鳥の姿はありませんでしたが、穏やかな一日でした。
平成26年11月27日
北部市場見学
晴天に恵まれた一日であった。今日はフィールドワークで川崎市北部一帯の生鮮食料品流通を一手に担う北部市場の見学会であった。午前9時半現地集合で、自宅から近いこともあり、また、最寄りのバス停はないので、自家用車で行った。15分ぐらいで到着した。川崎には川崎駅近くの南部市場との2か所がある。70名近くの参加者なので、A・B二班に分かれての行動で、最初に渉外を担当する職員から簡単な市場についての話があったが、参考になる話はほとんどなく、約一時間の見学先々で質問を受けることになった。
講堂と称されるホールには机もイスもなく、予定されていたスライド上映は行われなかった。週末からイベントがあり、その準備で撤去され、何もない部屋であった。渡されたパンフレットに説明したいことは書かれているとのことで、対応の悪さが目立つ見学会であった。
若者の魚料理離れで、取扱数量も減ってきているようである。入札についてもセリで処理される件数が徐々に減ってきており、セリに変わって、個別での取引に変わってきていている。将来はセリが消滅するとの見通しが語られた。その理由として、生きたまま売る鮮魚は別として、冷蔵冷凍生鮮食料品が高度化した冷凍技術によって、従来と様変わりしてきている。鮮度を保つための技術によって、値段の変動が少ない相場が生まれ、価格の変動を好まない大手顧客にとっては好都合となっている。
大手スーパーなどでも大きな冷蔵庫を持っているし、価格が安い時期に大量に仕入れるため、毎日のセリが必要なくなってきているのは当然といえる。更に、塩干品についても殆どが冷蔵であるため、価格の変動が少ない。それで思い出したが、以前も紹介した地元の寿司屋が、正月に市場が休んでいるときにも開店できているのは、寿司ネタの殆どが冷凍・冷蔵食品であるからである。冷凍はマイナス50度の冷凍庫を使っていて、やはりエビなどは半年も経過すると味は変わらないが見た目が悪くなるそうである。
見学先である水産棟、関連商品売り場棟、第1冷蔵庫、製氷棟を見るだけとなった。事前に生ゴミ対策や発泡スチロールの処分等エコ対策の現状を期待していたが、期待はずれであった。市民サービスと謳いながら、買い物客の呼び込みには力を入れても、役所が咬むとどうしても外来者や見学者をなおざりになりがちで、事の重要性を認識できない対応にはいささか失望した見学会であった。