吹き出しちゃいました。(苦笑)


でも今パリでは日本ブームがすごいらしくて、パリジャンやパリジェンヌが"スシ"だけじゃなくて、フツーの日本食や日本のお弁当、ラーメンを食べたり、日本風の漫画喫茶で休日を過ごしたりするそうです。


実際に自分もお客さんのフランス拠点マネージャの浦木さんに連れられて、オペラ座近くのうどん屋に行ったのですが、日本人経営のお店で、まさに日本の味そのまま。

他にも日本風の中華料理屋や、古本のブックオフまであって、ここは本当にパリの街中なのだろうか?という感じでした。


パリ市内だけでも100軒以上の日本食があるらしく、残念ながら9割以上は、日本人以外が作る、焼き鳥屋も寿司屋も一緒になった、下手すると韓国焼肉や中華料理もごじゃまぜの「なんちゃって日本食」みたいですけれど、それだけ日本ブームっていうことで、ちょっと嬉しくなりました。

パリに来たらフランス料理か?と思っていたのに、なぜか連日日本食を食べています。(汗)


それでもフランスに来て驚いたのが、クロワッサンの美味しさ。
日本に住んでいたときは、実はクロワッサンがあまり好きではなかったのですが、こちらのクロワッサンはバターが濃厚で、歯ごたえがもっちり&サクサクしていて、めちゃくちゃウマイんです。

その中でも、先週出張で泊まったリヨンのホテルで食べた朝食のクロワッサンが絶品で、口に入れただけで農場の風景が浮かびそうな位、香り高い濃厚なバターが口の中に広がって、これから毎朝このクロワッサンを朝食に食べたい!って思う程でした。


リヨンといえば、リヨンのフランス人のお客さん担当者リベリーさんと仲良くなって、その人が参加している合唱サークルの練習に飛び入りで参加させてもらいました。

突然の日本人訪問にもかかわらず歓迎してくれ、文化会館のような場所で、ピアノ伴奏と指揮者付で30人位のフランス人と一緒に歌ったのですが、楽譜は子供の頃ピアノを習っていたので少しは読めるものの、歌詞が全部フランス語だったので、殆ど口パクでした。(汗)
カズさんならミュージシャンだから、こういう場合アドリブで何とかなるんですかね?


さてこの後、電車(フランスの新幹線のTGV)でパリからシュトゥットガルトへ戻ります。
初の陸路での国境越えなので、島国育ちの僕には何だか不思議な感覚です。


そういえば今回フランスに来て、フランスの人達とドイツの人達の違いというか、発見がありました。

今回のプロジェクトの1つにセキュリティシステムの導入があるのですが、基本的に決められたことは、ドイツの人達はきちんと守るのですが(逆に決められたこと以外は守りませんが)、フランスの人達はそれが会社が決めたルールであっても、自分がそれが良いと思わないと、なかなか納得してくれず、お客さんの日本人マネージャー浦木さんと一緒に説明にするのに骨が折れました。


ドイツだけにいると、日本との比較でドイツの悪いところばかり見えてしまうのですが、時々こうして国境を越えると、他の国との比較で、ドイツにも良いところがあるのだなと改めて感じました。
(先日カズさんが言っていた"発想転換"ではありませんが、視点を変えると違って見えるということなんでしょうか)


フランスでの滞在は食事も美味しく、見所満載ですごく楽しかったのですが、同じEURO通貨でも、感覚的にパリの物価は倍以上するので、少なくともお財布にやさしいドイツの方が、生活はしやすそうです。(笑)



P.S.
写真はご存知エッフェル塔です。

先週末にリヨンからパリへ電車移動し、週末パリSTAYだったので、パリ市内を観光しちゃいました。

パリは生まれて初めてなので、もちろん初エッフェル塔です。


登ってみようと思ったのですが、すごい行列で断念しました。

と言っても、実は東京タワーでさえ登ったことがないですけれど。


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セッション6/カズさんのパート「発想転換」

2012-01-15 | ニッポンジン!



