節分の時期は、もっとも水温が下がっていて、魚も食い渋ります。
人間だって、この寒い中、活性が落ちています。
わざわざ防寒着をまとって北の海へ出撃するヤツなんて、ほんと物好きなヤツでしょう。
節分の日、土曜日でしたが、都内はあまりにも寒くて、とてもじゃないけど外出する気分
になれませんでした。まだあちこち雪山が残っていて、駐車場の私の車の前にも、
近所のがきんちょ、いや、お坊ちゃま様たちがこさえた雪だるま・・・
とっくに氷の塊と化して、あーあ、これじゃ車を出せませんがな。
しかし、のらりくらりと部屋の中で食っちゃあ寝ぇ~、また食っちゃ寝ぇ~ばかりして
いると、やはり「カラダを動かしたい。」「竿を振ってみたい。」と衝動がムクムクと
沸いてきて・・・土曜日の夜、深夜、いきなり出撃しました。
とりあえず塩漬けイソメと氷をクーラーボックスに詰めて、車のトランクに積み
込んで、オレの世界のトヨタ、シエンタ号よ、前進じゃあ。
前に立ちはだかる雪だるま型の氷の塊に向かってクルマごとバンパーでタックル、
ん? ナンバープレートが曲がったか?
気にせずタックル、タックル、タックル・・・
今度はバンパーが割れそうになりましたが、なんとか自宅の車庫を脱出成功。
そしていきなり首都高速に突入。
ははは、深夜の首都高速を尾崎豊のフレーズを口ずさみながら、
アクセル踏み込んで、ギリギリにコーナーを攻めている気分に、
我ながら心が震えて、ワクワクしますが、
実際には、冬タイヤを履いたシエンタ君はカーブをヨロヨロ、よろけながら・・・
車線変更もままならず・・・
後ろから来た長距離トラックにあおられ、さらには追い越され際にエアーブレーキ
をプシュー、プシュー、プシュー、とかけられ、
気がつくと油汗がジワーとにじんでおりました。
あー、こわー。
さらに今度はルーレット族や街道レーサーよりも速い速度でタクシー連中が、
あっという間にオレを置いてけぼりにして去ってゆく・・・。
オレってなんぼ遅いねん?
三郷から常磐自動車道へ突入。
千葉の柏インターを過ぎるともう、誰も走っていません。
常磐道はオレのためにあるのだ、と錯覚に陥ります。
そしていわき勿来インターで降りて、現地に到着したのは、
日曜日のAM2:30。
小名浜港のいつもの場所・・・二箇所しかないほうの片方は、すでにハイエース
がガッツリと陣取っていて、日曜日いっぱいやる気配。
二箇所しかないうちの、もう片方(今回入ったポイント)のほうも軽自動車が
2台駐まっていましたが、どんな様子(釣果)だろ?いつまで続ける気だろ?と
車を隣に寄せて、訊いてみようとしたら、
そそくさと軽2台仲良く立ち去ってしまいました。(あいつら釣りじゃねえな)
というわけで、無事に一級ポイントに入ることができました。
AM3:00 スター。
塩イソメをたっぷり付けてドボン。
風も背後からの微風、月は出てますが、曇り空。
寒いですなあ。
4本の竿を投げ込んで、クルマの中から穂先LEDライトを眺めます。
まったくアタリらしいものは無く・・・
クルマの中は暖かくて・・・
ついウトウト寝てしまって、気がつくとAM5:30。
エサチェックのために竿を回収してゆくと・・・
おっ、何かついている。
しかも、ゴンゴンと抵抗しているカンジ。
期待して寄せてくると・・・
北の海の名脇役の、ドンコちゃんでした。
さらにもう一本の竿には、けっこうな重さが伝わってきました。
しかし、抵抗しないなあ・・・と思いながらリールをごり巻きして寄せてくると・・・
やはりね、。
オレンジ色の、岩礁地帯の、大きなお星様。
その後、何も起こらず・・・
夜が明けてきました。
気温はマイナス3℃ぐらいでしょうか。
つっ、辛いっす。
明るくなって、海況がわかりましたが、まったく潮が動いていないで、
ベタベタの池のようです。
なーんにもアタリが無いし、エサも水を含んで伸びきったまま戻ってきました。
AM11:00 少し潮が動いて、潮目ができてきました。
エサ取りたちがついばんで、穂先が微妙にモゾモゾと動きだしましたが、
鈴がなるような「激震」は発生しませんでした。
夕方まで粘れば、カレイやアイナメが来たかも・・・。
でも私が体力の限界。
今回はドンコちゃん1匹だけの釣果ということで・・・。
おわり。