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■【心 de 経営】『書話力』を高める3-7053 ロジカル・ライティング的な執筆基本

2025-04-17 07:25:25 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める3-7053 ロジカル・ライティング的な執筆基本 


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのコンサルタント・士業、ビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
 しかし、このコーナーは、もともとはコンサルタント・士業などの経営の専門家向けに執筆したものですので、その論調になっています。ビジネスパーソンの皆様には、それを踏まえてお読みくださるようお願いします。
■3-7050 ロジカル・ライティングを知り、身につけて活用する
 コンサルタント・士業に限らず、文章を書いたり、人前で話をしたりする機会というのは訪れてくる可能性が高いです。
 そのためのスキルを養成するのが「ロジカル・ライティング」です。「ライティング」といいましても、書くだけのスキルではなく、表現力全般にわたりますので、応用力が高いです。
 ここでは、書話スキルの高揚を、ロジカル・ライティングを中心にお話します。

■7053 ロジカル・ライティング的な執筆基本
 論理思考研究の中でも、コンサルタント・士業やビジネスパーソンに有益なスキルとしてロジカル・シンキングがあります。すでにご紹介しましたように、その一環としてロジカル・ライティングがあります。ロジカル・ライティングの目指すところは、文字通り論理思考に基づく文章の執筆に関するスキルです。
 ここではロジカル・ライティングをベースにして執筆をする方法やメリットの一端をご紹介してまいります。


◇具体性
 ロジカル・ライティングは、論理思考法の一種ですので、「論理的」ということが根底にあります。論理的であるためには、裏づけの取れた、具体性ある事実をもとに論述されなければなりません。
 具体的であるためには、例えば、事例などで例示して論述する方法があります。それにより、論旨の信頼性を高めることにつなげられます。
 具体的な事例とともに、統計データやグラフなどで裏付けられた一次情報(データ)を用いることによってさらに内容の信頼性を高められます。
 他の論文や文献等から引用することも裏付けを示すことにつながりますので、信頼性を高めることにつながります。当然のことながら、その際には引用した基の資料などの出典を明示します。
 出典明示の方法として、wordで執筆する場合には【参考資料】というタブの機能を利用すると良いでしょう。
◇因果関係を利用する
 「論理的である」と読み手に感じとっていただく方法として、しばしば利用されるのが「因果関係」です。因果関係とは、「ある出来事が、別の出来事を直接的に引き起こすという、原因と結果の関係で結びついている事象関係」のことです。
 因果関係を流れに沿って論述することにより、読み手が、そこに書かれた事象を信頼しやすくなります。何かの事象があれば、そこに原因と結果が明確であることが多いからです。
 因果関係を利用する場合に、しばしば「演繹法」が利用されます。演繹法とは、ご存知の方が多いように、「一般的に認められている法則やすでに知っていることを、新しい知識や情報と組み合わせて、そこから結論を導き出す」思考法のことです。
 演繹法の中でも、読み手にわかりやすい論法として「三段論法」が便利です。三段論法というのは、ご存知のように「A=B、B=C、ゆえにC=A」という関係です。
 演繹法とともに、帰納法もしばしば利用されます。帰納法とは、「複数の現象に共通している因子があることに着目して結論を導き出そうという論理展開法」のことです。多くの事象に共通している因子があることで、結論を推論する思考する方法です。
 いろいろな事例を紹介して、そこに見出される共通因子を論点としますので、論理性の裏付けとすることができます。

 「論理的」という視点でロジカル・ライティングを説明してきましたが、ロジカル・ライティングは奥も深く、まだまだ多くの関連事項があります。ロジカルライティングに関する文献等を参考にして、深めてくださると幸いです。
 では、 論理ステップを踏んで論述するには、どうしたらよろしいのでしょうか。
 「まず、結論から言う」ということがしばしば言われますが、ケース・バイ・ケースです。この方法とは異なりますが、私は「目的や伝えたいことの要約を盛り込んだ総論を先に述べる」ということが多くの文書や講話などで有効と考えます。
 ビジネス現場での報連相などでは、「結論から」という方法が有効です。しかし書籍を執筆したり、講義や講演などの場合には、まずは、「これから何について話すのか」ということを相手に伝えたりしておきます。相手は、それをもとに心構えができますので、理解も深まり、正確性も高まります。
 その上で、具体的な内容に入ってゆきます。それを受けて、その根拠となる各論を展開するのです。ここでは論証的な意味合いも含めて事例などを紹介するのもよいでしょう。そして、最後はまとめの文章で結びます。締めくくりは単なるまとめではなく主張に対する具体例をあげながら、論点の信頼性を念押しすることもあります。
 起承転結という文書執筆の基本にも近いですが、①大まかな現状の説明、②その詳細な内容、③解決策、④今後の方策というような流れになりますと、多くの聞き手・読み手が納得してくれるようです。
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■【心 de 経営】『書話力』を高める3-7052 ロジカル・ライティングとは

2025-04-10 12:21:00 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める3-7052 ロジカル・ライティングとは    


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのコンサルタント・士業、ビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
 しかし、このコーナーは、もともとはコンサルタント・士業などの経営の専門家向けに執筆したものですので、その論調になっています。ビジネスパーソンの皆様には、それを踏まえてお読みくださるようお願いします。
■3-7050 ロジカル・ライティングを知り、身につけて活用する
 コンサルタント・士業に限らず、文章を書いたり、人前で話をしたりする機会というのは訪れてくる可能性が高いです。
 そのためのスキルを養成するのが「ロジカル・ライティング」です。「ライティング」といいましても、書くだけのスキルではなく、表現力全般にわたりますので、応用力が高いです。
 ここでは、書話スキルの高揚を、ロジカル・ライティングを中心にお話します。