シンジへ。

お疲れ~、カズです。

相変わらずトラブル続きだねえ。


トラブルが続くと本当にへこむよな。オレもこれまで旅でトラブルが重なって「本当やってられねえ!!!」って泣きたくなったことが何度もあるよ。

でもシンジ。トラブルの中には、良いトラブルと悪いトラブルがあるって知ってるか?


そうそう、トラブルと言えば、オレがアフリカのタンザニアを旅していた時のこと。


タンザニアのザンジバルという島のビーチに、日本人のオーナーが経営するバンガローがあって、アフリカを旅する日本人達が集う日本人宿になっているんだ。

東アフリカを旅している中で、マラリアっぽい症状が出ていたのと、ザンジバルはオレがリスペクトしている、元クイーンのフレディー・マーキュリーの故郷ということもあって、オレはそのザンジバル島のバンガローにしばらく滞在し、安静にしていたのだけれど(結局原因は抗マラリア薬の副作用だったのだけれど)、そこで出会った日本人の旅人に、ジンバブエのハラレのアフリカンミュージックが良いらしいと聞き、体調も戻ってきていたから、ぜひ行ってみることにしたんだ。


ハラレ行きのチケットを電話で手配してもらい、ザンジバルからタンザニアの首都ダルエスサラームまで船で移動して、そこから飛行機で飛ぶことになったのだけれど、予約したフライトの前日に、そのオーナーが船着場のあるストーン・タウンまで用事があって車で移動するというので、自分もそのオーナーの車にご一緒させてもらうことにしたんだ。


でも当日、人通りの少ないサトウキビ畑のあぜ道で、突然車が故障して動かなくなり、他の車が通りがかるのを1時間以上待つことになってしまったんだ。


そしてやっと車が通りかかり、オーナーの知り合いの青年海外協力隊の技術者がいる修理工場まで、その車を運転していたアフリカ人に頼んで、ヒッチハイクで移動したんだ。

その後、その協力隊員と一緒に、車が故障している場所までレッカー車で戻って、車を工場まで運び、状態を見てもらったのだけど、エンジンの故障だからすぐには直らないと言われ、結局車を預けて、さらにヒッチハイクで車を乗り継いでストーンタウンに到着したのは夜。

もうその時には、ジンバブエ行きのフライトに間に合う為に、オレが乗らなくてはいけなかった、その日の最終の船が出た後だったんだ。


当初の予定では、翌日ジンバブエのハラレに飛び、そこでアフリカン・ミュージックを聴いた後、ジンバブエとザンビアの国境沿いにある、世界三大瀑布の1つビクトリアフォールズや、チョベ国立公園のあるボツワナへ行こうと思っていたのだけれど、この車のトラブルで、翌週のハラレ行きのフライトまで、待たなくてはいけなくなったんだよ。

でも実はその数日後、巨大なサイクロン(インド洋の台風)がジンバブエとモザンビークを襲い、日本のニュースでも報道される位、両国で多くの人達が死傷した、歴史気的な大災害が起こったんだ。


車が故障した時には、なんてオレはついてないんだろうって思ったけれど、もしあのままジンバブエに飛んでいたら、命に関わるような大変な目にあっていた可能性があり、ある意味すごくラッキーだったかもしれない。

その時ジンバブエに行けなかった代わりに、ダルエスサラームで会った人から「ミュージシャンなら西アフリカへ行ってみたら?」と言われ、オレはその後セネガルやマリを旅して、そこですごく貴重な経験をすることができたんだ。


