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■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 42 経営理念の構築・再構築のコンサルティング 3-2 クリティカル・シンキング法を実践に用いる

2025-02-17 00:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 42 経営理念の構築・再構築のコンサルティング 3-2 クリティカル・シンキング法を実践に用いる

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-42 経営理念の構築・再構築のコンサルティング 3-2 クリティカル・シンキング法を用いる
 前項で、クリティカル・シンキング法による経営理念の構築・再構築をする方法を紹介しました。

 今回は、クリティカル・シンキングを実際に利用して、どのように経営理念として、まとめ上げて経営理念の構築・再構築を完成させる方法を紹介します。

 クリティカル・シンキングは、ロジカル・シンキング・ツールを、作業のフローにそって利用する場面が多いです。
 作業全体の流れをどの様に設計するのかを「クリティカル・シンキング作業フロー構造化」といい、「フレーミング」と略称されることがあります。
 クリティカル・シンキングの流れは、「課題」-「分析」-「検証」-「意思決定」と作業を進めます。

① 課題
 クリティカル・シンキングのメインタイトルでもあり、作業概要でもあります。
 ここでは、「経営理念構築・再構築」となります。その主旨や目的も含めて「課題」といいます。途中の作業が横道にそれていないかどうかをチェックする「ものさし」でもあります。また、③項の検証に用いることもできます。
 また、この作業とは独立して、「経営者の夢・創業者精神」を経営者が、「わが社の理想像」を当該するプロジェクト・チーム等が担当することは、既述の通りです。これは、三番目の作業であります「検証」の時に利用する「ものさし」ともなります。

② 分析
 経営分析に相当します。経営環境の切り口で見ますと、外部環境と内部環境に分かれます。ただし、分析項目の中でも、自分達だけでは実施が難しいとか、専門性が高いなどの分析は外部ブレインやアウトソーシングで行います。

③ 検証
 検証をするために、分析結果を集約します。集約につきましては既述の通りですが、多くの企業がSWOT分析表を利用します。
 分析結果の集約と、上述の「経営者の夢・創業者精神」と「わが社の理想像」とを照合します。その際に忘れてはならないのが、「①課題」で確認しました「ものさし」もここに含めることです。

④ 意思決定
 集約表と検証項目により、経営理念案を仮決定し、その進捗管理ができるように、実務管理に方向や取り組むべき課題等を整理し、管理表なり、管理会計システムの構築を行います。
 取締役会・役員会等で最終決定し、実施して行きます。企業によりましては、上記の決定に基づき、新たな経営理念により、経営基本戦略を見直し、それに基づく中長期経営計画を構築・再構築します。
 新たな経営の再出発のための発表会を開催するなどすることにより、結束を新たに強めることも必要となります。

 クリティカル・シンキング法を概説いたしましたが、当該する書籍等を参照したり、クリティカル・シンキング法に通じたコンサルタントに依頼したりして、作業を進める必要があるでしょう。

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■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 41 経営理念の構築・再構築のコンサルティング 3 クリティカル・シンキングを利用する方法

2025-02-10 12:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 41 経営理念の構築・再構築のコンサルティング 3 クリティカル・シンキングを利用する方法

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-41 経営理念の構築・再構築のコンサルティング 3-1 クリティカル・シンキングとは
 前項で、経営ビジョン法による成果物を最後に集約して、それを基に経営理念を決定する方法を紹介しました。

 今回は、クリティカル・シンキングを利用して経営理念として、まとめ上げて経営理念の構築・再構築を完成させる方法を紹介します。

 経営理念構築・再構築を進める代表的な手法をご紹介してきました。
  ① オーソドックスな手法
  ② ツールを用いる方法
 ここでご紹介します最後は、ロジカル・シンキングと共に論理思考には必ずと言ってもよほど登場するのがクリティカル・シンキングを利用する方法です。