■7052 ロジカル・ライティングとは
 前項でロジカルライティングの必要性についてお話ししました。しかしロジカルライティングというのがどのようなものであるのかをご存知でなかったり、あまり馴染みでなかったりする方もいらっしゃると思います。
 ここでは、「ロジカル・ライティングとは何か」についてお話をしたいと思います。

◇論理的とは
 ロジカルライティングというのはロジカルシンキングと深い関係を持ち、論理思考に基づく文章の作成に関するスキルであり、また文章力を高めるためのトレーニング方法でもあります。
 ロジカル・ライティングについてお話しする前に、「ロジカル」すなわち「論理的」とは何かについて、まず、触れておきましょう。
 論理的であるためには、裏付けの取れた事実に立脚した根拠ある事柄が前提となります。それに加えて、当該事項が1回限りの減少ではなく、繰り返しあるいは継続的に発生するものでなければなりません。
 すなわち、論理的というのは、①事象として表出する現象、②根拠ある裏付けがとれている、③再現性があるという3要素を満たさなければ「論理的」とはいえないのです。
 まだ、ご記憶かと思いますが、STAP細胞が、IPS細胞と同様に再生利用に貢献できる研究論文が発表されました。その研究者は、実際に成功したのかどうかは本人以外には判りませんが、たとえ一度は成功したとしても、再現性がありませんので、その研究者の理論の論理性は認められないことになります。
 論理性の三要素を常に意識して、執筆等に取り組む必要があります。

◇論理的であることのメリット
 かつては、「論理的である」ということをあまり意識していませんでしたが、アメリカでビジネスをしているときに痛感して以来、論理思考力を身につける努力をしてきました。ロジカル・シンキングを続けていて、最大のメリットは、高白井が続いていることでしょうか。<笑い>
 冗談は、さておき、「論理的であるメリット」について、改めて考えてみました。
 経営コンサルタントという仕事をしてきていますので、文章を作成する機会は多いです。その文書により仕事がうまくいったり、逆にせっかく努力したにもかかわらずビジネスに結びつかなかったりとさまざまです。内容の信ぴょう性も含め、経営コンサルタントとしての信頼性に結びつくコンテンツであることが非常に重要です。すなわち「根拠のある事実をもとにしている」ということが信頼性を高めることにつながります。
 また事実をもとに、全体を構造化してみること、あるいは事実を体系化して整理をすること、その結果、できる限り単純化した果実、すなわち簡潔で理解しやすいものに仕上げられた文章にすることが肝要だと考えます。
 読み手としては、事実に基づいた文書であるだけに、その文章を信頼してくれることが多いです。一方、書き手としても、事実をもとに書いていますので自信を持って筆を進められます。
 単純化・構造化することによって、絡み合った事象の関係性が明確になります。文章を円滑に書いていくことにつながります。読み手にとっても、書き手の主張したいことや内容をイメージしやすくなり、理解度も高まります。

 読み手に論理的な文書であるということを理解していただくためにわ上述のように単純化・構造化ということが、論理性にも繋がるといえます。

◇ロジカル・ライティングとは
 それではロジカル・ライティングとは、どのようなものでしょうか。
 ロジカルライティングは、根拠が明確な事実に基づいて、書き手が主張したい事柄の一つ一つが、一つの流れとしての繋がりを持つ書き方です。体系化された構造に整理された文章となり、読み手にとって理解しやすくなり、コンテンツの信頼性が高く、かつ納得性があります。
 体系化されることにより、全体を俯瞰的に見ることもできます。それにより、書き手の 頭の中で具体的なイメージを浮かべやすくなります。それが、読み手の理解度を高めることにもつながります。
 ロジカルライティングは、書き手の意図を、筋道を立てて記述し、言いたいことを漏れなく、確実に文章にし、読み手に、その意図を、正確に理解していただけます。
 その結果、読み手と書き手の双方の目的を達成できるのです。ロジカル・ライティングというのは、理解できた内容をもとに、読み手が行動を起こし、好ましい結果を導き出せるように論述する技術のことといえます。

 「論理的」であるということは、相手を言い負かすというような攻撃的で、冷たいイメージをもたれることがありますが、相手の理解を得て、納得していただき、行動につなげ、好ましい結果につながることが望まれることなのです。すなわちロジカルライティングというのは根底に相手の思いやりが不可欠であると言えます。
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■【心 de 経営】『書話力』を高める3-7051 ロジカル・ライティングの必要性

2025-04-03 12:21:00 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める3-7051 ロジカル・ライティングの必要性     


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのコンサルタント・士業、ビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
 しかし、このコーナーは、もともとはコンサルタント・士業などの経営の専門家向けに執筆したものですので、その論調になっています。ビジネスパーソンの皆様には、それを踏まえてお読みくださるようお願いします。
■3-7050 ロジカル・ライティングを知り、身につけて活用する
 コンサルタント・士業に限らず、文章を書いたり、人前で話をしたりする機会というのは訪れてくる可能性が高いです。
 そのためのスキルを養成するのが「ロジカル・ライティング」です。「ライティング」といいましても、書くだけのスキルではなく、表現力全般にわたりますので、応用力が高いです。
 ここでは、書話スキルの高揚を、ロジカル・ライティングを中心にお話します。


■7051 ロジカル・ライティングの必要性
 当シリーズ「美しい日本語」は、コンサルタント・士業の先生方を中心に、ビジネスに関わる方々すべてに、反面教師面も含め、お読みいただきたいと願って執筆しています。
 私自身は、日本語や言語学の専門家ではなく、経営コンサルタントという業務のために、むしろ学ぶ立場の人間です。経営コンサルタントという仕事柄、それを身につけるべく、努力をして参りました。
 その過程で、自分が失敗したり、感じたりしたことなどをもとに、徒然に書きためたものをご紹介しています。従って、大まかな体系はありますものの、それをもとにお届けしていますので、突如、それまでと繋がりが直接ないような事項も含まれることがあります。また、過去にお届けしたものと重複したり、場合によっては矛盾を感じたりするような部分もあるかもしれません。それは矛盾というよりも、あることを強調して表現するために矛盾に見えるようになってしまっているからとご理解くださるようお願い申し上げます。

