鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

熊の被害

2016年06月12日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 秋田、山形、青森、岩手等の東北各県では、ツキノワグマに襲われる被害が続出している。その理由は、熊の大好物であるネマガリタケのタケノコを巡っての攻防のようである。人間もこの時期の山菜取りで山奥に入る人も多いと聞く。わざわざ危険を冒してまで、このタケノコを採る背景には、紙上で品薄であり、価格が高騰しているようである。昨年の相場は1kgあたり500円だった物が、1000円に値上がりしている。

 

 熊の方も山奥から人里付近まで降りてきているのと、ドングリなどのが豊富だったせいで繁殖が進み、頭数が増えているそうである。普段は滅多に目撃されることはなくても、生息域に人間が入ることによっておそわれるという惨事が起こる。どちらが悪いと言うことではなく、無防備の人間を襲うことを止めさせることが出来なければ、人間の方が熊の生息域に入らないようにすべきであろう。

 

 危険だからといって直ぐに猟友会が出動し、撃ち殺すようなことが起きないことを願っている。人里に降りて家畜等を襲うようであれば、人間の居住域をはっきりさせ、電気柵や防護柵等の設置が望ましい。巡回を徹底し、人間との接触や、食料等を室外に放置すること等に注意が必要であろう。全国的に過疎化が進み、イノシシ、サル、カモシカ、イタチやテン等の動物が増える傾向にある。人口が減少すれば、山野の手入れに人出を出すことすら難しくなる。動物が勢力を増やす状況を放置することは問題ではあるが、過疎化がもたらす側面も無視できない。

 

 ネマガリタケの皮を付けたまま焼いて、食したことがあるが、旬の山菜は酒のつまみになり、おいしい物であったと記憶している。ニーズがあれば、商売になるのは世の常であるが、どう考えても、危険を顧みず、命をかけて山菜取りを行うことはないであろう。そういう考えは地元では通用しないのかも知れない。既に熊に襲われた方は毎年何件か報告されており、危険な場所も分かってのことで、無理に行くこともないと思うが如何なものであろうか。

 

 特に山菜や、キノコ類は、他人に在処(ありか)が分かると先に取られてしまうと言った、独特の思いがあるので、そのことが単独行動に繋がり、危険を助長しているといえる。所詮、他者所有の山であっても、勝手に山に入り、滑落等の事故が起こることもあり、よく知った山であっても、危険がある場所も多い。どうか、事故に遭わないような対応をしてほしい。