③ クリティカル・シンキングを利用する方法

 ご存知とは思いますが、「クリティカル・シンキングとは何か」について、サッと復習しておきましょう。
 上司から「●●の件うまくいつていないようだが早く解決してはしい」などと言われたことがおありでしょう。そのときに何を、どのように進めたらいいのか困ったりした経験はありませんか?
 その指示が、自分としては違和感を抱くこともあるでしょう。
 日常、何気なく行っている業務も、改めて見直してみますと、「これで良いのだろうか」「なぜ、この作業をしなければならないのだろうか」等々疑問に思われる事項が見つかるでしょう。
 「クリティカル(critical)」とは、「批判的な」とか「鑑識眼のある」といつた意味で、「クリティカル・シンキング」を直訳しますと「批判的な考え」ということになります。さらに辞書を引いてみますと「critical:厳しく批判する」という意味も出てきます。「危機的な重大局面における思考」とも訳せます。
 このことから推察できますように、クリティカル・シンキングとは、一口で申しますと「現状を批判的に見て、あるべき方向に導くための思考法」といえます。
 ものごとを素直に受け入れることは素晴らしいことですが、逆に、常に批判的に見て行きますと、世の中には結構矛盾が氾濫しています。現状をそのまま受け入れるだけでは進歩がありません。
 矛盾を感じることができる力が、これからのグローバルな経営環境では不可欠なのです。

 次号では、クリティカル・シンキングを用いて実際に経営理念の構築・再構築を行う方法をご紹介します。

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■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 39 経営理念の構築・再構築のコンサルティング 1

2025-01-27 00:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 9 経営理念の構築・再構築のコンサルティング 1 

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-39 経営理念の構築・再構築のコンサルティング 1
 これまでは、一般の企業や団体でも、自分達だけでもやりやすい方法でした。ここでは、経営士・コンサルタントや士業の先生向けの方法をご紹介します。もちろん、経営者・管理職で、経営理念を全社一丸となって、本格的に構築・再構築したいという場合にも、この方法を利用することができます。
 ここでは、①経営ビジョン法と②要因分析法、③クリティカル・シンキングを利用する方法をご紹介します。

1) 経営ビジョン法
 経営ビジョン法は、当時の通産省や産業界の勧奨で、日本で最初に設立されました経営コンサルタント団体「日本経営士協会」が、会員研修等でも実施する経営理念構築・再構築の手法です。
 この手法は、経営理念を構築・再構築するだけではなく、それに付帯して経営基本戦略、中長期経営計画や短期経営計画・年度経営計画の立案等に繋がる方法です。
 まず、経営ビジョンという形で、創業者精神を始めとする企業文化を始めとした内外の経営環境を、ツールを用いて分析するなどして、それを集約した後に経営理念構築・再構築するという方法です。

 経営ビジョンの分析は、①外部経営環境分析、②内部経営環境分析、③事業領域検討、④成果目標お4項より成り立っています。
 外部経営環境分析といいましても、いろいろな項目や方法があります。ここでは、日本経営士協会研修で受講者が作成した資料の一つを紹介します。

 それぞれの分析には、画面にありますようなツールを利用します。多くが表の形をしています。
 いろいろなツールがありますが、画面は、その一例です。
 それぞれの項目にあわせて、対象企業の状況を勘案してツールを作成することにより、最適な分析ができるでしょう。ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングに関する書籍のものを参考にする方法もあります。

 同様に、内部環境分析の全体チャートは、日本経営士協会研修の資料です。ポイントは定量分析と定性分析を行うことで、それぞれを別々に行うこともありますし、一つのツールで行うこともあります。

 外部経営環境分析と同様に、内部環境分析にも、いろいろなツールがあります。画面で紹介しているツールは、その一例です。多くの書籍等でも紹介されていますので、それらを参考にされるのもよろしいでしょう。
 内部環境分析も、それぞれの項目にあわせて、対象企業の状況を勘案してツールを作成することにより、最適な分析ができるでしょう。
 既述の通り、定量分析と定性分析の両面からのアプローチがポイントとなります。

 経営ビジョンの第三項は、「事業領域(ドメイン)」です。これは、過去・現在だけではなく、中長期視点で今後の市場やニーズの変化、自社のシーズ等も勘案して決めていかなければなりません。
 現在や過去の事業領域も含め、経営理念の視点で、事業領域の候補ごとに分析し、それをもとに集約して行くと良いでしょう。
 また、ABCD市場戦略検討表(「あたりまえ経営のきょうか書」参照)やアンゾフの市場戦略表等も経営理念構築・再構築に利用価値があります。

