映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

ドラキュラ(1992年)

2015-10-16 | 【と】



 あらすじはリンク先でお願いします(書くほどのこともないような気もするし、書くとなると長々しくなりそうなので)。

 ドラキュラをゲイリー・オールドマン、ヴァン・ヘルシングをアンソニー・ホプキンス、、、という、逆の方がしっくりきそうなキャスティング。その他も豪華出演陣。エンタメ度高し。

 
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 ちょっと前に『美しき獣』という、なんともいえないヴァンパイアものを見て以来、ちょっと、ヴァンパイアorドラキュラ系の映画に興味を持ってしまいました。今までほとんど見ていないことに気付きまして、、、。

 で、本作は、メジャー中のメジャーなドラキュラものなのですよね・・・? どうも、そこはかとなく漂うB級感、、、。

 BSで大分前にオンエアして録画してあったのを、こないだようやく見ました。どうやら、10分くらいカットされたもののようです(オンエア時間から見て)。でもまあ、大勢に影響なさそうな感じがしたので感想書いちゃいます。

 とにかく、衣装にしても美術にしても、“美”に徹底的にこだわった映画だと思います。

 まず、冒頭の400年前のシーン。王や王妃が着ている衣装も非常に個性的で、特に王妃の衣装は美しい(王の鎧は、なんかちょっと伊勢海老を連想してしまいました、、、)。もちろん、演じるウィノナ・ライダーも輝くばかりの美しさ。その後も、キアヌ演じるハーカーがトランシルヴァニアに向かう途中の赤く染まった空に浮かぶドラキュラの目とか、映像的にも結構凝っています。全体に、赤が効いた美術ですよね~。

 さらに、ドラキュラその人の造形。う~ん、これはキモいけど結構好きかも。あのハート形の髪型と真っ白な顔。なんか、ゲイリー・オールドマン、楽しそうです。途中、ロンドンにやって来た時の彼は、縦ロールのロンゲで、ちょっとジョニデに似ている気がしてしまった。このジョニデ似のドラキュラ公に、二役のウィノナ・ライダー演ずるミナが惚れるんですけど、ミナが惚れるにはちょっと年齢的に爺さん過ぎる気がしたのは私だけ、、、? まあ、歳の差カップルってのはありますけれども、ただでさえ、不気味な雰囲気を醸し出しているのに、さらに爺さんとなると、若くて美しい、しかもキアヌみたいな美青年の婚約者のいる女性がよろめく相手としてはちょっとなぁ。

 でもって、私が一番美しいと思ったのは、ミナの親友ルーシーが、ドラキュラの餌食となり人間としての死を迎えるのですが、埋葬の際のルーシーです。白い花嫁衣裳を身に着け、化け物となったルーシーは棺桶から抜け出し、人間を襲おうとして口から真っ赤な血を滴らせ、、、。この時の真っ白な衣装と赤い血の対比の美しさ。とにかく、衣装が素晴らしく美しいです。棺に横たわるルーシーが息を呑む美しさ。なるほど、石岡瑛子氏がアカデミー賞の衣装デザイン賞を受賞したのも納得です。

 ・・・というわけで、本作は、ビジュアルを楽しむのには事欠かないのですが、内容的にはちょっと、、、。特に、ヴァン・ヘルシングが登場してルーシーが化け物としても死んだ後、中盤から終盤に掛けては、あんまし面白くないです。なんというか、動く紙芝居っぽい。ゴージャスなビジュアルがアダとなり、仰々しさに溢れ、役者さんたちの演技、特に、ウィノナのミナは、もう、、、いや、役者としてはウィノナの演技は凄いと思うんだけれども、何と言うか、見ている方はその世界にどうしても入って行けない、引いてしまう感じなのですよ。

 序盤で、キアヌ演じるハーカーがドラキュラ城で3人の女ドラキュラに襲われる(犯される?)んですが、その1人が、モニカ・ベルッチで、妖艶でした。こんな美しい化け物に毎日撫でまわされるのも悪くないんじゃない? なーんて。

 王が死んだという誤報に絶望して死を選ぶ王妃、そして、400年の時を超えて、愛の力でヴァンパイアとしての生から解放され天国で王妃と結ばれる王、、、。冒頭の王妃の亡骸にすがりつく王のシーンで、ちょっと、ゼッフィレッリのロミジュリのワンシーンが頭をよぎったのですが、物語的にもロミジュリっぽいですよね。死んでようやく愛を得る、みたいなところとか。こういうのが、逆にB級的な安っぽさを出しちゃったんじゃないかしらん。もっと、突き抜けちゃっても良かったと思うんですが。

 まあ、『美しき獣』ほどじゃないけれど、やはり、多少おバカっぽさは感じちゃいましたね。でも、決して不快なおバカっぽさではありませんでしたし、十分楽しませていただきました。

 ちなみに、今度は、あの『ダリオ・アルジェントのドラキュラ』を見る予定。楽しみ







美しさにこだわりぬいたドラキュラ版ロミオ&ジュリエット




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