ヴァイオリンとフルートのRio

ヴァイオリンとフルートに取り組んでいます。

はるか明治の軍歌

2016年12月11日 20時52分10秒 | その他
 今年は開戦記念日に因む内容を書くのを忘れてしまいましたので、代わりに父親が口ずさむことがあって私が今も記憶する古い歌について。

 日本で起きた内戦がテーマと言う珍しい曲があります。西南戦争に関するもので、「抜刀隊の歌」と言います。ついでに言えば、日本が侵略された内容なら「元寇」(蒙古の襲来)と言う曲もあります。

 抜刀隊ってお分かりになりますか。父親の話によると抜刀隊と言うのは西南戦争(西郷さんと政府軍の戦争)の際に、戦況を好転させるために当時の警視庁が剣術に優れた者で組織した部隊を指すとの事。この歌、途中何度か転調していて音楽的にはなかなか凝っています。

 その後、この歌は陸軍の分列行進用の曲として編曲されました。神宮外苑で行われた学徒出陣(現役大学生が戦地に赴くこと)の映像はよく知られていますが、バックでこの曲が演奏されています。実は私の父親もこの壮行会に学徒の一員として参加し、女学校の生徒であった母親も参加していたそうで、互いに知らないですれ違った可能性もゼロではないらしい。

 当時としては当然の選曲であったのが、いつしか旧陸軍を象徴する曲と思われるようになったのはこの曲にとって不幸な事で、現在、自衛隊で演奏されている事への異論も少なからずあるらしい。元はと言えばはるか昔、19世紀の明治11年の西南戦争に題材を取った歌が、あたかも20世紀の大東亜戦争を題材とした行進曲であるかのようにみなされています。


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