>「課長になりたくない」どころか「出世なんかどうでもよい」若者たち。 >もはや彼らはワークライフバランスや趣味すら重視していない >金間 大介 2022/09/02 12:30
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>2016年、当時の安倍晋三内閣のもとで始まった働き方改革以後、あらためて注目を集めるようになった「ワークライフバランス」。 >特に1990年代後半から2000年代前半に生まれた若者たち、いわゆる「Z世代」は会社選びの際に重視しているイメージがありますが、金沢大学の金間教授は「大人が作った虚像にすぎない」と言います。 >積極的にワークライフバランスを取ろうとする時点で、『意識高い系』ではとのことで――。
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>若者が気にする「ワークライフバランス」 >ワークライフバランスについて考えてみたい。 >いかにも今風の用語だが、解釈は世代や立場によってまったく異なる。 >もちろんその趣旨は仕事とプライベートの適度な均衡を見つけようということだが、いい子症候群の若者たちにとってのワークライフバランスとは「がむしゃらに働いたり人並み以上に努力したりしないこと。 >あるいはその努力を軽視すること」というニュアンスを含む。 >少し前に「最近の若者は課長にすらなりたくない」という統計データが広まったが、それはすでに時代遅れだ。 >日本生産性本部の「新入社員『働くことの意識』調査」で、「どのポストまで昇進したいか」という質問に対し、10年前と比べ最も増加した答えが「どうでもよい」となる世の中だ。 >出世したくないのではなく、もはやどうでもいいのだ。
そうですね。Z世代は日本人でありながら ‘上と見るか・下と見るか’ の日常的な感覚を失っているのですね。序列人間の消失か。
>仕事に対する意識の低さの常識 >こういった傾向から、仕事に対する意識の低さを「今の若者はワークライフバランスを重視するようになったから」と理由付けする論調が非常に多い。 >例えば、次のような感じ。 >最近の若者の中には、特にやりたいことはない、という人が増えましたよね。 >一方、プライベートの時間を充実させたい、私生活を豊かにするために働きたい、と考えるのがイマドキの若者です。
それは個人主義的傾向ですね。
>したがって、就職先を選ぶときも、ワークライフバランスを最重視する。 >端的に言えば、給料はそこそこで早く帰れる会社、となります。 >あるいは、次のような感じ。 >現在の若者は、非常に多様な趣味を持っています。 >昔のように、皆が車を持つ、といった時代ではなく、それぞれが好きなことを大事にする時代。
そうですね。大衆の傾向ではなくて、個人の傾向を大事にする時代ですね。
>よって、働き方を考えるときも趣味の時間の確保が最優先となる。
メンバーシップ型雇用ではなくて、ジョブ型雇用が考えられていますね。自分が最優先であって、会社 (自己の序列) に対する帰属意識もありませんね。
>それが今の若者の仕事観です。
若者の仕事観によれば、我が国の社会的な要請である労働者の企業間の移動が増すことになりますね。移動の阻害は日本病の病因であることが知られていますから、若者の仕事観は良い傾向ですね。
>就職先の選択において、ある程度の給与がもらえる安定した会社、という条件が一番に挙がってくるのも、趣味の時間を意識した結果でしょう。 >彼らは、節約するところは徹底的に節約する一方、好きなことにはお金を惜しみません。
趣味の時間を意識した就職先の選択をすることは、自己実現に近づく方法ですね。
>いかがだろう? >専門家のコメントを引用したように見せているが、実は私の完全な創作だ。 >それでもどこかで読んだことがあるような感じがするのではないだろうか。 >しかし、世に出回っているこれらの論調には2つの重大な誤解が含まれている。 >ワークライフバランスを取りに行くのは意識高い系 >第1の誤解は、若者のプライベートな時間の重要度が上がったがゆえに、仕事に対する意識が低下した、と考えることだ。 >これの何が誤解かというと、「今の若者は積極的にワークライフバランスを取りにいっている」と考える点にある。 >人並み以上に努力する=意識高い系の人たち、ワークライフバランスを重視する=そのほかの人たち、というイメージだろうか。 >しかしよく考えてほしい。 >いい子症候群の視座からは、積極的にワークライフバランスを取る時点で意識高い系なのだ。 >プライベートの時間を重視したい、私生活を豊かにしたい、といった「**したい」という表現自体、意識が高い証拠であり、全然、いい子症候群らしくない。 >「積極的ワークライフバランス派」は大人が作った虚像にすぎない。 >「自分の時間を大切にしたい」なんて私から言わせればとても前向きだ。 >いい子症候群の若者は、むしろ「**したくない」という思考が中心となる。 >リスク回避志向とはそういうことだ。
そうですね。やりたいことはなくても、やりたくないことはありますね。
>プライベートの時間は何に費やす? >第2の誤解は、そのプライベートの時間の解釈にある。 >先のなんちゃって引用文の中で「若者は多様な趣味を持っている」という ”専門家”の意見を紹介した。 >が、実際にはその可能性は低い。 >自分の好きなことに惜しみなくお金をつぎ込む姿勢も、やはり私から言わせれば、ごく少数の意識高い系のすることだ。 >仕事もそこそこに後はやりたいことに熱中する人は、はたから見ても生き生きしているはずだ。 >それでは、多くの若者がプライベートの時間に何をしているかといえば、ゲーム、ユーチューブ、Amazonプライム・ビデオ、Netflix、そしてSNSだ。 >これらはコロナ禍のステイホームによってより加速した。
そうでしょうね。
>は? そんなこと? と思うかもしれないが、そう、そんなことだ。 >もう一度言うが、本書で議論しているいい子症候群の若者たちには、特にやりたいことはないのだ。
そうですね。
>そもそも、人に譲れないほどの趣味を持つ人なら、仕事もそれなりにがんばれる。 >ある意味で自分の中に1つの軸ができているから、陰キャぽくもメンヘラぽくもなったりしない。
>※本稿は、『先生、どうか皆の前でほめないで下さい――いい子症候群の若者たち』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。
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