映画「アナと雪の女王」と「自由の価値」について
◆「自由」の歓びを歌いあげた主人公、アナ
今、日本だけでなく、全世界的にディズニー映画「アナと雪の女王」が大ヒットしています。映画は見ていない方でも街中で、松たか子や神田沙也加が歌う劇中歌はお聞きになったことと思います。
私も、映画を観る機会がありました。内容に深く触れることは避けますが、主人公の一人、エルザは、ある王国の王女として生まれますが、幼少時に自分の「超能力」をコントロールすることができず、妹であるもう一人の主人公、アナを傷つけてしまいます。
その結果、両親である国王夫妻は、王国の門を閉ざし、王女と外部との接触を避けることを決めます。
エルザを守るための親心からの判断でありますが、事情を知らない周辺の諸国には突然門を閉じてしまった事が不思議でありました。
やがて、長じたエルザが女王になることを機会に王国は、ようやく門戸を開く事となるのです。この時、アナにも「自由」が与えられることとなり、歓びの歌「生まれて初めて」を歌うのです。
この歌を聞くと、いかにアナが自由を求めていたのかが分かります。そして、ディズニー映画を生み出したアメリカも「自由」の価値をよく理解していると思いました。
◆「自由」に危機を抱く香港の民主化リーダーたち
先日、幸福実現党の釈量子党首は、去る6月4日、5日に香港を訪れ、二人の民主化リーダーと会談を行いました。
中国は、民主化を求める多数の学生たちを軍隊が一方的に弾圧した「天安門事件」から25年目を迎えました。
中国は先日、「従軍慰安婦」と「南京大虐殺」に関する資料をユネスコの「記憶遺産」に登録申請を行った事が明らかになりました。私たち幸福実現党は、これらの事件がねつ造であることを明らかにし、全世界に向けてその真実を訴える活動を始めております。
中国側はありもしない事実について、どのような資料を「記憶遺産」として提出したのでしょうか。ユネスコとしては、資料を7月に公開する可能性が高いとのことですが、いっその事、「天安門事件」そのものを「記憶遺産」に登録して、世界中にその自由を抑圧した出来事を共有してもよいのではないでしょうか。
以上のとおり、中国は日本に対して、いわば思想戦を仕掛けている状況でありますが、今回、釈党首と会談を行った香港の方々は、中国の民主化を進めていこう、とする世界的な基準からまっとうな主張を行っているのです。
彼らは、釈党首に対して「北京政府は世界的に信頼を失っている。」「香港では真の民主化が行われることが必要。」と真摯に訴えています。実際の映像は、パソコンのユーチューブ動画「THE FACT」の以下のアドレスでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=gCsOLxhcCGk
映画「アナと雪の女王」は中国でも大ヒットしていると思いますが、この映画のテーマをしっかりと受け止め、中国の指導者の方々には「自由」の大切さ、民主化への理解を深めていただきたいと思います。
◆一方、日本にも「真の自由」はあるのか
さて、かといって、私たち日本も「自由を尊んでいる国」であるかというと、TPPをめぐる動き、小保方氏についての一連の騒動を見る限り、大変怪しい、というのが印象だと思います。
特に小保方氏について、その主張は「STAP細胞は存在する」というもので、現時点に至るまでその訴えはまったく変わる事がありません。
しかしながら、マスコミ、関係者の視点は論文の形式的なところに集中しており、小保方氏の業績については、まったく触れていない事に大きな違和感を持ちます。
そして、世界的な業績を上げるはずだった論文は「ねつ造」の烙印を押され、いったん取り下げという形になってしまいました。
今回の一連の事件を見る限り、やはりムラ社会的な嫉妬が合理化されているのではないでしょうか。
そして、有能な若手の方々にとって「日本で業績を上げることは難しいのではないか」と大きな失望を与える結果となってしまいました。
こうしたことが本当に「自由の国」において許されてよいのでしょうか。
◆日本がリーダー国家になるために必要なもの
私たち幸福実現党は、明確に「繁栄」を目指しています。しかし、それは単なる繁栄ではなく「精神的な支柱」が必要だと主張しています。
映画「アナと雪の女王」の中でも、閉ざされた国家が門戸と解放し、繁栄に至るために必要なものが最後に示されることになりますが、私たちも同様に精神的な支柱が必要だと訴えてきました。
そのためには、「愛国心」がまず必要です。そして、成功者がどんどん輩出するために、国家が「繁栄のビジョン」を示す事、そして実際に業績を上げる方に対して嫉妬せず、素直に「祝福するマインド」が必要であります。
幸福実現党には、これらの条件を満たす事ができる様々な政策があります。当面は、中国との思想戦に勝利する活動が柱となりますが、日本が世界のリーダーとなるための努力を続けていく所存です。
執筆者:こぶな 将人
政務調査会チーフ
刑務所で大川隆法先生の教えに出会い、人生が180度変わった!
