伊達だより 再会した2人が第二の故郷伊達に移住して 第二の人生を歩む

田舎暮らしの日々とガーデニング 時々ニャンコと

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じやこしか76

2018-10-09 10:35:37 | ジャコシカ・・・小説
 それから時を稼ぐかのように、2、3歩二人の間を開け、背を向けたまま言った。

 「怒っている」

 「私が、何故」

 「だって怒っているもの」

「あなたが何をしょうとかまわないわ。でもこの店を壊すことだけは止めて欲しい。

 優美さんはあなた達のことを赦さないでしょう」

 「その点について少こし説明させて欲しいわ。あやさんあの男に声をかけられたでしょう。しか

し断った、それで私にお鉢が回ってきた。それだけのことよ。これも言ったでしょう、ここはあの男

のハーレムよ。

 あの男はそう言う男なのよ。いやなら出て行くしかないわ」

 「本気でそんな風に考えているの」

 あやは呆れ顔で言った。

 志乃は離れていた距離を縮めて、あやの顔を覗き込みそっと言った。

 「嫌じゃないのよ私そういうの。だって男と女はそういうものだし、結局騙し合い奪い合いなん

だから、行き着く先なんて最後まで分からないんだし」

 「あなたの流儀で掻き回されたくないわ」

 「私じゃないわ。あの男の流儀なのよ。あなたも優美さんも、そのことを良く頭に入れておく必

要があるわ」

 あやは年下の一見幼な面立ちの残るこの女に、返す言葉が見つからなかった。

 このままでは済まない。

 きっと何かが起こるに違いない。あやはこの店の先行に、今まで感じていたのとはまったく別の、

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