市販の「塩」というと、モンゴル産等の岩塩(板状にしたものは焼肉に最適)、深層水を工場で精製したもの、更に化学製品に近いもの、と従来の製法による海塩です。
会津の山奥でも塩が採れるとは驚きです。
約1,500万年前の海底火山の噴出物が当時の熱水変質作用でグリーン・タフと呼ばれる緑色の地層になった。
これが高熱の地下水に溶け出して源泉となったもので、長い年月でその溶存成分は高度に変質し、海水に比べ塩素イオンが少なく、硫酸イオンが多くなっています。
そんなことから「会津山塩」は海塩とはまったく違った風味になる、と考えられています。
約1,200年前、大塩(裏磐梯)温泉に弘法大師が訪れ、祈祷の結果強い食塩泉が湧き出した(地名の由来)。
村人はこれを製塩したと(武田信玄はこれを知らなかったのでしょうか)伝えられています。
由緒ある会津の山塩は、古式にのっとり薪窯で煮詰める製法で滋味深い北塩原村の山塩がよみがえり、調理人にも好評で贈答セット(限定製品)もあります。
2017.07.02
高野 孝