 経営ビジョンの第四項は、「成果目標」です。定量的な目標と共に、定性的な目標も含まれます。
 定量的な目標値のことを「KPI」といいます。KPIは、Key Performance Indicatorsの頭文字をとったもので、「重要業績評価指標」と訳されることが多いです。「ものさし」ですので、適正に仮決定し、合理的な検証を通して決定されなければなりません。
 KPIは、損益分岐点分析や予測数値等をシミュレーションなどの手法により、決定されます。詳細は、管理会計関連の書籍等に詳説されていますので、そちらを参考にしてください。
 このようにして分析してきましたら、それをもとに経営理念としてまとめます。


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■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 38 経営理念の構築・再構築の実作業 マッキンゼー7S利用

2025-01-20 00:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 38 経営理念の構築・再構築の実作業    マッキンゼー7S利用

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-38 経営理念の構築・再構築の実作業
 経営理念構築に、7S戦略検討表を利用する方法をご紹介します。
 7S分析は、マッキンゼー社が開発した戦略検討表で、経営資源を7つの要素に分け、それらをソフトとハードという2つに分類しています。組織を有効活用して取り組むための仕組みです。
 ソフト面を「共有価値観(Shared.Value)」「組織文化(Style)」「人材(Staff)」「能力(Skill)」の4項に、ハード面を「戦略(Strategy)」「組織構造(Structure)」「システム(System)」の3項に分類しています。
 「ソフトの4S」というのは、その企業の文化のようなものといえます。企業を構成する人材によって色づけされることが多く、そのためになかなか変革をすることが難しいです。社員の意識改革を通して築き上げていかなければならない項目です。
 他社との差異化(差別化)ができる競争の優位性を高めるためのリーダーシップをとれる人材育成や、採用のあり方の重要性に基づく対応ができなければなりません。企業理念が徹底される組織体の構築が求められているのです。
 「ハードの3S」は、ソフトの4Sに比較しますと、比較的対応しやすいテーマといえます。
 組織的な運営をしていくために前提となる戦略は、経営環境に臨機応変に対応していかなければなりません。ソフトを効率的に動かせる組織体構造の構築や管理のためのシステムは、問題に応じて変更することができます。

 「7S」に取り組むためのツールとして「7Sによる戦略検討表」を紹介します。
 表側(行ラベル)には「ソフトの4S」と「ハードの3S」の各項目が来ます。
 表頭(列ラベル)の最初の列には、7S項目に対応するチック項目です。
 7Sの各項目を検討するためのヒントを「7Sによる戦略検討表」に紹介しましたが、それとは別の視点でD列の「自社の現状」を記述します。「自社の現状」が明確になったら、それに取り組むための課題をE列の「取り組み課題」欄に列挙します。これらを整理しますと、自社の内部状況が整理され、取り組むべき課題も明確になります。
 これらを基に一言集約として短文化したり、箇条書きにしたりして、経営理念の原案を作成します。その原案を基に、これまで記述してきました、チェック項目等を参照して、推敲して行きます。
 経営理念案が完成したら、取締役会・役員会等で審議していただきます。


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■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 37 経営理念の構築・再構築の実作業

2025-01-13 00:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 7 経営理念の構築・再構築の実作業    

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

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 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

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 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-37 経営理念の構築・再構築の実作業
 これまで、経営理念構築・再構築を実施するポイントについてお話してきました。では、実際に構築・再構築をする具体的な手法について、ここでは次の3つの方法につきましてご紹介を致します。
  ① オーソドックスな手法
  ② ツールを用いる方法
  ③ クリティカル・シンキングを利用する方法
 それ以外にも、いろいろな方法がありますので、経営理念に関する書籍などをご参考にされ、自社に即した方法を選定して実施してくださると幸いです。

 最も典型的といいますか、オーソドックスな手法は、すでに経営者の夢を以下にまとめ上げるかの項でご紹介したとおりです。
 まずは、経営者が平素描いている企業の理想像や夢を中心に、経営理念の核となるキーワードを、ブレインストーミングなどを利用する発散思考で列挙し、KJ法で整理します。
 それをもとにロジカル・シンキング・ツールを用いたり、箇条書きにしたりして再整理します。
 再整理されたものをもとに、一言集約として短文にまとめたり、箇条書きにしたりします。それを重考(繰り返し見直す)して、推敲をし、経営理念案をまとめます。
 まとめられた経営理念案は、取締役会・役員会等に提出して、経営理念として確定します。