西アフリカの話は長くなるから、また別の機会にでもするけど、本当に何がラッキーか、アンラッキーかは、長い目でみたらわからないなって、その時しみじみと思ったよ。


でも縁があればいつかそこへたどり着くことができるもので、その数年後に、ちゃんとビクトリアフォールズも、チョベ国立公園も訪れることが出来たんだ。

しかもチョベ国立公園は5~9月の乾季になると、チョベ川の水を求めて約6万頭もの象が集まる、世界最大の象の生息地で、数年後の日本のゴールデンウィークの5月に、何の予備知識もなく偶然ベストシーズンに訪れ、1日に数千頭を超える象の大群に出会うという、一生忘れられない程の感動的な体験をしたんだよ。
(ちなみにザンジバル島のエピソードは、2月の雨季の時期だった)


人間生きていると、"ついてないな"って思うことがよくあるけれど、それがついているか、ついていないかは、大きな視点でみると、またちょっと違っていたりすることがよくあるんだよ。

シンジも今回のトラブルはしんどかったと思うけれど、飛行機や電車が遅れたって、命をとられる訳じゃないからさ。


今おこっているトラブルは、ひょっとしたら自分にとって実はラッキーな、"良いトラブル”なのかもしれないって思うと、ちょっとワクワクしてきたりするんだよ。

もちろん命に危険が及ぶトラブルは、明らかに悪いトラブルだと思うけれど、命が無事なら、本当にそのトラブルが良いか、悪いかなんて、ずっと後になってみないとわからなかったりするものだからさ。


発想転換だよ!シンジ。



P.S.
写真はボツワナで象の大群に出会った時の1枚だよ。

この時は十頭から百頭を超える群れに次々と出くわし、1日で数千頭の象に出会ったんだ。

これまでケニアやタンザニア、南アフリカで、いわゆるサファリを体験したことがあるけれど、普通は1日車で走り回って、10頭位の象に出会えるかどうかなんだぜ。


日本を1歩出ると、予定通りにいかないのが当たり前。

仕事はそれでは困るのかもしれないけど、例え予定通りいかなくても、毎日この地球はちゃんと回っているのだから。


ちょっと位のトラブルを楽しめるようになると、きっと今見えている景色と違う世界が、見えてくるかもしれないぜ。



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セッション6/シンジのパート「シャイセ・バーンは何処へ行く?」

2012-01-14 | ニッポンジン!


拝啓、カズさん。シンジです。

ドイツでは冬の足音が聞こえてくるようになりました。

ようやくドイツの生活にも少し慣れたところですが、仕事でシステム移行のプロジェクトがスタートし、毎週のように出張で欧州内を飛び回っています。

そんな出張生活で、またもやトラブルが連発しています。


欧州では時々ストライキがあると聞いていましたが、先日シュトットガルト空港からデュッセルドルフ空港へ飛行機移動しようとした際、飛行機会社のストライキにあい、自分が利用予定だった飛行機が運休になりました。

どうしたらいいか空港職員に訪ねらたら、まずは航空会社のカウンターに行けと言われたので、朝の6時前から1時間半以上も長い行列に並びました。


しかしようやく自分の番になって係の窓口に行くと、航空会社の職員が、代わりの飛行機は明日以降しか飛ばないから、自分で電車のチケットを買ってデュッセルドルフへ行けと言うんです。


「電車のチケットの買い方もよく分からないし、ストライキで飛行機が飛ばないのは航空会社の責任だから何とかしてくれ」と粘ったのですが、とにかく飛行機は飛ばない、航空会社では払い戻ししかできないから、デュッセルドルフに行きたければ自分で何とかしろとキツイ口調で言われて、はい次の方!でオシマイ。


仕方なしに空港から中央駅までSバーン(近郊電車)で移動し、シュトゥットガルト中央駅でデュッセルドルフまでICE(ドイツの新幹線)の切符を買って移動したのですが、そのICEも1時間以上遅れて、計5時間以上、空港への移動と待ち時間を合わせると約10時間もかけて、ようやくお客さんのオフィスに到着しました。

