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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

市民アカデミー16前期第7回

2016年06月20日 00時00分01秒 | 日記

,平成28年6月17日

  元NHKプロデューサー、サイエンス映画学会会長の林勝彦氏によるNHKスペシャル人体3、遺伝子・DNA第1回、突き止めよ、がん発生の謎をTV映像とその解説であった。

 癌は今まで不治の病とされ、現在も完治できるわけではない。他の病気と異なり、自らの身体にさまざまの原因で発生する。我が国の死亡率では第一位で37万人が年間に亡くなっていて、罹患率は98万人といわれている。

 

 癌という項目での辞書には載らず、悪性腫瘍といわれ、増殖が速く、周囲組織への浸潤、遠隔部の転移により、病巣を拡大する。広義では上皮性や肉腫をを含める。人間の細胞は細胞分裂によって、常に再生が行われるが、1個の細胞が再生を繰り返すのは80回ぐらいといわれ、いずれは細胞のは働きをやめ死滅する。アポトーシス(自滅細胞)という現象である。細胞が分裂するのは、遺伝子情報によって、二重らせん構造としてコピーされる。

 

 このコピーが数万回に1回ぐらいの頻度で、間違った配列が起きる。通常は、間違った配列は、異常と判断され、マクロファージによって食べられ、細胞がなくなるのであるが、遺伝的若しくは、発がん物質等が多量に体内に吸収される環境に置かれるとマクロファージの機能が低下し、増殖を始める。これがん細胞となる。

 

 現在分かっているのは、細胞を正しく判断する抑制細胞があり、P53という細胞で、がん化し始める細胞の情報をとらえて、抑制細胞を大量に発生させ、看過した細胞を駆除するのであるが、これも限界があるとのことであった。癌細胞自身は、DNAによる遺伝子が原因しているが、このことは人類が誕生し、環境に適応する段階で、細胞変異が起こり、環境変化に適応する手段でもあった。

 

 その例の一つに、シミやそばかすがあり、直接紫外線を防御するための細胞で突然変異を起こしたものであったが、この遺伝子は、XP(色素性乾皮症)という皮膚がんを起こすことが知られている。また欧米人の一部にAIDS耐性の細胞を持つ人がいる。これも突然変異といわれている。

 

 発がん物質については、解らないことも多いが、食生活により塩分量が多かったり、防腐剤、食品添加物に関するもの、化学物質や、アスベスト、原子爆発、放射線の乱用等によって起こるとされている。次回に癌を防ぐための予防法について講演される予定である。