 オーソドックスな手法を、全体俯瞰的に見えるようにして経営理念を構築・再構築する方法が、ロジカル・シンキング・ツールを用いる方法です。
 ここでは、ビジネスパーソンなら誰も知っているSWOT分析表を、経営理念構築・再構築に転用する方法をご紹介します。
 また、ロジカル・シンキング・ツールの中でも多用されマスマトリックスを、マッキンゼーの7Sという考え方でカスタマイズした方法をご紹介します。


 SWOT分析表は、自社の現状などを分析するために、ほとんどの人がご存知の使いやすいツールです。
 しかし、視点を変えますと、SWOT分析表は、分析結果を俯瞰的に見ることができます。従いまして、知識・情報や各種の分析結果を一覧表示できるように整理して、俯瞰的に見ることができるツールでもあるのです。
 SWOT分析表につきましては、改めてご説明をする必要もないと思いますが、自社の現状分析をするときに切り口を中心に整理したものが画面でご紹介しています。
 この表は、文科省系の科学技術振興機構様からのご依頼により、技術者向けロジカル・シンキングのe-Learning教材として、筆者が作成したものです。参考にしてくだされば、経営理念構築・再構築の一助になると思います。

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■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 36 自社の経営理念はこれで良いのかの検証 2

2025-01-06 12:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 6 自社の経営理念はこれで良いのかの検証 2   

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-36 自社の経営理念はこれで良いのかの検証 2
 前項で、構築・再構築した経営理念案が、それで良いのかどうかを検証するに当たり、「経営とは何か」「経営理念とは何か」という「ものさし」を用いるというお話をしました。
 別の検証法として、世の中が求める企業という、企業の社会貢献性という観点を「ものさし」にする方法をご紹介します。

 社会貢献と言いましても、積極的な貢献と共に、企業としてあるべき姿について考察されることも必要です。自社の経営理念の仮説検証を、社会的貢献の切り口による方法として、いくつかご紹介します。


◇ 社会的責任 CSR  Corporate Social Responsibility
 企業というのは、単に利益を追求し、自分の懐を肥やすことだけでなく、企業や組織としての活動が、社会へ与える影響に対して責任を持たなければなりません。あらゆるステークホルダーからの要求に対して、適切な対応ができるように意思決定をすることが求められます。

◇ 顧客満足  CS Customer Satisfaction
 提供する商品・サービスは、顧客の期待を裏切っては、市場に存在することはできなく、閉め出されてしまうでしょう。

 顧客の要求を満たすということは、どういうことなのかを、出典は不明ですが、某氏は、次のように話しています。
  ① 顧客を裏切らない
  ② 顧客の要求を満たす
  ③ 顧客に満足を与える
  ④ 顧客に愛用される商品・サービスを作る
  ⑤ 顧客が予備品として同じ製品を買う様になる商品・サービスを作る

◇ 社員満足  ES  Employee Satisfaction
 「企業は人なり」という名言があります。戦国武将の一人、武田信玄は「城は人なり」と言っています。
 企業や団体等におきましては、足元であります従業員・社員という「人」を大切にしなければなりません。灯台もと暗しにならないためには、従業員・社員を大切にする、経営者・管理職の心構えが大切です。
 従業員・社員が、給料のためにいやいや働くのではなく、自分の仕事に生きがい・働き甲斐を感じ、幸福感を持てなければならないのです。経営者としては、「雇用の確保」「社員のモチベーション確保」「社員の心身健康の確保」を欠かすことはできません。

◇ 企業関係者満足 SS Stakeholder Satisfaction
 ステークホルダーというのは、上述の顧客や社員だけではありません。社員の家族、取引先、株主が含まれます。
 それだけではなく、企業が位置する周辺の地域社会も含まれます。また、自社商品・サービスによって、影響を受ける人達も含めて、満足していただけることが必要です。