朝10時からお客さんと打ち合わせだったのに、それも翌朝に延期に。

しかも話はそれだけじゃないんです。


翌週にフランクフルト近郊でもシステム移行の作業があって、その帰りにフランクフルト中央駅からシュトゥットガルトへ戻ろうとした時のこと。


雨で電車がかなり遅れていて、ずっと乗り場ホームで待っていたのですが、予定時間から30分以上遅れてようやく電車が来たので、乗り場にある電光掲示板で行き先を確認して、シュトゥットガルト方面行きのICE(新幹線)に乗車し、座席に座っていました。


しかししばらくしてDB(ドイチェ・バーン/ドイツ鉄道の意味)の職員が、乗車券の確認にやってきて、自分の番が来たのでチケットを見せたところ、行き先が反対だと言うんです。

ちゃんと乗る時に行き先を確認して乗ったはずなのだけどと言うと、この日は雨でどの電車も大幅に遅れが出ており、おそらく乗り場が突然変わったにもかかわらず、電光掲示版の表示変更が間に合わなかったのだろうとのこと。


よくよく思い返してみると、ドイツ語で何かアナウンスをしていたような気がするのですが、英語のアナウンスが無かったので、僕達外国人には内容がわからず、乗り場前の表示を信じて電車に乗ってしまったみたいなんです。

しかも乗ったICE(新幹線)がハンブルグ方面行きだったようで、次の停車駅まで1時間以上止まらず、そこで反対方面行きのICEを30分以上待って、しかもこちらも1時間程電車が遅れ、フランクフルト中央駅に戻ってきたのが、夜の9時過ぎ。

最初にフランクフルト中央駅でICEに載ったのが夕方4時過ぎだったので、合計5時間も無駄な時間を過ごしてしまいました。


さらにシュトゥットガルト行きの最終のICEが終わっており、特急電車に乗ってシュトゥットガルトに到着したのが夜の11時過ぎ。郊外の自宅に着いたのは深夜0時過ぎでした。


この話を後日、同じ会社の赤井さんに話したところ、「DB(ドイチェ・バーン)ではよくある話だよ。定刻で電車が到着することは本当に稀だし、だからドイツ人も含めて皆、シャイセ・バーン(くそったれ鉄道)って呼んでいるんだ」と言われました。


やはりドイツでは、ゆとりを持った予定を立てなくてはいけないようで、大事な打ち合わせや仕事がある時は前日移動が必要みたいです。


P.S.
写真はドイチェバーンのEチケットです。ICE(新幹線)のチケットを座席指定も含めてインターネットで購入して、Eメールで送られてくるEチケットをプリントアウトして持っていけばよい、便利な制度です。(このやり方は同僚のゲッツェに教えてもらいました)

確かにEチケットは便利ですが、それ以外はまったくもって不便な鉄道会社です。(涙)


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セッション5/カズさんのパート「郷に入るか?入らぬか?」

2012-01-13 | ニッポンジン!



シンジへ。

お疲れ~、カズです。

ビール祭りかあ。いいねえ。

昼飯の酒、シンジも一緒に飲んでみたらよかったのに。
"郷に入れば郷に従え"って、昔から言うしね。


まあそれでヘベレケに酔っ払って、午後働けなくなったら、それ以降は誰もシンジに酒を勧めなくなるんじゃない?

まあ社会人的言えば、ダメダメなんだろうけど。(ひょっとして人としてもダメダメか?)


実はオレも昔、旅の途中で1回だけ、ミュンヘンのオクトーバーフェストに行ったことがあるんだよ。

でっかいテントが沢山あって、バンドの伝統音楽の生演奏があって、客は特大ジョッキでたらふくビール飲んで、皆でヨッパラって最高!

夜がふける頃には、気絶するぐらいまで飲んでいる奴もいたっけ。
(シンジ的には最低か?)


