ケベックリタイヤ日記

ケベックでリタイア暮らし。ながらえば憂しとみた世も今は忘れた。毎日悦びの種をみつけてぽりぽりかじりたい。

今朝の雪

2019-01-10 09:23:08 | 暮す
 いつのまに すぐる月日に 世をみれば
  去る時をしる 今朝の雪

 何かを決めるときは意外にぷつんと糸が切れるように決まるもので、長年たずさわったアートグループを脱退することにした。明後日が総会で、送られた資料を読みながら自分の中で最後までくすぶっていた最後の熾火のようなものがシュワッと消えた。時代は変わる、世代は変わる。人には引き際がある。窓からの雪景色を眺めながら今朝脱退メールを送った。

 昨日はホスピスボランテイア始め。クリスマスヴァカンス中、7人が旅立っていた。穏やかな死を迎える方がほとんどという。ここには、かつての大学の先生、お医者様、パイロット、看護婦さん、店員、主婦、春をひさいだ女性、身寄りのない独り者、、、あらゆる分野であらゆる場所で人生を過ごしてきた方たちが暮らしている。大半が歩行困難でおむつをし車椅子生活。

 ある患者さんに問うた

  - クリスマスは来訪されたご家族と楽しく過ごしましたか。
  ー はい、楽しかったです。両親が来てくれました。
  ー それはよかったですね。ご両親はおいくつですか
  ー パパは86才、ママは84才

この患者さんはちなみに89才です。

 ボランテイア仲間の最高年齢は78才。もう20年近くのボランテイア。人手不足だし、私のようなものでも「今年も来てくれるわよね」とあてにされる。ひきこもりになりがちな生活を心配する夫から、せめて一か所だけでも社会とのつながりを持った方が良いと言われる。週一、ボランテイア後、クッキーとコーヒーでお茶する。皆さん還暦過ぎているので老人会みたいなもん。たわいのないことを話し笑う。これでいいのだ。