◇ コンプライアンス 法令遵守  Corporation Compliance
 自社の商品・サービスや存在そのものが、憲法や法律等を含む社内外のルールに従って活動することも、「社会貢献」という意味合いに含まれると考えられます。
 では、ここでいいます「法令」とは何かについて上述の某氏のお話を見て行きましょう。
 会社法を含む事業に直結する法律であります「事業法」、「労働法」、「下請法」、「独禁法」、「金融商品取引法」、「環境法」、「事業規制法」、「個人情報保護法」などが、ここに含まれます。
 また、たとえ、商品・サービスが社会的な貢献を果たしても、一方で、公害の垂れ流しなどをしていては、せっかくの貢献も台なしです。社員が、残業などを強いられるような企業であってもなりません。
 「子供達を、あの会社に勤めさせたい」と人々に言わせるような、高い企業イメージを持った企業でありたいですね。

 構築・再構築された経営理念が、この様な観点でも、問題がないかどうか、充分その要求に応えているかどうかという視点でも検証することができます。

 自社なりの検証方法を編みだして、自信を持って決定していただきたいと思います。


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【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 35 自社の経営理念はこれで良いのかの検証 1

2024-12-30 12:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 5 自社の経営理念はこれで良いのかの検証 1   

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-35 自社の経営理念はこれで良いのかの検証 1
 経営理念とは何かにつきまして、お話してまいりました。
 経営理念は、文章表現や形としてはすばらしくても、それが自社の現状に即さず、絵に描いた餅になってしまっている企業が結構あります。
 すなわち、経営理念という「仏様」を作っても、「魂」がこもっていないからです。
 経営理念を形にした後、論理思考でいう「仮説検証」作業が必要です。経営理念構築・再構築に限らず、意思決定の過程で、仮説検証という作業は、意外とおろそかにされています。おろそかと言うよりも、どの様に検証したら良いのかがわからないことが多いのではないでしょうか。
 経営理念というのは、企業におけます意思決定の最上位にある「ものさし」です。それを決めるのですから、容易ではありません。

 しかし、経営理念というのは、自社における最高意思決定の「ものさし」ですが、企業は、社会の一員で、その中で経済活動をしているわけです。
 ここでは、ビジネス界における「ものさし」にまで思考を展開しなければなりません。
 その一つが、「経営の定義」という概念との照合です。「経営とは何か」につきましては、別項にてすでにお話しています。
 経営の定義には、経営の本質が記述されていますので、経営理念が、その本質に即しているのかどうかを見極めるには最適な方法の一つといえます。
 経営という用語は、俗語として、しばしば安易に使用され、理解を混乱させていることが多いです。
 経営者であり、管理職の地位にいます人達は、経営あるいは管理ということを正しく理解し、そのプロフェッショナルとして行動を行うべきです。
 経営は、もはや俗語や常識語としてではなく、専門の職業人が信念をもって考え行動しなければならないきびしいものとなっています。

 すでに、別項にて「経営とは何か」について、学んでいます。
 経営というのは、経営環境との関わり合いが深く、経営資源の調達も外部からの取り入れにより行われます。
 その経営資源を効果的に活用して、社内で付加価値を付けて、市場に提供します。
 その商品やサービスに、自社の魂として、何を込めるのかが「経営理念」なのです。
 すなわち、経営理念とは、経営活動を行う上で、その基本となる考え方なのです。
 自分の会社が、何を目指す会社なのか、その中には創業時の熱い思いや高邁な夢が凝集されています。
 その実現のために、どのような経営方法をとるのか、夢実現策が経営理念の中に含まれていることが多いです。
 経営活動を行っていますと、いろいろな問題に遭遇します。その都度、適切な判断を余儀なくされます。
 すなわち、経営理念は、経営上の諸判断の「ものさし」でもあるのです。
 構築・再構築されました自社の経営理念がこれで良いのだろうか、という視点での意思決定の「ものさし」として、「経営とは何か」「経営理念とは何か」という「ものさし」を用いて検証することが最も身近にある検証方法といえます。


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【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 34 経営理念の構築・再構築における最終決定の留意点

2024-12-23 12:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 4 経営理念の構築・再構築における最終決定の留意点   

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-34 経営理念の構築・再構築における最終決定の留意点
 多くの企業で、せっかく経営理念を構築・再構築したにもかかわらず、活用されていないことはすでにお話しました。
 その原因のひとつが、構築・再構築の過程で、ポイントがずれてしまっていることに起因します。取締役会・役員会等で最終決定を下すときのチェックポイントを要約してみました。

