鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

さんご密漁

2014年11月21日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 中国漁船によるさんご密漁が話題になっている。我が国の排他的経済水域内でのことであるが、我が国の領海ではない。領海とは主権が及ぶ範囲で基準となる基線から12海里(約22Km)の海域で、他国の船がその海域を航行するためには沿岸国が定める法令の遵守が必要である。我が国が取り締まることが出来るのは領海を取り巻く接続海域で、領海の基線から24海里(約44Km)以内の海域である。密漁や不法入国を取り締まる権利を湾岸国が持っている。

 話題の中心である排他的経済水域とは、沿岸国に経済的な管轄権が与えられているが、他国の船は公海と同様に自由に通行が出来る。領海の基線から200海里(370Km)以内の海域である。EEZ(Exclusive Economic Zone)と略す。

 密漁であるか無いのかを現場確認しないと逮捕することは出来ず、広い海域の巡視船でのパトロールには限界がある。既に何隻か密漁と確認が出来、船長の逮捕や罰金の支払いが行われたと言うが、可能性がある他の中国漁船がいなくなったのではなく、いたちごっこが続いている。巡視船を増やすことやパトロール体制を強化するためには、予算獲得を行わなければならず、即刻に対応できるわけではない。

 報道を見る限りにおいて、大変歯がゆい事ではあるが、順序があるのであろう。中国とは尖閣列島での領土問題を抱え、両国の首相同士のトップ会談が実現できたが、完全解決にはほど遠い道のりがあると予想されている。

 さんごが漁業資源というのであろうか、そこらあたりがまずはっきりさせることも必要であろう。海産物をどのように定義するかの問題ではあるが、海底に眠る資源はメタンハイドレートや鉱物資源などは深海に存在し、漁業とは一線を画す分野と思われる。確かにさんごは生物であるが、価値があるのはさんご虫ではなく、化石化した鉱物である。採取の方法が網を使うだけで漁業者の所有物となるのか議論をする必要があろう。

 アコヤガイの養殖による真珠採取は漁業の分野にはいるのであれば、さんごも同様に考えるのが自然で、さんごの場合は広い意味で海産物なのであろうか。この分野は門外漢なので、知らないことが多く、ピントがはずれていると言われればそれまでであるが、もう少し検討してみたい。