 既述の通り、経営コンサルタントという業務に従事してきて、その業務から論理思考の必要性を強く感じてきました。その一環としてロジカルシンキングやロジカルライティングなども身に着けるように努力をしてきました。
 仕事柄、論文を書いたり、本の執筆をしたり致しますが、なぜ論文を書いたり、本を上梓したりするのかを考えてみました。それ関連してここで簡単に触れておきたいと思います。
◇自分を売り込む最大の武器
 論文を書いたり、雑誌に寄稿したりすることは、自分自身の表現力を養成するのに大きく寄与しているように感じています。文章を書くということは、一つのテーマに対して重考(考えを重ねること)することになりますので、そのテーマに対する考え方や知識情報が整理されることにつながります。
 文章を書くということは、私たちコンサルタント・士業にとっては実力養成にもつながると考えます。すなわち論文執筆というのは一石二鳥あるいはそれ以上のメリットがあるかもしれません。

◇執筆の基本を身に付ける
 文章を書くということは、知識があれば書けるというものではなく、文章を書くというスキルがベースにあればこそ、知識や情報、知恵を形にできるのです。文章執筆能力を高めることは、文章を書くことを繰り返し行うことが最善の策の一つといえます。繰り返し行うことが最善の策の一つなのです。
 スポーツでもそうですが、基本を身につけるためには〃正しい方法〃で、基本を身につけることが肝要です。文章を書くという基本的なルールなどを尊重して、執筆を続けていくことが、自分の能力を高めることにつながると考えてよいでしょう。

◇論理性が重視され、その執筆術を体得する
 文章を書くのに求められる能力の一つに、論理性があります。論理的ということは読者なり、聞き手なりに理解をしていただき、納得していただき、その結果、行動に移して、成果に結び付けていただくことが最終的に望まれることです。
 そのためには全体を通して、筋の通ったストーリーとなる文章を書くことが原則です。筋が通った文章と言うのは、論理性があることによって筋が通る文章になると考えます。

◇士業の「商品化」のひとつとして身につける
 私たちコンサルタント・士業というのは、座して待っているだけではクライアントさんと契約をすることは難しいです。クライアントさんが、こちらの存在やその資質・能力を高く評価してくれてこそ契約につながるのです。
 換言しますと、文章を書いて、それを果実に仕上げることが受注のための行動の一つなのです。すなわち文章として形になったものが、一つの商品となり、さらなる発展の基礎となり、クライアント獲得を通して、コンサルティング業を続ける営業のツールでもあるといえます。

 文章を書いたり、話術に繋げたりする力というのは、私たちコンサルタント・士業にとっては必須のスキルといえます。そのスキルの代表的なもののひとつが「論理思考」であり、「表現力」であるのです。文章を書くというの能力・スキルは、話をする力、すなわち「話力」にもつながるのです。
 繰り返しになりますが、文章を書く力というのは、私たちにとっては、「商品」といっても過言ではありません。この商品を活用して、例えばロジカル・ライティングやロジカル・コミュニケーションを題材とした研修講師などの仕事に結びつけることもできます。その結果、顧問契約につながることを私は数多く経験してきています。



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■【心 de 経営】『書話力』を高める ストーリー作り ■7203 〃話のネタ〃を起承転結で展開する

2025-03-27 12:21:00 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める ストーリー作り  ■7203 〃話のネタ〃を起承転結で展開する 


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
■3-720 ストーリー作り
 〃話のネタ〃が決まったら、どの様な主旨で、何を目的とした文書作成なのかを明確にし、それを、どの様な流れで記述していくのかを決めます。
 この〃話の流れ〃を〃ストーリー作り〃といいます。

■7203 〃話のネタ〃を起承転結で展開する
 これまでご紹介してまいりましたように、ストーリー作りは、〃話のネタ〃、すなわち、題材となることについて、何を書くのかから始まります。
 〃話のネタ〃を稔らせるための材料は、私たちのまわりに無数にあるといえます。数が多いだけに、その中からピックアップするとなると結構難しいですね。しかし、それをもとに文章に創りあげる作業もまた、別の難しさがあります。
 文章を書く基本のひとつに、昔から「起承転結」ということが言われてきています。起承転結を知っていますものの、その利用法は意外と学んできていない人が多いのではないでしょうか。
 かくいう、私自身も、起承転結について、キチンと学んだ記憶がありません。一方で、毎日、ブログを始め、文章を書くことが日常になっています。その経験から、私流の独善的な起承転結についてお話します。
◇ 「起」
 起承転結というのは、「起」すなわち「起こす」、「筆を起こす」ことで、導入部分の文章のことです。
 しばしば「まず、結論を言う」ということが言われますが、私は、ケース・バイ・ケースで対応しています。せっかちな上司への報告書などでは、結論を先に述べるようにしてきました。
 しかし、相手をこちらに引きずり混みたい、言いたいことをすべて話したいというようなときには、じらし作戦をとります。すなわち、自分の言いたいことで、相手が興味を引きそうなことをチラッと見せます。相手が、「それでどうなるの?」と乗ってくるように仕向けます。
 講演などの場合には、これから、何について話すのかをまず紹介しておきます。それにより聴き手は、「この話は面白そうだ」と感ずれば最後まで興味を持って聴いてくれる可能性があります。その状態に持ち込めば、あとは起承転結の「承」に繋げれば良いのです。
◇ 「承」
 起承転結の「承」は、「受ける」「受け継ぐ」という意味です。
 「起」で相手が興味を持ったところで、それを持続させるために「起」の内容を受けて、その内容を具体的に、わかりやすく説明して行きます。すなわち「承」では、相手の興味を増幅させ、理解を高めることに重点をおきます。
◇ 「転」
 「起」や「承」で相手が食傷気味にならないうちに、「転」で方向転換をします。
 「承」で「起」をかみ砕いて話した内容の信憑性を高めるのが「転」です。事例を挙げたり、根拠を示したりします。最も論理的な部分であるとともに、最も身近に感じさせる部分でもありますので、テクニックが必要です。
◇ 「結」
 「結」は、訓読みでは、名詞なら「結び」となります。すなわち、締めくくりをする部分です。
 ここでは、それまで書いたり、話したりした部分を整理し、まとめます。内容によっては、解決の方向性や解決策を提示し、これを実行しますと、どのような効果があり、どの様に現状が好転するのかを熱を込めて話したり、書いたりします。要は、聴き手・読み手が行動に繋げ、良い結果を生み出せるように、ヒントを差し上げる部分です。