 何ごとも、俯瞰的に、全体を見ながら行うことが原則です。たとえば、時代の流れ、変化をマクロ的にみて、今後の動向のトレンドは、どの様な方向にあるのかを見極める必要があります。
 そのトレンドの中で、顧客ニーズの把握と共に、自社が目的を果たすための壁は何か、その一つとしてのライバル企業としては、どの様な企業があり、今後、どの様な企業が新規参入してくるのかを読まなくてはなりません。
 ニーズの背景に何があるのでしょうか、競合する要因として、どの様なことが考えられるでしょうか、それに対応するために自社の問題は何でしょうか、等を勘案し、自社がますます発展するビジネス・チャンスへの挑戦条件を整えます。

 その際に、念頭に含めなければならないのが、「長期的視点」です。過去からの単なる延長線上の視点ではなく、上述のようなトレンドを、マーケティングの「5F(ファイブ・フォーセズ:経営5つの外圧)」や技術動向やニーズの変化、法的規制等も勘案すべきことは上述の通りです。
 多くの企業で、過去の延長線上での発想に陥りがちです。近年、多くの企業が取り入れています「ビジョン・ミッション・ストラテジー」という切り口での検討も不可欠です。しかも、グローバルな視点を加味した上で、検討すべきです。
 また、現有商品・サービスだけではなく、ABCD市場戦略検討表やアンゾフの市場戦略検討表などを利用して関連や新規もあわせて検討して決定するようにしてはどうでしょうか。

 多くの企業におけます経営理念に、自社伝統の「ビジネス成功要因」「固有の価値観」があれば、それも是非含めたいですね。「こうすれば、この様な要素を加味すれば、成功確率が高まる」というようなことが代々伝わっている企業では、それをベースに、そうでない企業は、自社のあるべきドメインでの成功の秘訣は何かを捻出します。
 そして、構築・再構築された経営理念が、自社の企業経営や管理におけます判断の「ものさし」となりうるのか、その「ものさし」も長期にわたって使えるものかどうか、なようの普遍性と共に考慮に入れて、取締役会・役員会等で決定すべきでしょう。


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【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 33 経営者としての知恵を絞る

2024-12-16 12:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 3 経営者としての知恵を絞る   

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-33 経営者としての知恵を絞る


50
 経営理念構築・再構築は、経営者としての考え方が凝集され、その中に盛り込まれることが基本です。前項にありますように社員参画型で、経営理念の構築・再構築をする場合であっても、経営者としての考えを反映させなければなりません。


 前項でご紹介しましたように、経営者になったときの初心に戻って、自分がどの様な夢を描いていたか、これからどの様な企業にして行きたいのか等を整理して、経営理念に反映できるようにします。




 その手法として、まずは、「発散思考」により、自分自身の頭の中にあったり、心の中で温めていたりすることを、文字にしてみましょう。


 発散思考の手法は、いろいろとありますが、その代表的なのがブレインストーミングでしょう。ブレイン・ダンプやマインドマップなどの手法もありますので、ロジカル・シンキングの書籍等で調べてみると良いでしょう。


 ここでは、ブレインストーミングを中心にお話します。


 ブレインストーミングは、テーマに基づき、自分の頭に思い浮かんだことをリストアップしてゆく方法です。ポストイットなどに書き出しますと、その後に続きます収束思考がやりやすくなります。


 思い浮かんだことを書き出すのですが、あるところまで到達しますと、なかなか出てこなくなります。このような時に、参考になるのが「オズボーンのチェックリスト」です。


 このチェックリストは、新製品開発や商品・サービスの改良などには効果的ですが、今回の目的にはあまり適していません。今回の目的にそうように、筆者が、経験的に整理しました「経営理念発想のチェックリスト」をご紹介します。


 ここにあります十項目を参考にして、いろいろな切り口を自分で想定してブレイン・ダンプ(アイディア排出)をしてみてください。


 それをKJ法でグループ化してから、ロジカル・シンキング・ツールを利用して整理します。ロジックツリー、マインドマップ、思考曼荼羅などのツールを用いて、思考を整理し直します。


