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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

市民アカデミー16前期第6回目

2016年06月11日 00時00分01秒 | 日記

平成28年6月10日

 

 全12回のコースの半分が過ぎた。NHK特集映像の世紀と、海のシルクロードであった。今回は海のシルクロード第3回目であり、前年度後期から始まったシルクロードの総集編でもある。講師はシルクロード取材の団長を務めた鈴木肇氏である。実際の取材期間は9年間とのことであった。開始は1979年8月完了は1988年9月で、長安空港を出発し、長安空港に降り立つまでであった。

 

 NHKの特集であるからこのような長期の外国取材が可能となったと思われるが、実際にこの企画に携わった方々は相当数に上ることであろう。歴史的な価値や、東西を結ぶ交易ルートが現在も遺跡とともに存在することに驚くばかりではなく、交易を通じて、文化までもが影響することに言葉や人種を超えた壮大な歴史ドラマを知った今回の講座であった。

 今回の講座の制作に当たった団長ほかのメンバーによる裏話を含めてのご披露で、放映だけでは知りえないエピソードが大変面白かった。

 

 おそらく、このシリーズは、DVDとして販売されていると思われる。そこに繰り広げられた異国情緒あふれる風景は、貴重な文化遺産であろう。切り口一つで、多くの視聴者に感動を与える作品に仕上げられていて、企画や脚本のご苦労は計り知れないものである。

 手元において、いつでも鑑賞できることも素晴らしいと思った次第である。

 

 シルクロードの総集編としては若干物足りなさを感じたが、特に陸のシルクロードに対し、海のシルクロードについては、企画倒れのようであり、魅力が乏しかった。講師の方で、それでも提供された話題は、マレー半島を像に引かせて船で陶磁器を搬送したことを再現した話題、ベトナムの最南端オケオ遺跡からフランスの調査隊による、2000年前のローマ金貨の発見、ベトナムの伽羅木、イワツバメの巣の献上品等の話があった。

 

 実際にはインド、ベトナム、を経由して長安に至るルートには未だ発見されていない多くの遺跡があると推察できるが、今後、探索技術の向上や、遺跡の発見等に期待が持てそうである。日中の交流は残念ながら、ギクシャクしているが、温故知新で双方の和解が進めば、異なる展開もありうる。人類の遺産をどのようにして後継者へ伝えるか、今後の動向が楽しみである。