大人になってからヴァイオリンを始めたら人前で弾いてはならないと言う人が居ます。確かに初心者が弾くヴァイオリンの音程は聞く側にはとても気になりますから、その点を指摘しての事でしょう。
自分の音を録音・再生して見れば音程の悪さは分かりますが、弾いている最中にはあまり気づきません。独自の解釈によれば、ヴァイオリンを弾く際にはいろいろな事に気を取られていて音程への感度が低下しているものと思います。
習っているもう一つの楽器のフルートの場合、音程は基本的には運指で決まり、初心者でも音程をあまり気にせず練習する事ができます。しかしヴァイオリンはアナログ楽器の最たるもので音程は指の微妙な位置で決まります。感覚的に覚えるしかありません。
同じGDAEの調弦のマンドリンにはギターのようなフレットが有るため、楽器自体がフレット音痴(=フレットの精度が悪い事)でない限り、音程は正確と言えます。フレット付きのヴァイオリンも商品化されています。
そこで購入したのは「ドンフレット」(Don’t Fret)と言う商品。フレットに相当する位置の内面に線を印刷した透明シートで粘着加工が施して有ります。上駒(ナット)から棹の半分までを覆います。因みに隆起のあるフレットが設けられたシートも有ります。
線は半音の間隔で設けられ、E線の解放弦の1オクターブ上のミの位置まで示すことが出来ます。練習用に専ら使用しているヴァイオリンの棹に貼って見ました。
弾きながら眺めて見ると3の指、4の指が正しい位置よりも後退していて、低めの音が出ている事が目視的にも明らか。これでは正しい音程には程遠い事が分かります。他の指も位置が怪しいし、臨時記号への対処も不十分であることが視覚的にも分かります。
2日連続して練習室を借りた際に、1日目に「ドンフレット」を貼った楽器で練習し、2日目に「ドンフレット」を貼ってない楽器で練習したところ、音程の改善が見られたような気がしました。腹をたるませた写真と腹を引っ込ませた写真を使うジムの宣伝はおかしいと思いますが、「ドンフレット」の効果はそれよりは幾分確かと思います。
もう一歩進んで、感圧センサーを棹に貼り、指の位置をディスプレイ上に示す事はできないかな。アコースティックのヴァイオリンに適用するのに抵抗があるなら、エレクトリックバイオリンの棹に仕込んで売り出せば、音程の練習を他人に迷惑をかけずに効率的に行なえます。でもヴァイオリンは斜陽だから誰も手がけないかな。
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