 この状態では、後の作業をするのにしづらいことも多いですので、SWOT分析表など、マトリックスやその他のツールに整理しなおします。


 それらを参考にしながら、一言集約します。一言集約は、短文であったり、箇条書きであったりした、最終形式としてまとめ上がる作業です。




 慣れないうちは、大変な作業のように感じますが、一度体験しますと、その後のビジネス実におきまして、経営者として、文章化したり、複雑であったり難しい問題が発生したときに、自分の考え方を整理するのに応用が利くようになります。


 このようにして一言集約したものを「経営理念構築運用」のチームに提供しますと、彼等が作業しやすくなるでしょう。


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【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 32 経営理念を組織的に構築・再構築する

2024-12-09 00:21:00 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<経営支援編>

■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 32 経営理念を組織的に構築・再構築する   

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
 経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
 経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
 ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。

5-32 経営理念を組織的に構築・再構築する
 「中小企業に経営理念など不要」という声をしばしば耳にします。

 コンサルタント・士業の先生方でさえ、そのようにおっしゃるか違います。

 「ものさし経営」という〃あたりまえ経営〃を理解しますと、経営理念という「ものさし」の意味が理解できるようになるのです。

 前回から、経営理念の構築・再構築についてご一緒に考えていただいています。


 経営理念を誰が作るか、というのは大きな課題です。
 経営理念は、その性質上から、経営者が構築すべき事項と考えられます。ところが、経営理念が、絵に描いた餅になってしまう企業が多数あることから、社員に参画意識を持たせることにより、経営理念に魂を吹き込もうという企業が増えてきました。その進め方の事例をご紹介します。
 経営理念に魂を吹き込むためには、経営者の一方的な思いを押しつけるのでは、形式的なけりになりかねません。
 社員を巻き込んで、経営理念を構築・再構築して行く事例です。

 平素、経営者が、自社のあり方、理想像について語っている企業では、すでに理想的な企業の姿が明確になっていると思います。しかし、意外と、それが共通認識されているとは限らないのです。
 そこで、「理想企業像づくり」のプロジェクト・チームや委員会を設立して、社員が、どの様な企業なら仕事をしやすいのか、それをまとめ上げるための組織です。自社の理想像を社員にまとめさせることにより、参画意識が高まり、自分達が、この様に立派な企業をつくっていくのだという気持ちになってもらうのです。
 一方、これとは別に、経営者が、創業時の精神、夢を再度、整理することにより、自分の考え方を再確認します。すでに創業者がなくなっている場合には、創業者精神を、自分なりに咀嚼し直して、自分の考え方を付加した形で整理します。
 短い文章にまとめ上げても良いですし、箇条書きにしても良いでしょう。この作業のポイントは、社員による理想企業像創りとは独立して進めて行くことです。

 両者が並行して作業を進めていく中で、「理想企業像づくり」のチームとは別に、新たに「経営理念構築運用」のプロジェクト・チームないし委員会等を組織化します。この組織に、理想像づくりのメンバーの一部を加えることもあります。
 ただし、理想像づくりのメンバー全員が、新たな「経営理念構築運用」の組織メンバーに参画することは、あまり好ましくありません。理想像づくりで苦労したことが、そのまま踏襲されてしまいかねず、その結果、それまでの討議を引きずることになってしまうことが多いのです。
 メンバーが新たでありますと、それまでとは異なった思考回路で検討することになり、斬新性が高まります。一方で、理想像づくりの経験が活きないというマイナス面もあります。
 このメンバーは、理想像づくりのメンバーの提案内容と、経営者がまとめた経営者の夢や企業像、創業者精神の両者から、新たに「経営理念案」を構築・再構築します。

 最終的に、このメンバーがまとめ上げました「経営理念案」をもとに、取締役会・役員会等で審議します。そこで、変更の意見が多ければ、その理由を説明して、差し戻します。問題がなければ取締役会・役員会等で決定し、経営理念として共通目標となるようにします。
 決定された経営理念を、どのようにして普及し、経営に活かしたら良いのか、「経営理念構築運用」の組織で審議し、定着・活用させるようにします。
 共通目標を共通認識するために、「経営理念発表会」を企業内だけではなく、対外的な行事もあわせて開催することも良いでしょう。
 共通認識と定着や活用には、全社、特に初期には管理職の意識変革に重点がおかれます。


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