人間の体は左右対称に出来ているようで、そうではありません。臓器の位置
も違えば、筋の緊張度も日常生活の中で違ってきます。そういった差が体のね
じれを生み、結果的にどちらか一方に偏った動きになったり、傾いた走りにな
るといった現象が起きます。これが「ねじれ型(pronation distortion)」の姿
勢です。
ねじれ現象を起こす一番大きな要因は筋や靱帯の「過緊張」と「弱化」です。
人間の体を単純に模式化すると、骨格という柱を無数の筋や靭帯といった伸縮
性のある組織が支えています。筋や靭帯がバランスよく緊張していればそれが
倒れることはありませんが、そのバランスが悪くなると、骨格を支え切れなく
なってしまいます。
ところが、人間は器用に筋を使うことが出来るので、「この筋がだめならこ
っち!」というように代償動作を行ってくれます。そのおかげで体が倒れると
いうことは基本的にありませんが、結果的にゆがみが生じてしまうため、効率
よく動いているつもりでもどこかで無駄な動きを生んでしまっているわけです。
ゆがみによって起こるロスによって
(1)接地の瞬間に関節にかかる負荷が偏るため鵞足炎、腸脛靱帯炎、
シンスプリント、足底筋膜炎などのランニング障害が起こりや
すくなる。
(2)接地の際に正しく荷重できないため、ランニング動作が間延び
してしまう。
などの現象が起きてしまいます。パフォーマンスという意味でも、ランニン
グ障害の誘発という意味でも良いことナシ〜ですね。もともとの体のクセやこ
っかくてきな特徴(先天的な要素)もあるため、一筋縄でいかないのが体のね
じれ問題なのですが、気をつけるべきところに気をつけて、正しいトレーニン
グを継続させていけば、必ず変化が起こるものでもあるので、大事なポイント
をしっかり押さえてください。
ゆがみの修正、あるいはゆがみを起こさないための注意点としては、
(1)足を組む、片足に体重をかけるといった偏った筋の使い方をしない
ようにする。
(2)自分自身の筋力さや体の特徴をしっかり把握して、その上でトレー
ニングの計画を立てる。
などが大事です。ただ走る、ただ筋トレをやる〜というわけではなく、自分
の体の特徴を踏まえて、正しい姿勢を作ってどういった体の状態にしたいかと
いうことを考えたうえでの筋トレに取り組みましょう。
こういった体のねじれは誰にでも起こりうるもので、それは避けられない人
間の宿命みたいなもんです。ただ、トレーニングや日常生活のちょっとした心
がけの継続によってそういった傾気によって受ける影響を最小限に抑えること
ができるのも事実。宿命であり、後天的な要素もあるってことを踏まえた上で
自分の姿勢の特徴をチェックしてみることは大事な事です。
あなたはもっと速く走れます。
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【フィットネス テクノロジー】
取締役 ストレングス&コンディショニングコーチ
ランニング学会認定ランニングコーチ 澁谷 和久
大原スポーツメディカル専門学校講師
東洋医療専門学校講師
日本体育協会公認パワーリフティング指導員
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