『ヤーンの虜 グイン・サーガ140』 宵野ゆめ (ハヤカワ文庫 JA)
表紙、誰だよこの婆ぁ。いや、婆ぁじゃなくってグラ爺ぃなのか。なんかイメージ違うな。
まだまだ続くグイン・サーガ。ケイロニアを取り巻く陰謀はアンテーヌへ飛び火。グインはシリウスをタルーアンの元へ再度預ける。シルヴィアはユリウス、パリスと共にパロ南部を放浪。その頃、グラチウスはクリスタルパレスで竜王に封じ込められた!
今回注目したいのは、第2話のタイトルにもなっている“ポーラースター”。なぜ、英語を使ったのか。なぜ、北極星ではダメだったのか。エネルギーは栗本薫が使っちゃったし、他に言い換えもできないのでまあいいとしても、これはいったいどうなのか。
それとも、ポーラースターって栗本薫も書いてたんだっけ? え、アニメ? 知らんがな。
もうひとつ、あとがきで“あの人”を復活させたのは五代ゆうの案(つまり、栗本ノートには無い)と明記されている。賛否両論あるが、これは事態が収拾してから再評価したい。
個人的に気になるのは、グインが北へ行ったり南へ行ったりしているのだけれど、日程的に合っているのかよくわからないところ。グラ爺ぃの件も時間経過が良くわからんし。いったいどのくらいのスパンで起こっているのか。とりあえず、季節はまだ雪解けの春でいいんだろうか。タルーアンの男たちが帰ってくるのなら秋じゃないのかとか。けっこう読み飛ばしているみたいで、なんだかよくわからなくなってきた。
次回はヤガのスーパー魔道ジジイ大戦だけれど、これも時間の流れが宵野版と時間の進み方が合っていないので、半年から1年ぐらいずれててもおかしくないんだけど、一体どうなっているのか。
ちょっと誰か進行表を作ってみてもらえないものか。