ヘリによる食材等の荷揚げが厳しい状況らしい。
現状は東邦航空のみの荷揚げだけで、輸送能力が限られている為小屋の運営に支障をきたしている由。
当面はヘリ荷揚げの値上げが予想されるし、将来的にはヘリ荷揚げ不能の事態もあるからなあ。
それに危機感を持った雲ノ平山荘・三俣山荘・水晶小屋の経営者の伊藤氏がヘリ荷揚げへの国や県などの公費援助なども考えるべきだと主張してる。
ヘリの荷揚げができなくなれば今みたいに多くの山屋が山を楽しめなくなるのは困るだろうと言ってるんだ。
しかし、冷たいようだがそれは山小屋経営の問題で俺達山屋の問題じゃなかろうよ。
何故なら俺達は登れる山だけを登れば良いだけだから。
極端な話が北アや南アなどの小屋がヘリ荷揚げできなくなって、今みたいな美味い?飯を出せなくなっても困らない。
その小屋が出せる物を黙って食べるだけだ。
当然登山口から遙か遠い立地の山小屋は辛いが、値上げやスタッフ縮小などで経営の折り合いを付けるしか無かろう。
例えば食事は簡単な物しか出さず、素泊まりに毛の生えた程度の小屋の運営だな。
それでも行きたい者は行くんだから一定の需要はある。
それができなければ廃業するしかないな。
山小屋経営が営利目的の経済活動なんだから簡単な話だ。
多分客の多い小屋とそうでない小屋で、この問題への温度差が激しいんだろうが仕方がないな。
俺に言わせれば国立公園の中で堂々と営利活動ができてるというのがおかしかろうよ。
大雪みたいに食事無しの小屋に寝ながら歩くか、テントを背負って歩くのが普通なんじゃないかと思う。
山遊びする側としてはヘリ荷揚げ無しの小屋を想定して、美味い飯が食いたければ体力ある内に厳しい山をやっつけるべきだな。
案外とそうなる日が近いかもだぞ。
と書いてみたがあまりに素っ気なさすぎだよなあ。
どうにかならないかと考えたがだ、伊藤氏が国やら自治体やらを当てにするのが間違ってるんじゃないか?
役人達が「国立公園の経営」なんて考える筈がない。
とにかく一木一草一石たりとも動かすなという連中なんだぞ。
外来植物が入らないようにする事もせず、西洋タンポポが増えても放置しろという連中なんだぞ。
だから自力で何とかするようにしないと駄目だろう。
一番重要なのは今ある登山道を廃道にしない事だな。
廃道になったら役人は現状を維持すべきで草木の伐採など論外と言うぞ。
だから山小屋経営者のすべき第一はこの道の確保だ。
道が無くなれば客も来ないんだからなあ。
登山道こそ山小屋の生命線だ。
ではその道の確保はどうするんだ?
少人数のスタッフだけではとてもできないから助っ人を頼む一手。
誰に頼むかだが先ずは山岳会だろうよ。
山命の団体なんだから必ず手を挙げる会や人間がいる。
それからどこの小屋にもいる「居候さん」だな。
彼ら彼女らの周りも巻き込めば結構集まるぞ。
それとネットで協力を呼びかければ馳せ参じる若者が多いと思う。
もう役人など動かそうなんて思わずに自力でやろうと腹を括るべし。
早い話が今儲かってウハウハ言ってる小屋経営者が真面目に考える訳ないんだから。
以上ヘリ荷揚げ不能になった場合の対策の一つを書いてみた。
食料の歩荷もこの手が使えるだろう。
自分の食料以外にちょっと余分に背負って貰えば良いんだから。
能天気な俺らしいと笑われるだろうが一応書いてみた。