 私は、経営コンサルタントとして起承転結を更に活かすために、これをベースにした「SOPE法」を自分で利用し、またひと様にご紹介しています。
 「起」を「Situation」と捉え、現状の状況や事実を述べるようにしています。
 「承」を「Opinion」として、自分の意見や考え方を述べます。
 「転」を「Proposal」として、起承のために、何をしたら良いのかを提案します。
 そして「結」を「Expectation」と捉え、これを実行することによって、どの様な変化をもたらせるか、すなわち予想できる帰結はなにかについて、話したり、書いたりします。

 起承転結とは、全体にメリハリを持たせ、単調さを防止しながら関心度を次第に高め、聴き手・読み手にメリット感を持たせ、成果に繋がるようにできるテンプレートのようなものなのです。
 「起承転結」は、全体の流れ、すなわちストーリー作りを俯瞰的に見て構成するのに効果的です。では、「起承転結」の各々を、どの様に話したり、書いたりしたら良いのかの、助けとなる材料・要素として何があるのかについて、以下にお話しして参ります。
 <起> 説明 類推と比較 例話
 <承> 実例、詳細説明
 <転> 統計的数字 証言
 <結> 繰り返し





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■【心 de 経営】『書話力』を高める ストーリー作り 7202 ロジカル・ライティング的文書作成手順

2025-03-20 12:21:00 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める ストーリー作り  7202 ロジカル・ライティング的文書作成手順 


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
■3-720 ストーリー作り
 〃話のネタ〃が決まったら、どの様な主旨で、何を目的とした文書作成なのかを明確にし、それを、どの様な流れで記述していくのかを決めます。
 この〃話の流れ〃を〃ストーリー作り〃といいます。

■7202 ロジカル・ライティング的文書作成手順
 書話力をつける方法は、いろいろとあるでしょうが、基本は「書話の機会を多く持つ」ということで、経験を積むことが遠回りのようでいて、着実な方法ではないでしょうか。ただし、ただ経験を積めば良いというのではなく、「合理的な方法を用いた上で、経験を積む」ということが必要です。
 その一つのトレーニング法が「ロジカル・ライティング」であると私は考えています。ロジカル・ライティングは、ライティングを主目的としているスキルアップ法ですが、話し方やプレゼンテーションなどにも共通しています。ここでは、ロジカル・ライティングによる文章作成の手順をご紹介しますので、目的に応じてそれをアレンジしてみてください。

①目的の確認
 何ごとをするにも、「目的を明確にする」ということが肝要です。
 誰に対して、何を言いたいのか、最終結論は何か等、今取りかかろうとしている文書を書く目的は何か、対象読者像はどの様な人なのか、この文書を読んだ読者に、読んだ結果の「果実」として何を提供できるのか等を、書き始める前に確認します。
 私は、「確認事項」は、別途用意している備忘録ノートに手書きで行いようにしています。
②執筆の方向性
 文章は、読者によったり、書く内容によって、文体や文書形式などを決め、全体を通して統一して、それに基づいて書いて行きます。特別に意図することがない限り、デスマス調の文章の中に、デアル調を混在させるなどは避けるべきです。
 縦書き・横書きという問題もあります。PC用のプリンタで出力する場合には横書きが多いですが、出版の場合には、内容や目的により、縦書き・横書きのいずれかを決めます。
 テーマに則って、そのテーマの概要を幅広く網羅して展開するのか、その中の一部に集中して、限定したテーマに絞り込んで深く掘り下げるのか、その基本方針によって次項以降の構成やもくじにも影響してきます。対象読者に即した方向性を決定します。
③構成・もくじ
 ストーリー展開の内容やそれらの順序を決め、大見出しを決めてから、中見出し、小見出しと各論展開をしてもくじを決定して行きます。
 もくじは、一度決めたら、それで進めるというのではなく、もくじやストーリーを見直したり、書いている途中に気がついたりしたら修正しても良いと考えています。ただし、その際に俯瞰的に見て、田に齟齬を生じないかどうかなどを勘案します。場合によりますと、それを契機にもくじの見直しや順序変更などが発生することもあります。
④本文執筆
 ワープロソフトを使って執筆することが多いと思います。修正や移動などが容易にできますので、執筆効率は手書きよりも良くなります。しかし、手書きというのは、書きながら思考が深められることもありますので、昨今のようにワープロがあたり前の時代でも手書きの良さを否定することはできません。どちらが良いのかは、その人や、目的などによって最終的に判断をすれば良いと考えます。
 私は、ワープロソフトの見出し機能(ランク機能)を利用します。見出しとしてのもくじを見ながら本文を作成できます。その際に図版をイメージして書き進め、仮図版を簡単にポンチ絵として作成しておくと良いでしょう。
 文章執筆中でも、上述のように、必要に応じてもくじの順序や段落の順序を入れ替えることもしばしば起こるでしょう。その時に注意すべきは、上述のように、必ず俯瞰的に見ることです。
⑤最終調整
 書き上げたからといって気を抜けません。全体を俯瞰的に見て、論理構成を見直したり、推敲したりしながら修正・調整をします。また、文書校正アプリケーションを使って校正するのも良いでしょう。
 本文執筆中に用意した仮図版を図版化したり、図版作成を行ったりします。出版の場合には、出版社の意向を確認し、どのレベルの図版準備が必要家によって、手書きであったり、図版アプリケーションを使ったりして用意します。
⑥仕上げ作業
 表紙等を含め本文を印刷・製本し、全体を俯瞰的に見直し、必要に応じて最終調整を行います。
 出版の場合には、出版社と表紙デザインなどの打ち合わせをします。出版社側で複数案を作成して、その中から選択するというケースも多いです。