知っての通りオレは歌いながら旅をしているから、バンドマン達の方に目がいくんだよ。

その時に演奏していた、チョビヒゲで吊りバンド短パンの太っちょオッサンがいたんだけれど、でっぷりした腹のくせに、妙に短パンが小さいんだよ。(それがバイエルンの伝統衣装なのかもしれないが)

そんな見た目なのに、結構シブイギター弾いて、ソウルフルな歌声なんだよ。これが。


このオッサンかっくいー(目を閉じていればだけれど)と思い、ステージの合間にそのおっさんの所へ行って、英語で「アンタ最高だな。一杯おごらせてくれ」と言ったんだよ。


ジョッキ片手に飲みながら、「オレは(元だけど)ジャパニーズ・プロフェッショナル・ミュージシャンで、歌いながら旅しているんだ」と話すと、「お前はドイツやヨーロッパの伝統音楽を知っているか?」って聞いてくるんだ。

ドイツやヨーロッパの昔の曲なんてあんまり知らないけど(80年代のジャーマンメタルのHelloweenぐらいか?)、前のステージでこのおっさん達が演っていた、80年代に流行ったユーロ・ビートの曲、「"マイケル・フォーチュナティのギブ・ミー・アップ"なら知ってるけど」と話すと、今日はもう1本ステージが残っているから、ぜひ一緒にやろうという話になって、この日最後の夜10時からのステージで1曲限定ということで、突然飛び入り参加することになったんだ。


太っちょのオッサンがドイツ語でオレのことを紹介すると、平日の夜で少しまばらになったビアホールの観客達が拍手するので、ここは「郷に入れば郷に従え」だ!と思ったんだけど、よく考えたら俺ドイツ語しゃべれないから、咄嗟にモノマネで「郷で~す。ジャパ~ン!!!」って叫んだんだ。


で、皆シーンとして、めっちゃキョトン顔。

よく考えたら、ドイツ人が郷ひろみなんて知るわけないんだけど、突然の事でめっちゃあがってたんだよね。しかもドイツ語では日本のこと「ヤーパン」って言うなんて知らなかったし。(後で知ってナルホドって感じ。汗)


でも何事も無かったかのように曲が始まって、チョビヒゲ吊りバンド短パンの太っちょオッサン達と一緒に、ギブ・ミー・アップを歌ったら大盛り上がり。

やっぱり音楽は国境を越えられる!って感じだよね。

その後はシュラーガーっていう伝統音楽や、ドイツの懐メロを数曲おっさん達が続けたんだけど、俺はもちろんそんな曲知らないから、客席最前列でビール片手に最後まで聴いて、ステージ後に「ダンケシェーン!!!」って叫んで、おっさん達と一緒にギュッと強い握手を交わして、ミュンヘンのユースホステルに帰ったんだけれど、オクトーバー・フェストと言うと、このおっさんの"チョビヒゲ"と"短パン"を今でも思い出すよ。(顔はもう思い出せないけれど。苦笑)


郷に入るか?入らぬか?は、シンジ次第だと思うけれど、俺からのアドバイスはただ1つ。

「ドイツで郷ひろみのモノマネはやめておけ」ってことだな。


それじゃあまた。



P.S.
今日の写真は、その懐かしのオクトーバー・フェストの写真だよ。

ミュンヘンの白ビールは飲みやすいから、どんどん飲んで結構酔っ払って、夜にはかなりベロベロだった気がする。

でもいくら酔っ払っていたとはいえ、「郷で~す」は無いよなあ。
(ミュージシャンとしても、人としてもダメダメだろって感じ)

これ書きながら思い出して、ちょっとへこんだ。(涙)



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セッション5/シンジのパート「ビジネスランチにはビールorワイン???」

2012-01-12 | ニッポンジン!


