アトリエ一般コース、K・Fくんが木炭を使った静物デッサンを制作中。基本的な幾何形体をしっかりと捉える練習課題です。
木炭は木の枝を炭焼きにしただけのとてもシンプルな画材、大昔の洞窟壁画などでも使われていたものです。もちろん、現代のデッサンはそれとは表現が異なりますが、木炭は柔らかく、表現の柔軟性に富むため、大きく描いたり(+の作業)、大きく消したり(-の作業)がやりやすく、色々と工夫・研究しながら描けるため、デッサンの勉強にはとても適した画材だと思います。(“消し具をいっさい使ってはならない”という技法で描く場合もあります・・・こちらはちょっと難しい) 鉛筆の描写に慣れている人にははじめ使いにくいかもしれませんが、その豊かな表現の幅はとても魅力的なものです。 昔の美大受験ではこの木炭デッサンが主流だったため、私より上の年代の方には懐かしい画材(苦い思い出?)かも。 近年描かれる方は少ないようですが、是非、見直してほしい画材のひとつです。
今日の作品はアトリエ、一般コースの生徒 FUさんのコラージュ作品です。
FUさんはいつもは油彩画を描くことが多いのですが、今回は変化をつけてコラージュに初挑戦。 セットされた静物のモチーフを筆で描くのではなく、様々な紙の貼り合わせで描きました。 はじめての表現に多少戸惑いながらも楽しく制作、平面的な色紙の中に雑誌の模様が面白く使われていますね。
さて、私のスケッチ記事(金曜日に行きました)が入ってしまいましたが、アトリエの方でもこの(土)・(日)の教室で多くの作品が出来上がりましたので、少しずつご紹介して行きます。 まず本日はこども教室、MIちゃんの石膏型を使った作品から
『ハート型石鹸』です。 写真では大きさがわかりませんが、石膏を流し込む箱めいっぱいに作ったので、5、6cmはあるでしょうか。立派に完成。
そしてさらに別の型に金属を流し込んで作ったのが、
『ドラゴンのメダル(コイン?)』です。 何かファンタジーにそのまま出て来そうですね。 厚みの少ない作品は石膏型を壊すことなく金属が取り出せるので、同じものをいくつも作ることが出来ます。今回は1個でしたが、ジャラジャラたくさんあっても面白いかもね。 専用のケースに入れて完成です。
『姥樫』それは地元では 『うばっかし』 (姥のような老樹の意) と呼ばれるアカガシの巨木で、説明書きによると幹周りは6.58m。その長年の風雨に耐え抜いてきた身体は大きくよじれ、渦巻き、太い幹には空洞や裂傷も。しかしそれでも力強く広げられた枝には豊かな葉をつけています。
なんという生命力・・・。
周りはどうやら林業のために植樹された杉林のようなので、おそらく地元の方々もこの『森の主』だけは“親しみ”と“畏れ”の念を持って残したのでしょう。
さてさて、私の力でもの(絵)にできるものなのでしょうか・・・というより「描かせていただきます。」の心境で筆を取りました。 今回は初回なので、大きく何とかイメージをつかめたらとざっくりと三枚を描きましたが・・・。
うーん・・・。
今回はまだ全然相手にもしてもらえなかった?
・・・まぁ、何百年と生きている方に四十歳そこそこの赤ちゃんが向きあうのだから・・・と、なんともわからんグチをこぼしながら、今回のスケッチを終えました。
「また来るぜよっ!」