幸福の科学公式 体験談サイト | ボイシー(voicee)から転載
この記事は毎月発刊の機関誌月刊「幸福の科学」第253号より転載し、編集を加えたものです。
救われた人生
「たとえ地獄に堕ちたって、そこでもオレはうまく立ち回っていくぞ」
暴力団の組員として抗争の日々を送り、殺すか殺されるか、という世界にいた私は、そんな不遜な思いで生きていました。
私の人生は、まぎれもなく大川隆法先生の教えによって、ギリギリのところで救われたのです。
19歳で暴力団へ
思い起こせば、幼い頃から親が手を焼く子どもでした。片時もじっとしていられず、やんちゃばかり。そんな私を母は躍起になってしつけ、私はますます反発していったのです。
反抗的な幼少期を過ぎ、中学生になる頃には典型的な不良少年に。
高校生になると、金髪に短ランという改造制服姿で、仲間とバイクの暴走行為に明け暮れていました。
そして、まともに通うこともなかった高校を2年で中退すると、遊び友達の兄貴分から誘われて、都内にある指定暴力団の構成員になったのです。
懲役7年の実刑
上下関係のある組織に入ったことで、逆に真面目になったような気持ちでいました。顔を売って、風俗店や博打事でみかじめ料をとったり、私をアニキと慕う弟分ができたりすると、何か偉くなったような気になったものです。分不相応なケタ違いの金を手に、浴びるように酒を飲み、その挙句に暴力沙汰を起こし……。生活は荒んでいきました。
そんな時、暴力団同士の大きな抗争が起きたのです。「組の看板がかかってる。頼むぞ」。兄貴分から拳銃を渡され、誇らしさでいっぱいでした。「オレは選ばれた」、と。
そして発砲事件を起こし、銃刀法違反で逮捕されることに。誰かにケガを負わせることはなかったものの、懲役7年の実刑が確定。26歳の時でした。
そして、独居房に
送られた刑務所には、前科十数犯という再犯者が多く収容されていました。並みいる強面の中で、「なめられてたまるか」とばかりに、他の受刑者を威嚇したり、言葉尻を捕らえていちゃもんをつけたりと、気の休まることのない日々を送り始めたのです。
「刑期を終えれば、オレだって幹部だ」とヤクザの世界での栄達を心の支えにしていましたが、面会に来る組の人間が語る外の話に、取り残されていく焦りも感じていました。
その苛立ちは、刑務所内で暴力事件を起こすという形で爆発。独居房(どっきょぼう)に入れられたのです。
三畳一間にトイレ付きの独居房では、冷たい床に膝をついた姿勢で、長時間の反省を要求されます。
「こんなに薄暗い場所で、オレはいったい何をしてる?」
自問自答を繰り返しました。そして、どうして自分がこんなに激しい性格なのかを考えていました。
「人を殺すか殺されるか、自分はどうしてそういう極端な人生を歩んでいるんだろうか。仕方がないと思っていたけど、この悲しさはなんだ――」
仏法真理との出会い
許された時間の中でつづる日記には、何度も「人間になりたい」と書きなぐりました。
そんな日が、3カ月ほど続いた頃でしょうか。ふと見上げた小さな窓から、流れ行く雲が見えました。じっと見ていると、雲がみるみる龍の形になっていったのです。
なんとも言えない神々しさに打たれ、思わず両手を合わせていました。
不思議な体験をした翌日。新聞を見ていて、書籍のランキング上位に紹介されていたある本に興味をひかれた私は、何か予感めいたものを感じて、取り寄せてみることにしました。
それが、大川先生の著書『奇跡の法』との出会いでした。
「これは、今までの本とは違う」
そこには、武士道や論語などを読んだ時に感じた、「いいな」という思いとははるかに次元の違う、「何か」がありました。「他の本も読みたい!」と、強烈に願ったことを覚えています。
刑務所では月に6冊まで本を買えます。それまでは時代小説なども好きで読んでいたのに、全部大川先生の本にしました。
強奪の人生
まず、衝撃を受けたのは、『太陽の法』に書かれてある、「愛に生きなさい」という教えでした。「ほんとうの愛」が、「与える心」にあると知り、私は驚きました。ヤクザの世界でも、「義理」とか「義侠心(ぎきょうしん)」というものはあり、自分はそれを大事にしてきました。ゆえに、下の者に慕われ、上の人にはかわいがられていました。しかし――。
