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冬のランニング

2017年03月08日 13時47分49秒 | Weblog
気温が低いなど、寒い状況にさらされると、体温を維持しようとして皮膚の
血流を減らしたり、熱産生を増やします。

 低体温症は夏場の熱中症ほど世間で目にする
ことはないですが、冬場のレースなどで時々あります。

 環境温が5〜30度の範囲では深部体温への影響はないと言われています。この
範囲内であれば、運動強度が高くなれば熱も増し、それに伴って発汗量も増し
て体温上昇を防ぎます。

 なら、低体温症はどんな時になる?
、冬場のレースや、トレーニング時でも生じることはあります。雨も日
や低温の時は要注意です。

 低体温症〜深部の体温が35度以下になった場合、と言われています。ガタガ
タと全身ふるえて、手足の血流が少なくなるので蒼白に、そして冷たくなりま
す。さらに進むと意識障害も生じます。

 走るということは、筋肉を動かす=熱を発生させていますから、そうそう簡
単に低体温にならないはずですが、条件によっては生じることもあります。

 例えば、寒くて雨の日のレースでウエアもびっしょり濡れて体温が奪われて
しまう。寒くて風の強い日のレースで途中失速し、それまでにかいた汗でウエ
アも濡れていて、それで体温が奪われる。また、失速しているので熱の産生量
も少ないトレーニングの場合でも、雨の日に長時間走り続け
ていると濡れたウエアにより体温を奪われることもありますし、加えて低強度の練習の
場合は熱の産生量も少ないですから低体温症につながることも
あります。


 リスクが高まるのは─

 ・低温、雨、風、

 ・体脂肪の少ない人(体脂肪は断熱効果があるので、少なければ体温は奪
  われやすい)

 ・体の小さい人(体が小さい方が堆積に対する体表面責の割合は大きく、
 その割合が大きい方が体温が奪われやすい)

 ・低血糖(マラソンレース終盤など)

 などです。

 しかし、体が小さめとか体脂肪が少ないというのはどうにもしようがありま
せんから、ウエアでの対策が重要になります。ウィンドブレーカーや帽子の着
用などで中のウエアがなるべく濡れないようにする、逆に厚着で大量の発汗に
ならないように気温と状況次第で調節する、ネックウオーマーやアームウオー
マー、手袋などで大きな血管が通っているところや末端から体温が逃げないよ
うにするなどです。
 当たり前のことです、でも油断すれば落とし穴になります。
コメント
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