中学2年生ハルトも昇段。やっと黒帯が届きました。
部活などの学校生活では、また違う顔もあるのらしいですが、ハルトは道場ではおとなしく、真面目に黙々と稽古を積み重ねてきたタイプです。
とくに技が綺麗というわけでもないのですが、体にはバネがあり、それ以上に良かった部分は、やはり精神性‥素直さ。
私の指導してきたことを体現してくれた割合は多かったと思いますし、その枠の中でも着実に技と精神を成長させてきたように思います。
今回の全国大会前には、そんなハルトやショウタには、
『優勝できるゾ!』
と、私は彼らに言ってきたものです。
そんなハルトの長年の真摯な取り組みは、その子の精神性を評価する賞、武道啓明賞を受賞したことにもあらわれています。
よく昔から言われますが、【継続は力なり】という言葉にもあるように、長く続けること‥積み重ねることの途中や、やはり結果が出せた時などに、我々は大切なものを一つひとつ感じてゆきます。
そう、それが本来の学びであり、それは今後の生活や子供達の未来を支える、とても大きなチカラへと繋がるもの。
時代的に、この情報化社会の中で、たくさんの選択肢、そして逃げ道だっていくらでもある中で、それでも昔から残る言葉、生きた言葉の数々からは、このようなメッセ-ジさえ読みとれるのです。
『物事の本質は同じ』
それはどの分野であろうと、物事の軸になる部分は同じで、その軸があることに気付き、そして生きることに活かして行くことが本当の学びなのだと、いくつもの生きた言葉の中には、そんな想いが込められているような気がします。
何をやっても同じ‥
そう、それは結局どこに着目するのかが大事で、学ぶべき点は同じなのだと・・
だから、そこに気付くためにも、物事を中途半端にしてはいけないのだと・・
そんな想いを言葉にして、先人達は我々に残してくれたように思うのです。
日本ではとくに、物事は3年してから芽が出るとさえ表現されてきました。
現代に目をむければ、向き不向きという都合の良い言葉だけで、物事を中途半端にし、子供達から学んでもらいたい大切な部分を奪ってしまうことは、子供達を育てる大人側の責任としては、どうなのでしょう?
長年の空手修行では、もちろん黒帯の子だけでなく、継続して卒業し、一つのカタチを残した生徒たちは、やはりどこか、それなりの逞しさを私は感じますし、そこで養われたチカラは、きっと未来の彼らを救うことにも繋がると信じています。
今回のハルトも、長年の取り組みの中、確実にそんなチカラをつけてきている生徒の一人なのでしょう。
だから、これからも一人でも多く、そのような生徒が増えて行くことを・・
『ハルト、よく頑張った。昇段、おめでとう!』 (^-^)v