【越中・城端の曳山祭】本祭り
城端の曳山と庵屋台は、彫り物、漆工芸、彫金等の殆どが城端の
職人の手によって製作されているのが大きな特徴と言われている。
絹織物で栄えた町の文化の豊かさが感じられる。
庵屋台から聞こえる庵唄は、江戸端唄の流れをくむ、感情豊かに
篠笛と三味線の粋な音色と歌声が心を魅了する。
令和元年、町の顔役たちもどこか心が弾んでいるように見えた。
各町の曳山が会場に向かう。
前夜「山宿」に飾られていた御神像が曳山に取り付けられていた。
式の始まりを待つ面々・・・
五箇山地方より伝えられたとされる、多人数で舞う百足獅子で曳山の
巡行路を清め露払いの役目を果たす。
各町の8本の笠鉾が先陣を切る。
笠の上には独自の飾りが立ち、織物の町に相応しい
鮮やかな水引幕が張られている。
善徳寺の門前を進む、庵屋台と曳山
狭い裏道を軒先すれすれに曳山が進む
神座に乗る紋付、袴の男衆4人が屋根の動きを制御しながら進む
恵比寿さんを乗せた東下町の「東耀山」のみが、
金箔塗の格子天井である。
他の山は金箔の平天井である。
豪華な曳山の車輪には漆や彫金が施されている。
曳山を曳くと車輪からギューギューと軋む音が鳴るので「ぎゅー山」ともいわれる。
庵屋台・・・各町の庵屋台は何れも2層構造で、上層には京都の茶屋や、
江戸の料亭、貴族の別邸などを模した、外観内部とも精巧な家屋の模型が
乗せられている。
下層の周りは水引幕で囲い、若連中が庵屋台の中に入り移動して行く、
所望所では庵唄を披露する。
庵唄を所望する家では、親戚一同などが集まり、高級料亭のお座敷気分を味わう。
因みに一曲所望するのには、35000円を用意するそうだ。
庵屋台に庵唄・・・城端特有の祭文化だ。
城端に伝わった江戸端唄は、曳山祭りで「庵唄」として300年もの長い間
唄い継がれ、独特の文化として生き残った。
その「庵唄」が江戸に里帰り、城端の若連中が曳山祭りの雰囲気をそのままに、
東京神楽坂の裏路地を三味線と篠笛と唄声と共に流していく・・・
それに神楽坂芸者の新内流しが続き、なんとも粋な情景を醸し出してくれる。
城端曳山祭・・・心が豊かになったような気持ちでゆっくりと見ることが出来ました。
伝統を受け継ぐ城端の皆さん、良いお祭りでした・・・有難うございました。
オジサンのブログ、写真もその一助となっていると思います。引き続き楽しい写真やコメントをお願いします。
猛暑日がやってきます。
どうぞ、お身体には十分お気遣いをください。
山や屋台が通る風景は今に受け継がれた日本の原風景です。城端の曳山祭りで、ユネスコ無形文化遺産33か所の内、17か所を歩きました。今年はあと2か所行く予定で居ります。体力勝負になって来ました。