「それは結局、上にはかわいがられ、下からは尊敬されたい、という欲のためにしていた『にせものの愛』じゃないか――」
自分のやっていることが悪だなんて思ってもみませんでした。しかし愛を与える側の価値観を知ったことで、私は気づかされたのです。自分が行ってきたことは、暴力や組の力によって、人を怖がらせて生活の糧を奪う、まさに強奪する人生だったと。
「アングリマーラ」の逸話のように
「ほんとうの愛」と、自分の考えていた愛や思いやりの落差に、私は苦しみました。しかし、『大悟の法』に登場するアングリマーラの話に励まされました。
昔、インドでアングリマーラという殺人を犯した大悪人が仏陀に出会い、修行して過去の悪業を清算して変わった(最終的に「阿羅漢(あらかん)」という最初の悟りを得ることができた)というお話です。
もちろん、自分は殺人はしていません。しかし、罪を犯し、人々を傷つけたアングリマーラのあの生き方は間違いなく自分そのもの――。アングリマーラは自分にとって目指すべき理想となりました。
光の玉が目の前を
そうして何冊か大川先生の本を読むうち、本に書かれている、「反省」や「禅定」(心を静め、集中した宗教的な精神状態を保つこと)についても取り組み始めました。座禅は、最初の5分位我慢すれば、不思議と冬でも寒さを感じませんでした。消灯時間を過ぎても、暗闇の中でこっそり座禅をして、過去の反省に取り組みました。
ある日、静かに姿勢を整えて目を閉じると、掌(てのひら)くらいの光の玉が目の前をいくつも通り過ぎていく感覚を味わいました。
そのうち、10代の頃からの人生が見えてきました。不良行為を続ける自分を諌(いさ)める母親の言葉と泣き顔。身体能力を買って運動部に入るよう勧めてくれた先生。無茶な運転でバイク事故を起こした時は、彼女や仲間が駆けつけてくれたこと――。
「こんなにたくさんの人が、自分のことを思ってくれていた。オレのために泣いてくれていた……」
そのことに気づくと、涙がこぼれ落ちてどうしようもありませんでした。
「なんて自分勝手な――。支えてくれる人が泣いていても、自分の欲望を達成するためだったら傷つけてもいいだなんて、なんて多くの人を傷つけてきたんだ」
悪い心を克服して、必ずやり直してみせる。――私は、そう心に誓っていました。
大川先生の本を10冊近く読んだところで、「信仰」という感覚に目覚め始めました。出所したら必ず更生してみせる、そして必ず幸福の科学の会員になろうと強く思ったのです。
アウトローな思いとの葛藤
大川先生は、「すべての人は皆、心に仏性(ぶっしょう)を宿し、この世で魂修行をしている存在である」と教えてくださっています。この仏法真理の世界観は、私の周囲への接し方を劇的に変えました。
刑務所にいる人たちは、身から出た錆とはいえ、更生しようと頑張っている人たちです。「どっちが力があるか」などと争うこと自体、ばかばかしいことだと思うようになりました。
それよりも、仏の教えを学ぶ感動を、一人でも多くの人と共有したくなりました。刑務作業の休み時間になると、周囲の人をつかまえては、本の感想を伝えたり、読むよう勧めました。そのうち、「こういう生き方をしたいね」などと話せる人が出てきて、本当に楽しかったです。
けれど、現実に目を向ければ、私は相変わらず暴力団員の服役囚でしかありません。
いくら真理の書を読んでも、出所した後も、裏社会の方法で生活の糧を得たいというアウトローな思いは消えません。自分の中にある悪に通じる心、それに、すぐカッとなる性格も、簡単には変えられそうもありませんでした。
130回読んだ『仏陀再誕』
ある時、「大川先生の本を精神安定剤として読むだけではだめだ。自分の心を直したい」という思いが湧いてきました。そこで美しい文体に感動した『仏陀再誕』を100回読むことにしたのです。
『仏陀再誕』に出てくる”大男のたとえ”の話などは、はじめは子ども向けの話かと思いましたが、読めば読むほど深い内容だと気づきました。「まるでコントロールできない自分の心みたいだ」と。経典に無駄な言葉は一つもありません。しかし100回読んでも、「まだ、変われていない」という気持ちは消えませんでした。
そんな時は、「本人は現状を不本意に思って退転するのかもしれませんが、私は『もう少しなのに、惜しいな』と思って見ているのです」(『幸福の革命』より)という大川先生の言葉に励まされて、読み続けました。
