映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

初春狸御殿(1959年)

2015-07-02 | 【は】



 カチカチ山で背中に大やけどを負った狸の泥右衛門には娘のお黒がいて、これが化けると類稀なる美女になるという狸。

 ある日、成り行きで狸御殿に迷い込んでしまった泥右衛門とお黒だったが、お黒は狸御殿のお姫様・キヌタ姫に瓜二つだったことから、思わぬ騒動に巻き込まれ・・・。

 若尾文子&雷蔵の麗しいツーショット映像を見るだけで十分な作品。

 
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 映画友が好きだという作品。雷蔵は私も嫌いじゃないし、若尾さんの美しさは何度見ても目の保養になるので、ものすごい前にBSを録画していたのを見てみました。

 、、、が、しかし。・・・これは、ちょっとキツイ。90分弱の短い作品ですけど、恐ろしく長く感じました。理由は簡単、大したストーリーはなく、歌と踊りが7割を占めるからです。まあ、非常に艶やかな映像のオンパレードなので、それはそれで楽しめますが、飽きます、ハッキリ言って・・・。

 勝新太郎が若い!! ちょっと誰か分かりませんでした、最初。玉緒さんや水谷八重子さんはすぐ分かりますけれど。私が物心ついた頃の勝新は、すでにおじちゃんでしたし、正直、あんまし好きじゃなかったんですけれども、本作を見て、彼の若い頃は、やはりカッコ良かったことを認識しました。当たり前か。好みじゃゼンゼンないけど・・・。申し訳ないけど、やっぱり、雷蔵に比べちゃうとねぇ。

 雷蔵は美しいし華がある、しかも品もある。おバカなことやっていても、ゼンゼン下品にならないのは素敵です。顔だちもあるだろうけど、こういうのこそ、やはり彼の持前の男っぷりと、内面的なモノが出るんですかねぇ、、、。とはいえ、まだこの時、彼は30前ですから、人生が滲み出る歳でもないでしょうに。残念ながら、本作での出番は少ない上に、役どころもあんまり魅力はないですね。存在感は、さすがですが。

 そして、まあ、何と言っても、本作は若尾さんにつきるでしょう。可愛いこと、美しいこと、、、もう、これでもか、ってくらい。彼女のファンにはたまらないでしょう。私も、十分目の保養させていただきました。

 しかし、これと同じ脚本・演出で今どきの俳優陣が演じたらどうなるんだろう、、、とちょっと想像してしまったんですが、もう、ほとんど “かくし芸大会”みたいのしか思い浮かびませんでした。

 そもそも、若尾さんの役を演じられる女優が思い浮かばないんですよ、悲しいことに。お黒だけなら、能年ちゃんとかもアリかと思いますが、キヌタ姫はダメでしょう。15年前の沢口靖子さんならルックスはOKだけど、いかんせん演技が・・・。

 もちろん、狸吉郎も思い浮かばない。15年くらい前までのヒガシか、10年前くらい前までの藤木直人くらいなら行けたかもと思いますが、今はねぇ、、、。この2人にしたって、雷蔵と比べちゃうとね、って感じですし。

 そもそも、最近は、正統派の美形があんまり世間受けしないんでしょうか。そう思って見ると、いかに、若尾さんも雷蔵も稀有な俳優だったかということが改めて分かります。

 とか思って、ネットで何気なく画像検索したら、な、なんと! チャン・ツィイーとオダジョー版ってのが05年に制作されているのですね!? ひょえ~~、そういえばこんなパッケージをビデオ屋で見たことがあるような気がしてきました。雷蔵役をオダジョーが、若尾さん役をチャン・ツィイーが、ってことですか? え゛~~、なんかちょっと、、、どーなんでしょうか。監督は、鈴木清順。嫌いじゃないけど・・・。

 怖いモノ見たさで、You Tubeで予告編見ましたが、何か、大分違うものになっているみたいですね。しかも、オダジョーは、衣装と髪型が桃太郎みたい(桃太郎侍の方じゃなくて、本家本元の方)ですが、、、。ううむ、これは一体・・・。ま、見なかったことにいたしませう、、、。

 話は本家に戻りますが、ストーリー的には、一応、ハッピーエンディングみたいですし、何にも考えずに見るには良い作品かも知れません。ちょっと好きとは言い難いけど。



  

“若尾文子&雷蔵”の美の競演を堪能すべし。




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