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■【心 de 経営】『書話力』を高める ストーリー作り 7201 準備なくして〃話〃は成り立たない

2025-03-13 11:16:47 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める ストーリー作り  7201 準備なくして〃話〃は成り立たない 


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
■3-720 ストーリー作り
 〃話のネタ〃が決まったら、どの様な主旨で、何を目的とした文書作成なのかを明確にし、それを、どの様な流れで記述していくのかを決めます。
 この〃話の流れ〃を〃ストーリー作り〃といいます。

  ■7201 準備なくして〃話〃は成り立たない
 製造現場では、「段取り」ということの重要性が繰り返し叫ばれます。
 段取りとは、物事を行う際の順序や手順をあらかじめ再確認し、その手順に従って作業がスムーズに運ぶように準備することを指します。これは、製造現場だけではなく、日常生活におきましても、何かをスムーズにスムーズに進めるためには、事前の段取りが肝要です。
 段取りの良し悪しは、生産性に大きな影響を及ぼします。これから進める作業は、品質や納期、日常生活であれば仕上がり具合やスケジュールなどに影響します。企業の場合であれば、信頼度の向上や競争力強化にもつながります。
 製造業では、「段取り八分、仕事二分」といわれますが、物事がスムーズに運び、良い結果に結びつくかどうかは、段取りで80%が決まるとさえいわれているのです。

 有名な話ですので、ご存知の方も多いと思いますが、能弁家でも知られるイギリスの故チャーチル首相は、自分の演説の準備を大切にした人として知られています。彼は、演説が予定されますと、数力月も前から準備を始めたといわれています。
 しかも、演説の前には、家族を前にして、リハーサルを行ったそうです。その上、家族からの辛口のコメントを求めたといいます。あのような偉人であり、能弁家であっても、このような人間くさいことをしたのかと思いますと、何か感じるところがあります。
 それを考えますと、私のような凡人には、能弁なチャーチル首相以上に事前準備が必要なことであるわけです。別項にも記述していますが、たとえばパワーポイントを使う場合には、できる限りアニメーション機能を使います。それが、私のような話し下手の者に取っては大きな手助けになるからです。それを確認しながら、リハーサルを繰り返します。本番を「1」としたら準備が3くらいになるでしょうか。

 どんなに小さな家でありましても、メーカーが作る簡単な機器でありましても、設計図を書くことが一般的でしょう。書いたり、話したりするのも、これと通じるものがあり、そのためには、まえもって、話の〃設計図〃を用意すべきでしょう。
 私も何十冊もの本を書いてきていますので、その経験では、設計図ができていますと、原稿がスムーズに書けます。また、書いているうちに〃設計図〃の問題点が見つかったり、変更したりすることもありますが、その時に、全体を俯瞰的に見ることがあります。その時に、どこで、どの様な影響が出て来るのか、全体が見えますので、その予測も付きます。それにより全体の品質向上にも繋げられるのです。
 たとえば、何に重点をおくのか、全体の中で、その重点に関する事項は、どのくらいの比率で盛り込んだら全体のバランスが崩れないかなどがわかります。
 書いている途中で、順序を変更することにより、訴求効果を高めることができることを、〃設計図〃を俯瞰的に見ることによって発見することもあります。本を一冊書き上げるには、数か月かかるのが一般的で、その間には、思考が途切れて、全体の流れが掴みきれなくなることがあります。その時には、同じ内容を重複して、別項で書いてしまったりすることもあります。〃設計図〃を見ることにより、重複であることに気がつきます。
 時には、論点がずれたり、矛盾したりすることも起こりかねません。話の流れが、当初の計画とは異なる方向に流されていることもあります。これらの問題に気づきをあたえてくれるのが〃設計図〃なのです。書話では、設計図を書くことを「ストーリー作り」と私はいっています。
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■【心 de 経営】『書話力』を高める 7119 〃話のネタ〃の選び方 どうしても困ったとき

2025-03-06 00:21:00 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める 7119 〃話のネタ〃の選び方 どうしても困ったとき     


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
■3-710 〃話のタネ〃 テーマ・話材の選び方

 「日本人は、議論に弱い」「日本人は、論理的な話し方ができない」などとしばしば言われます。かくいう私も、そう言われる人間のひとりです。
 しかし、経営コンサルタントという仕事を半世紀も続けているうちに、それでは通じず、次第に、私なりの話し方やビジネスの仕方が、不充分ながら身についてきたように思えます。話すだけではなく、書くことにも共通する「表現力」というスキルがビジネスパーソンには不可欠です。「書く力」「話す力」をあわせて『書話の力』といい、表現力というスキルの一翼を担わせています。
 この体験は、当ブログ「【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業」としてもお届けしています。
 
https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/c39d85bcbaef8d346f607cef1ecfe950
  ■7119 〃話のネタ〃の選び方 どうしても困ったとき
 初めてあった人との会話は、何を切り口にするのかが決まるまでは大変です。
 相手のことを知りたいがために、「尋問調」になってしまうことがしばしばあります。
 話がスムーズに始まらない場合には、私は、まず、自分のことを話すようにします。
 相手がビジネスパーソンであれば、なぜ自分が経営コンサルタントになったのかとか、経営コンサルタントをやっていての失敗談などを話すようにします。
 相手が、女性で、ビジネスにはあまり興味がなさそうな人の場合には、「犬・猫、どっち派」を切り口にしたり、早朝ウォーキングで見つけた草花や動物の話などをしたりします。