結局、130回読みました。その頃には自分でも柔らかい雰囲気が出てきたように思え、 気がつけば、統御できなくてあきらめかけていた怒りの心があまり出なくなっていたのです。出所後、もっと違う生き方が出来るんじゃないか、という思いも芽生えてきました。誰も傷つけない人間になりたいと――。
“カタギ”になる強い決意
刑期を終える頃、私をアニキと慕う服役中の弟分たちに言いました。「お前らが願っていることは、もうオレにはできない」と。そして出所後、迎えにきた組の者に「カタギになる」、ときっぱり伝えたのです。
出所後、私は、組での栄達を約束された、胸を張れる立場にありました。ですからその決意表明はある意味で、裏切りを意味しました。私はその場で組織から離れることになったのです。
幸福の科学に入れない焦り
出所後は、大型免許を取得し、トラックの運転手を始めました。
会員になりたくて、幸福の科学の精舎や地元の支部に何度も行きました。でも、なかなか中に入れません。東京正心館も2回行きました。栃木県にある総本山・未来館や総本山・日光精舎にも行きましたが、結局、車で前を通り過ぎてしまいました。所用で四国を訪れた時、偶然にも聖地・四国本部精舎に遭遇しましたが、周囲をまわるばかりで、外観を携帯電話のカメラで撮ったりして帰ってきてしまいました。
だんだん、焦ってきました。「これ以上離れたらまた前の世界に戻ってしまう。でも、自分のような者が、支部や精舎に行っていいものなのか」。迷ううちに、月日は流れていきます。意を決して、地元の支部を訪問したら休館日。正直ほっとしました。
結局、出所して1年後、3回目にしてようやく支部の門をくぐることができたのです。
幸せな時間の中で
お願いして、その日のうちに入会させていただくことができました。そこに至るまでの経緯を、支部長や集っていた先輩信者の方々に、洗いざらい話すと、感極まりました。それから1カ月間、定期券を買って毎日支部へ通ったのです。
朝は祈りから始めて、法話ビデオを拝聴。そして作務(さむ:心を磨くことを目的とした清掃)をしたり、支部の仲間と学び得たことを話したり。それは幸せな時間でした。支部の誰もが私の過去を知っているのに、差別するでもなく、心の修行を誓い合った仲間として、あたたかく受け入れてくれたのです。
この方が私の主なんだ
入会してから3カ月後、思いがけないことがありました。東京正心館で行われる大川総裁の法話を直接拝聴する機会が与えられたのです。
前日はドキドキして眠れませんでした。恥ずかしい話ですが、もし、大川先生が普通の人間に見えたらどうしよう、と不安だったのです。
しかし、大川先生が登壇され、言葉を発された瞬間、そうした杞憂(きゆう)は吹き飛び、すうっと涙が流れてきました。「やっぱり、この方が、私の主なんだ。エル・カンターレなんだ!」という強い確信がこみ上げてきたのです。
過去清算の秘法
しかしその後、法話を拝聴して感動した心と、日々の生活の中でかかってくるストレスや、時折わいてくる悪なる心のギャップに、私は苦しみ始めました。
今こそ、精舎で『 過去清算の秘法』―特別灌頂―(※)を受ける時だと思いました。支部長に相談すると、秘法を受ける前に、『若き日のエル・カンターレ』の4、5、6章を精読することを勧めてもらいました。『若き日のエル・カンターレ』には、主のあれほど素晴らしい生き方の中でも、反省の時があり、「二度死んだ」と書かれており、深く心を動かされました。
「とりあえず今の自分は切腹だ」と思いました。
案内の職員さんに「儀式のときは何も持たずにお入りください」と告げられ、「ああ、死にに行く自分には何もいらないな」と思い、身一つで向かいました。
儀式を終え、主への感謝を捧げた時、「醜かった私も、今の私も、同じように主は愛してくださっていたんだ」ということを体感しました。その主の思いが、胸に伝わってきた瞬間、涙が止まらなくて、周りをはばかることなく嗚咽(おえつ)してしまいました。それほどの主の愛を感じたのです。
(※)「過去清算の秘法』―特別灌頂(かんじょう)―:罪の多い人生を悔いている人が、主より許しを与えられ、光に満ちた人生を歩んでいくための秘法。
