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小川崇氏  

2024-12-28 18:21:01 | 文化

>朝日デジタル   >ノーベル平和賞と被爆体験者 体を張った被爆者、託された若者たち   >朝日新聞社によるストーリー・   >7時間・   

> 今年10月、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)へのノーベル平和賞授与が決まった。   

1210日にノルウェー・オスロで授賞式があり、広島や長崎で被爆した人たちに同行取材した。   

> 被爆者たちにとって、長年の活動や核廃絶に向けた思いをノーベル平和賞の地で共有することは特別な意味があった。   

> 日本被団協代表団の一員として現地を訪れた長崎原爆被災者協議会会長の田中重光さん(84)は受賞が決まった後、被爆者運動を牽引(けんいん)した故・山口仙二さんら亡くなった「先輩」たちの墓参りを続けてきた。   

>授賞式後に「やっぱりみんなの顔が浮かんできた」という。   

> ピースボートなどのツアーで訪問した被爆者で、紙芝居で原爆の記憶を伝えてきた三田村静子さん(83)は、「平和賞で(活動の)土台ができて、若い人たちが行動してくれると楽しみにしている」と話した。   

> オスロで働くユージン・ジェイコブソンさん(26)は、子どもの頃に広島を訪れたことがあり、授賞式後のたいまつ行列に参加した。   

>原爆投下から長い月日が経過し、「人々は簡単に忘れてしまう。   

>被爆者の方々が受賞されたのは、私たちが関心を寄せる上でも、重要だったと思う」と語った。   

> 日本の若い世代もオスロへ向かった。   

>核廃絶運動に取り組む「高校生平和大使」のメンバーのなかで、長崎西高校2年生の大原悠佳さん(17)の訴えが印象的だった。   

> 「原爆で苦しんでいるのは、公式に認められた被爆者だけではありません」。   

>語ったのは、長崎で原爆に遭いながら、国に被爆者と認められていない「被爆体験者」の問題だった。   

 

被害者・犠牲者の多さは我が国に特有でしょうね。それは日本人に加害者というものが見当たらないからでしょうね。我が国には戦犯もいなかった。         

 

> 被爆体験者をめぐっては、今年大きな局面があった。   

>原爆の日の89日、当時の岸田文雄首相が初めて被爆体験者と面会。   

>「政治的な判断」による解決を期待する声もあったが、岸田氏は「対応策を調整する」と述べるにとどまった。   

> 9月には、被爆体験者が行政に被爆者認定を求めた訴訟の判決が長崎地裁であり、現在の長崎市東部に「黒い雨」が降ったと認め、原告44人の一部を被爆者と認定した。   

>国は新たな救済策として、121日から被爆者と同等の医療費助成の制度を始めた。   

> 大原さんによると、大原さんの祖父は被爆者手帳を取得した被爆者である一方、祖母は原爆に遭ったが手帳を申請しなかったという。   

>訴訟の原告の岩永千代子さん(88)からは、被爆体験者の現状を聞いていた。   

79年が過ぎても、原爆は国が指定する被爆地よりも広く、人々を傷つけていることを知った。   

> オスロの交流イベントなどでも繰り返し強調した。   

>「まだ問題が続いているんですね」「被爆者だけではないのですね」。   

>そんな驚きの反応があったという。   

> ノーベル委員会のヨルゲン・ワトネ・フリドネス委員長は授賞式のスピーチでこう述べた。   

> 「被爆者たちが歴史の証人として私たちの前からいなくなる日も、いつかは来る。   

>日本内外の若い世代の人々が、証言者たちの体験とメッセージを受け継いで、そして彼らもまた世界中の人々を鼓舞し、伝えていくことになる」   

> オスロでは、8090代の被爆者が体を張って体験を語り、若い世代は託された体験を届けた。   

> 来年は戦後・被爆80年を迎える年だ。   

>大原さんは言う。   

>「被爆者も被爆体験者も高齢化する中、声をあげなきゃいけないのは、今を生きている全ての人たち。   

>そうした人たちを巻き込んでいくためには、自分ごととして今も続いている問題として捉えてもらわなければいけない」   

>(小川崇)   

 

「アメリカがあのタイミングで原爆投下して、どれだけ破壊力があるかを世界中に知らしめられたことで、冷戦中の核兵器使用が防がれた。世界の滅亡を避けられたじゃないか。大体、日本は被害者なのか。  

ユダヤ人大虐殺をしたドイツと連盟を組んで、他のアジアの国にもひどいことをしたじゃないか。それでいて第二次世界大戦といったら原爆投下の被害ばかり語るのっておかしくない?  そもそも戦争中っていろんな国がめちゃくちゃひどいことをしたわけだから、日本が、日本が、って核兵器についてばかり言うのはおかしいと思う」 (あるアメリカの学生

 

御尤もですね。日本は加害者ですね。しかし、日本人には意思がない。だから、日本人には加害者意識 (罪の意識) がなくて、被害者意識だけがある。わが国は戦犯が存在しなくて戦争犠牲者ばかりのいる特殊な国ですね。     

唯一の被爆国というのは被害者が被害を語る時の否定されることのない固い論拠であるとだけ考えているからでしょうね。   

日本人には罪の意識がないので悪びれた態度がない。だから、遠慮・ためらいもなく核兵器についてばかりを世界中に大声で言うのですね。これは楽ちんな気休めであろうが奇異な態度に見える。    

 

古びた山門の両脇に立つ仁王像は、不法を見て極度の怒りを発している。そして筋骨隆々とした肉体は自己にその矯正力のあることを誇示している。このやり方で現実を動かす方法を我々も学ぶべきである。    

トランプ次期米大統領はウクライナのゼレンスキー大統領に停戦をしろと圧力をかけた。停戦しなければ、武器援助を止めると脅した。  

彼はロシアのプーチン大統領に停戦しろと圧力をかけた。停戦しなければ、ウクライナに武器援助をすると脅した。   

彼は自己の持っている力を誇示して停戦の実現に可能性のあることを示した。

我々はこの仁王様の態度を取入れなくてはならない。建設的な態度を示さなくてはならない。我々は力なく生涯を単なる歌詠みに終わらせてはならない。     

 

我が国の日本人の記事は実況放送・現状報告の内容ばかりで、読者のためになる所が少ない。‘それでどうした、それがどうした’の問いに答を出せる編集者が必要である。我々は自己の見解を述べる教育を受けてこなかった。高等教育機関において自己の個人的見解示せば学位 (博士号など) が得られる。だが、自己の見解を含まない発言には価値が少ない。我が国には社会の木鐸 (ぼくたく世の人を教え導く人) が必要である。そうでなければわが国は迷走に迷走を続けて、いつまでたっても国家目標に到達しない。だから、わが国の政治は若者にも夢と希望を与えない。     

 

イザヤ・ベンダサンは、自著 <日本人とユダヤ人> の中で ‘自らの立場’ について以下のように述べています。   

何処の国の新聞でも、一つの立場がある。立場があるというのは公正な報道をしないということではない。そうではなくて、ある一つの事態を眺めかつ報道している自分の位置を明確にしている、ということである。 読者は、報道された内容と報道者の位置の双方を知って、書かれた記事に各々の判断を下す、ということである。 ・・・・日本の新聞も、自らの立場となると、不偏不党とか公正とかいうだけで、対象を見ている自分の位置を一向に明確に打ち出さない。これは非常に奇妙に見える。 物を見て報道している以上、見ている自分の位置というものが絶対にあるし、第一、その立場が明確でない新聞などが出せるはずもなければ読まれるはずもない。・・・・・ (引用終り)