拝啓、カズさん。シンジです。

バクーの話、かっくいーですね。
さすが持ってる男は違う。(僕もあやかりたいです)


さて夏のバケーションシーズンが終わり、ドイツではオクトーバ・フェストなどビール祭りや、感謝祭の時期になりました。

転職したばかりの僕はまだ有給がつかえない為、あまり関係がありませんが、ドイツでは夏のバケーション期間中は、ワラーブといって最低2週間、長い人で1ヶ月、有給を使って南の島等へ出かけるのだそうです。
(ドイツでは祝日が年間1桁台と少ないものの、有給が年間28日もあるので、夏に連続で1ヶ月位休む人もいるとか)


その影響で、7~8月はオフィスも人が半分位しかおらず、仕事も全然回らないみたいですが、ITエンジニアの僕にとってはむしろサポート対応が減るので、ドイツの生活に慣れるという意味ではちょうどよかったのかもしれません。

ただ9月に入って休暇明けの時期になっても、シックリーブ(病欠)でまだ会社に出てこないドイツ人もいるみたいですけど。


あ、ドイツは日本みたいに病欠時にも有給をつかったりせず、最長6ヶ月間100%給料をもらいながら病欠できる制度みたいです。

もっとも連続4日以上の病欠は、医師の病欠証明書がいるようですが、バケーション中の日焼けが酷くてという理由で、病欠証明書を出す医師もいるという話を聞きました。
(だから単身者が給料の半分位を税金でとられ、消費税も19%(日用必需品除く)とバカ高くなるのだと思いますが。)


ビールと言えば、先日仕事で打ち合わせを兼ねてビジネスランチをした際に、ドイツ人達は皆仕事中なのにビールを飲んでいました。

自分も薦められましたが、お酒は弱いからとアップル・ショーレ(りんご炭酸水)にしたのですが、日本人だったら仕事中にアルコールなんて信じられませんよね。
(カズさんならアリなのかな???)

しかもフランスやイタリア、スペインでは、仕事をしている平日のランチにワインまで飲む人がいるのだとか。

僕がお昼に酒を飲んだら、午後仕事できなくなっちゃいます。


東ドイツ出身の同僚のゲッツェに、「昼間からビール飲んで酔っ払ったりしないの?」と聞いてみると、「ビール1杯位は平気だよ。だってドイツでは、ビール1杯なら飲酒運転にはならないから」って言うんです。(本当かどうかは知りませんが。汗)

でもドイツのビールってグラス1杯の最小が500ml(ビール瓶1本)、ジョッキだと1リットルなんですよ。

しかも南ドイツではヴァイツェンといって純度の高いビールをよく飲むので、酔っ払わない訳無いと思うのですけど、、、。


昨夜はカンシュタット祭という、シュトゥットガルトのビール祭りに、同僚のゲッツェと仕事帰りに行きました。
(20代半ばでイケメン独身のゲッツェは、お客さんのドイツ人女性達に結構もてるので、ドイチェ・ガールズ達と本当は行きたかったみたいですが)


ドイツの人達は基本的に残業はせず、日本人みたいな"同僚や上司とのお付き合い"も無しに、定時でさくっと家に帰りますが、初めてのビール祭りなので心配して付いて来てくれたみたいです。
(僕達日本人は普段、ドイツでもちゃんと残業していますけどね。なおドイツの人達は夕方や夜の残業は嫌がりますが、朝早いのは全然OKみたいで、システムメンテナンスで夜7時まで残業と言うと顔をしかめるのに、朝6時30分に出社というのは、何事もなかったかのようにOK!って言ってくれます)


ビール祭りでは、ご当地ビールのヴァイツェンの1リットルジョッキに初めて挑戦してみたのですが、おかげでちょっと二日酔いです。


一杯だけならドイツでは飲酒運転じゃないって、絶対ありえないと思うのは僕だけでしょうか、、、?



P.S.
今日は家に帰ってきて迎え酒?で飲んでいる、ヴァイツェンビール500mlの写真をアップします。

ドイツではこの瓶ビール1本と同じ量が入るグラスが、お店で飲む最小サイズです。(汗)


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