与えられた生命を輝かそう
私の心の修行は、始まったばかりです。
まだまだ反省は苦手ですし、広大無辺な仏の教えは生涯かけても学び切れないだろうな、とすら思います。しかし私には、手取り足取り導いてくれ、支えてくれる幸福の科学の仲間がいます。
この頃は、町を行き交う人の顔を見ても、「あの頃の自分のように、心に激情を秘めて苦しんでいる人がいるのでは」と、胸が痛むようになりました。かつての仲間にも、仏の教えを伝え続けています。「よくやるよ」という反応もありますが、私の変化に驚き、同じく幸福の科学の仲間になった方もおられます。
私の人生を、「波瀾万丈だね」という方もいるでしょうけれど、ただ、欲望に振り回されていただけのことだったのだと今は思えます。
これほどの教えを学んでいながら、ただ悪が消えただけではだめだと思うのです。修羅の人生から救ってくださった仏には、どれだけ感謝してもしきることはできませんが、与えられた生命を精一杯輝かせていきたいと心から誓っています。
日本の対中投資が4割減 覇権を求め、繁栄を失う中国政府の「誤解」
2014.06.20(liverty web)
中国商務省が17日に発表した、1~5月の外国直接投資額によると、日本からの直接投資は前年同期比で42%減っている。直接投資とは、企業が他国での子会社設立など、いわゆる「海外進出」をすること。実際に、海外進出を支援するコンサルタント会社には最近、「中国からの撤退」の相談依頼ばかりが来ているという。
その大きな原因は政治不安だ。中国は領土問題や歴史問題をめぐり、日本に対して挑発行為を行い、国内の「反日」世論も煽り立てた。その結果、反日デモ、日本製品の不買運動、現地マスコミの日本企業への妨害行為などが多発している。商船三井の船舶が、戦後賠償訴訟で差押えになったことは記憶に新しい。
このまま両国の緊張が高まれば、中国に進出する日本企業は、いつデモ隊に店を破壊され、訴訟を起こされ、資産を没収されるかわからない。ただでさえ賃金が上がり、司法制度なども未整備な投資環境の中、このリスクは多くの日本企業に撤退を決めさせる、決定的な要因となっている。
中国が自ら招いたものだが、この動きは中国経済にとって、中長期的にダメージとなる。
今まで、中国の経済成長を支えているのは「世界の工場」としての地位だった。特に、多くの日本企業が中国に「輸出で稼がせていた」ことは大きい。また、「安価な労働コスト」を武器にできなくなりつつあるこの国は、自ら産業・技術を持つ先進国経済へと高度化していかなければならない。そのためには、自国に進出している先進国企業から技術やマネジメントなどを学ぶというのが、どの先進国も辿った常道だ。
政治不安の背景にある中国の覇権主義的政策には、軍事的力で資源や土地を獲得することで、13億の国民を食べさせ、経済的な利益を享受する、という意図が含まれている。しかしそれは結果的に、持続的な経済成長の鍵である外国企業を排除しているのだ。
こうした「ちぐはぐ」な行動の背景には、中国が基本的な経済の原則を理解していないことがある。
幸福の科学グループの大川隆法総裁は『自由の革命』(幸福の科学出版)の中で、「貧富の差を解消し、自国民が豊かになるように経済を拡大していこうとするのであれば、やはり、国際的な『平和』が大切です。やはり、その『秩序』、『安定』というものがあってこそ、貿易は成り立つのであって、戦争のなかでは、そういうものは成り立ちません」と指摘。その上で、中国政府の「軍事的拡張」と「経済的拡張」を一緒にする「重商主義」的な考え方は時代遅れだと、喝破している。
他国から富を奪おうとする姿勢は、富が生まれる本当の基盤である平和を犠牲にする。中国は、その思想の過ちに早く気付かなければならない。(光)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『自由の革命』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1162
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Web限定記事 「愛が時代を動かす」法話レポート 集団的自衛権容認に向けて検討開始 戦争はすべて悪なのか?