 しかし、前者の場合に、よく失敗するのが、自分のことばかりをしゃべりすぎてしまうことです。尋問口調もよくないですが、しゃべりすぎはさらによくないと、自分自身には言いきかせています。しかし、切りのよいところを見つけられなくて、しゃべり続けてしまうことが時々あります。
 禁句は、人の悪口などは当然のことですが、政治や宗教は、御法度にしています。

 これらで、スムーズに打ち解けられればしめたものですが、その切り口がいずれもうまく行かないことがありましたり、適切な切り口が見つからなかったりすることもあります。
 その様な場合に、昔から言われています「木戸にたてかけし衣食住」という言葉を思い出します。
  き 気候
  ど 道楽、趣味
  に ニュース
  た 旅
  て 天気、テレビ
  か 家族・家庭
  け 健康
  し 仕事
  衣 衣服、流行
  食 食事・グルメ
  住 住居・建物、住所による特性
 これらに加えて、下記も、この仲間に入れています。
  休 休日・休暇、その過ごし方
  知 智慧に関する情報
  美 美術、自分で目にした美しいもの

 話題と共に、心がけていることとしては、相手が雑談にあまり乗り気でないときには、あまり雄弁にならない程度に、上記のテーマから、差し障りのないことをお話しするようにしています。
 自分が商社マン時代に海外に行くことが多かったですので、その時の話、特に面白かったり、珍しかったりする体験や失敗談などを話します。旅行好きですので、スマホに入っている写真などを見せながら、話をすることもあります。
 面会している場所の雰囲気に合わせてテーマ選びやしゃべり方も必要です。また、相手が、ゆっくりしゃべる人の場合には、こちらもゆっくりとしたペースで話すようにしています。
 平素から、話材をためておくことも必要ですね。
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■【心 de 経営】『書話力』を高める 7118 〃話のネタ〃の選び方 欲求に関する話

2025-02-27 00:21:00 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める 7118 〃話のネタ〃の選び方 欲求に関する話 


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
■3-710 〃話のタネ〃 テーマ・話材の選び方

 「日本人は、議論に弱い」「日本人は、論理的な話し方ができない」などとしばしば言われます。かくいう私も、そう言われる人間のひとりです。
 しかし、経営コンサルタントという仕事を半世紀も続けているうちに、それでは通じず、次第に、私なりの話し方やビジネスの仕方が、不充分ながら身についてきたように思えます。話すだけではなく、書くことにも共通する「表現力」というスキルがビジネスパーソンには不可欠です。「書く力」「話す力」をあわせて『書話の力』といい、表現力というスキルの一翼を担わせています。
 この体験は、当ブログ「【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業」としてもお届けしています。
 
https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/c39d85bcbaef8d346f607cef1ecfe950
■7118 〃話のネタ〃の選び方 欲求に関する話
 人間は、いろいろなことを欲求します。「マズローの欲求5段階説」というのがあります。アメリカの心理学者アブラハム・マズローが、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮説を立て、「人間の欲求を5段階の階層で理論化したもの」としてまとめました。
 「人間の欲求というのは、果てしない」といわれるほど、欲求する内容や度合いは高くなって行きます。それだけ関心が強いテーマであるのです。話し手は、そのような聞き手の欲求を、よく理解し、それを〃話のネタ〃として取り上げますと多くの場合に成功します。そのためには、聴き手がどのような欲求をもっているのか、どのような話を聞きたいと思っているのか等を知っておかなければなりません。

 マズローの欲求5段階説をもとに見てみましょう。


①生理的欲求
 人間というのは、生きていくために、食べたり、飲んだり、眠ったりという、最も基本的な欲求が満たされる必要があります。これを「生理的欲求」といっています。
 自然災害の直後などで、まず直面する問題です。

②安全欲求
 生理的欲求が満たされますと、次に求めるものは、自分の身を守ることです。
 生理的欲求の食べ物や飲み物も、空腹の時にはどのようなものでも飲食できてしまいます。しかし、生理的欲求が何とか満たされるようになりますと、安全な食べ物や飲み物を求めるようになります。
 私達コンサルタント・士業は、そのための物流や生産などで、何をしたら良いのかを考え、アドバイスをする立場にいます。あるいは、職場の作業条件の改善なども取り上げる必要が出て来るかもしれません。また、それらを手に入れやすくするために、給料やボーナスなどが安定的に、公平に支給されるような仕組み創りも必要になります。
 リスク管理の視点でのコンサルティングという業務もあります。生活の安全性、企業経営の安全性など、安全に対する欲求は、自分の身を守るためには不可欠な欲求といえます。

③帰属と愛情の欲求
 人間は、ロビンソン・クルーソー物語を読んでも解りますように、一人では生きて行くことは大変困難です。そのために、仲間と群れることを求めます。組織の一員となりますと、相互の人間関係も意識します。人間には「社会生活」という集団生活が不可欠であるとともに、その難しさにもしばしば直面します。
 また、社会という中でも、同じような考え、同じような趣味嗜好、等々いろいろな切り口で仲間が集うことを好む人もいます。すなわち「自分の好み・目的などにあうグル—プに加入したい」という欲求を持つことがあります。そこに所属することにより、自己成長の機会が発生することもあります。社交的な娯楽や趣味教養などのグループがその代表的な例といえます。同じような辛い人達が集まる被害者団体なども情報交換という観点では効果的です。
 コンサルタント・士業であれば、同様な資格を持っている人の集まりであったり、あえて異業種・異種資格の人達と集まったりして研鑽することがあるでしょう。例えばコンサルタント・士業が、経営者・管理職を組織化し、その人達に情報提供をしたり、セミナーを開催したりし、人間関係ができると顧問契約に結びついたりすることにも繋がるでしょう。
 人間関係構築という観点では、信頼性や思いやりなどの要素が絡み、関係者同士の結束が強くなったり、士気に繋がったりすることもあるでしょう。
 「組織に参画」することによって、心の安寧を得られるように求める、前二者とは異なる「欲求」といえます。

④尊敬の欲求
 人間の多くは、自己を成長させ、より良い職業に就きたい、より高い地位について大きな仕事をしたい、より経済的に安定したい、などと成長を求める欲求もあります。その背景には、それが達成された時点で、他の人から、自分を見る目が異なることへの快感を求める「尊敬の欲求」という、前者である、「帰属と愛情の欲求」よりも更に上位の欲求段階が起こってきます。すなわち、組織の中で生きてゆくなかで、自分という存在を認めてほしいという自我意識が強くなり、その結果、自分が尊敬されるようにありたいと願う気持ちが高まるのです。
 「自尊心をもつ欲求」といえるのでしょうか、昇進・昇格やそれにともなって付いてくる待遇改善などに興味を持ちます。自分の企画提案や意見・発言などを認められたいという気持ちもあります。また、自分の能力やスキルを高く評価してほしいと願うこともあります。
 その達成のために、セミナーや研修会を受講したり、読書やネットを利用して情報集をして自分を高めて、その結果を認められたいと努力することにも繋がるでしょう。場合によりたりしますと、自分の希望する部署への配置転換や転職などを考えるかもしれません。
 コンサルタント・士業としては、そのような社員さん達の欲求に応えるべく、例えば資格・昇格制度や人事制度の改善アドバイスやコンサルティングに繋げることもあるでしょう。経営の安定化や戦略のために各種提案をし、コンサルタント・士業としての存在感を認められるような活動も行われることも良いでしょう。

⑤自己実現の欲求
 これまでの諸欲求を重ね、最後は、自分がこのようにありたい、このような人生を過ごしたい、このような社会地位に就きたい、大金持ちになりたいというように、高みを望む気持ちを持つことが「自己実現の欲求」段階です。マズローは、これを最上位に掲げています。
 コンサルタント・士業としての資格取得や実績の積み重ね、等々、自分の実力でクライアントが繁栄できることへの喜びを感じられるでしょう。そのための目的・目標の変更などを、スパイラルアップに繋げたいという気持ちは、大多数のコンサルタント・士業が持つと思います。
 自我意識を満たすことは、自分のありたい姿を実現したいという考えであり、成長に繋がる欲求といえます。
ます。

 マズローの欲求五段階説に見られますように、人間の欲求というのは、ひとつが達成されますと、次の欲求へと展開するのが一般的です。それに応えるのがコンサルタント・士業の仕事です。
 その時に、例えば経営コンサルタントであれば、相手企業の経営者・管理職の立場に立った視点が不可欠です。しかし、それを頭で理解することはできても、真に相手の立場に立つことは難しいです。
 また、例えば社労士の先生であれば、労働者の立場、企業の人事労務担当者の立場など、相手の立場への理解が寛容です。
 マズローの欲求5段階説だけではなく、あらゆる角度から相手の立場に立って思考する〃クセ〃を平素から身につけていますと、コンサルティング現場だけではなく、書いたり、話したりするときの〃話のネタ〃にもなります。
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■【心 de 経営】『書話力』を高める 7116 〃話のネタ〃の選び方 親しみを持てる内容

2025-02-13 12:21:00 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める 7116 〃話のネタ〃の選び方 親しみを持てる内容    


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
■3-710 〃話のタネ〃 テーマ・話材の選び方

 「日本人は、議論に弱い」「日本人は、論理的な話し方ができない」などとしばしば言われます。かくいう私も、そう言われる人間のひとりです。
 しかし、経営コンサルタントという仕事を半世紀も続けているうちに、それでは通じず、次第に、私なりの話し方やビジネスの仕方が、不充分ながら身についてきたように思えます。話すだけではなく、書くことにも共通する「表現力」というスキルがビジネスパーソンには不可欠です。「書く力」「話す力」をあわせて『書話の力』といい、表現力というスキルの一翼を担わせています。
 この体験は、当ブログ「【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業」としてもお届けしています。
 
https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/c39d85bcbaef8d346f607cef1ecfe950
  ■7116 〃話のネタ〃の選び方 親しみを持てる内容
 「書話」、すなわち文書を書いたり、人前で話したりという時に、相手から受け入れられやすいこともあれば、そうでないこともあります。得てして、コンテンツにのみ注意が集中しがちですが、とりわけセミナーなどで話す時には、話し手の人柄・人格も、評価に大きく影響します。
 NHKでこどもニュースなどを担当し、現在はフリーになっている池上彰さんという人がいらっしゃいます。時事問題の情報通として知られ、マスコミに引っ張りだこです。
 NHKでこどもニュースを担当していた頃、わかりやすい解説と人を引きつける話し方から学ぶことが多々あり、いい年をしてみる機会が時々ありました。子供が対象者ですので、時事用語などむつかしい言葉を、わかりやすい言葉に置き換えて話す様子は、「プロだなあ」と感じました。
 池上さんの魅力は、それだけではありません。表情が柔かく、声も落ち着いていますし、ときには、辛口言葉(相当抑制しているようです)も出てきたり、パンチの効いたシャレがでてきたりと視聴者を引きつけています。
 その背景には、知識・情報だけではなく、そのための情報収集と蓄積に、人には見えない努力があるのではないでしょうか。ご本人は、「毎日複数の新聞を開き、見出しをみて、興味を引かれたものの記事冒頭を見ることが中心です」とおっしゃっていました。強く伝えたいことのみ、本文を読むというのです。時代の流れを掴んでいらっしゃるので、それだけでも、そこに何が記述されているのかが推測できるのでしょう。
 彼が選ぶテーマは、視聴者が関心を持っていること、関心があるから親しみを感じているものが中心になっていると思います。それが池上さんが〃話のネタ〃として選択する核となる基準なのだと推察しますし、それこそが「視聴者が求めているテーマ」であるといえます。

 私も自分のテーマの中に、一口知識とか知り得情報といえるような、本題からそれるような話しを挿入します。それが、ブログで提供している「話材」としても活きてきます。受講者の緊張をほぐす息抜きの時間として実行しているのですが、息抜きですから、軽いテーマ、関心を持ってくれるようなテーマを、エピソード的にお話します。その一貫として、自分自身の生い立ちや経験談を挿入することもあります。すなわち、講師の人柄を知っていただくことにより、親近感を持って頂く効果があると考えるからです。
 私は、人間ができていませんので、失敗が多いです。失敗談は、受講者の受けが良いようです。<笑い>
 逆に、聴講者の関心は高いでしょうが、私が避けるようにしているのが、政治や宗教の問題です。また、私は、「○○大学出身です」とか「アメリカで△△を学び・・・」と自慢げに話すことも、極力避けるようにしています。
 親しみある内容をテーマにすると言うことは、簡単なようでいて意外と難しいですね。
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■【心 de 経営】『書話力』を高める 7113 〃話のネタ〃の選び方 時宜に即したテーマ

2025-01-23 12:21:00 | 【専門業】 プロの表現力

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める 7113 〃話のネタ〃の選び方 時宜に即したテーマ 


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
■3-710 〃話のタネ〃 テーマ・話材の選び方


 「日本人は、議論に弱い」「日本人は、論理的な話し方ができない」などとしばしば言われます。かくいう私も、そう言われる人間のひとりです。
 しかし、経営コンサルタントという仕事を半世紀も続けているうちに、それでは通じず、次第に、私なりの話し方やビジネスの仕方が、不充分ながら身についてきたように思えます。話すだけではなく、書くことにも共通する「表現力」というスキルがビジネスパーソンには不可欠です。「書く力」「話す力」をあわせて『書話の力』といい、表現力というスキルの一翼を担わせています。
 この体験は、当ブログ「【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業」としてもお届けしています。
 
https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/c39d85bcbaef8d346f607cef1ecfe950
■7113 〃話のネタ〃の選び方 時宜に即したテーマ
 「馬を水辺に連れて行くことはできても、馬に水を飲ませることはできない」ということを、小学生の頃、担任の先生から言われたことがあります。勉強をしたくない者に、勉強をさせることは難しいということはむつかしいので、子供達に、勉強する気になることを認識してほしいということを先生はおっしゃりたかったのでしょう。
 「馬の耳に念仏」ともいいますように、感心のないことをいくら話して、左の耳から入っても、右の耳から抜けていってしまいます。聴き手に関心を持たせる最良の方法は、聴き手が関心を持てるテーマで話すことです。もちろん、聴き手がはじめから興味を持てる内容ではないこともありますが、その場合には、聴き手が関心を持てるように話し手がして行かなければなりません。後者については、別項を用意する予定ですので、ここでは聴き手が関心を持つようなテーマをどの様に選定したら良いのかについて考えてみたいと思います。
 多様性ある人の集まりの中で、聴き手が関心を持つようなテーマを選ぶ方法というのは難しいです。テーマ選定の方法をいくつかご紹介しますので、臨機応変に最適な方法で選択してください。

 私が半世紀くらい前に、経営コンサルタントとして独立起業したときに、「経営コンサルタントとしての〃商品〃」を持つことを強く意識しました。
 私自身は、独立起業する前は商社マンでした。商社マンの仕事の一環として、印刷関連機器の輸出入を担当した時期があります。その当時は、印刷業界は、「ホットからコールドへ」という時代でした。ホットというのは、鉛を熱で溶かして文字の型に流し込んだ活版印刷の時代で、その方式から、鉛を使わない平版印刷の時代へと変化していく時期でした。
 残念ながら、私は印刷の技術面については乏しく、また印刷工場の現場経験は皆無でした。その中で、自分の商社マン時代の印刷関連ビジネスの経験と人脈を活かして、コンサルティング活動を始めました。
 印刷業界は、当時は「大凸共」という三大印刷会社がトップを走り、それに続く中堅どころもありましたが、それ以外は中小零細企業が大半を占めていました。ホットからコールドへということへの危機感から、経営変革意識の高い経営者が多くいました。しかし、コンサルティングということへの意識は強くありませんでした。
 そこで、「経営理念」「経営戦略」などと大上段に構えず、営業部門強化を中心にした、それまで業界にはいなかった「印刷営業コンサルタント」という触れ込みで活動を始めました。印刷関連企業が営業強化を実現するためには、印刷会社が、そのお客様への営業活動を時系列管理し、行動分析で営業パーソンの営業活動効率改善するなどが重要と考えました。それをテーマにして、セミナーを通して意識改革をしていただこうと考えました。
 印刷関連の工業会や商工会議所・商工会・青色申告会などに営業強化のセミナーの売り込みをしました。また、印刷関連の人達には、「ホットからコールドへ」という話材をきっかけに営業強化の必要性の話を、処々でするようにしました。テーマが絞られていますので、話材としてのテーマ作りを特別にしなくても話がスムーズに進みました。

 印刷業界以外では、例えば製造業であれば「輸出」関連の話材をもとに情報提供をしながらコンサルティングを通じて、話法スキルを身につけてゆくことができました。
 また、PCの黎明期でもありましたので、PCを中堅・中小企業で活用するという視点での話をするようにしました。
 話材選びの第一歩は、時代の趨勢に即した、時宜に適したことを先取りして、その分野での雑誌や出版、講演やセミナーなどの経営コンサルタントとしての受注に結果的に結び付くようなテーマを選ぶことで、流れができて受注も容易になると、経験から感じています。
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