防衛装備の海外移転で自国とアジアの平和を守れ
2014.06.20(liverty web)
防衛装備などに関する世界最大の展示会である「ユーロサトリ」が、16日からパリで開催されている。1992年から隔年で開かれているこの展示会では、来場者は関連分野の専門家に限られており、各国の最先端の技術が披露されている。2012年に行われた前回は、約130カ国から約5万4千人が参加し、活況を見せた。
日本からは、三菱重工業などの大手企業や中小企業を含めて13社が参加。日本企業を集めたブースが設置されたのは初めてのことだ。
これまで日本の防衛産業は採算がとれない事業が多く、新規企業の参入も難しい状態だった。しかし、4月の防衛装備移転三原則の閣議決定により、今後海外への防衛装備の移転が増加すると期待される。日本の防衛産業は新たな局面を迎えようとしている。
4月に閣議決定された「防衛装備移転三原則」では、平和貢献・国際強調の積極的な推進に資する場合と、我が国の安全保障に資する場合などに限定し、防衛装備の海外移転が容認された。これまでの武器輸出三原則では、歴代内閣が例外的に武器の輸出を認めることもあったが、武器の輸出は事実上禁止されていた。今後、中国の軍事的圧力を受けているベトナムなどの東南アジア諸国に輸出し、連携を深めていきたいものだ。
実際に、先月末、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議で、安倍晋三首相はASEAN各国への支援強化を表明。巡視艇をインドネシアに3隻、フィリピンに10隻供与し、今後ベトナムにも供与すると述べた。さらに、先日、日本を訪問したジョンストン豪国防相は、日本の潜水艦技術へ高い関心を示し、防衛装備品の共同開発などの協力関係を前進させることに意欲を示した。
ただ防衛装備の海外移転の議論を進める一方で、日本は憲法9条、集団的自衛権の行使容認の問題を片付け、自分の国を守る体制を築くことを忘れてはいけない。
日本は自国を守りつつ、他国を守ることで、アジアの平和に貢献しなくてはならない。(冨)
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2013年8月6日付本欄 ヒロシマ原爆忌に思う 日本は核武装する権利がある唯一の国
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6454
2013年2月22日付本欄 「日本は核武装を」 平和ボケ日本に幸福実現党・矢内党首が警鐘
http://the-liberty.com/article.php?item_id=5638
2012年12月9日付本欄 北ミサイル発射準備 唯一「核武装」を主張する幸福実現党の真意
法案成立率、驚異の97.5% 安倍政権存続の裏に「神の声」
2014.06.20(liverty web)
第186回通常国会が20日、22日の会期末を前に事実上、閉幕した。今国会では、政府が提出した新規法案81本のうち、日トルコ・日アラブ首長国連邦の両原子力協定、改正電気事業法、改正地方教育行政法など79本が成立。これにより、新規法案の成立率は97.5%にのぼった。会期を延長せずに成立数が80本近くに達するのは、ここ数年に見ない"仕事ぶり"だ。
安倍政権は会期中、教育、原発再稼働、消費増税、福祉、日米首脳会談、TPP交渉、集団的自衛権などの多岐に渡る問題に取り組んだ。どの問題も判断を誤れば国益に多大な影響を及ぼす案件ばかり。しかし、政権発足から一年半あまりたった現在でも、内閣支持率は6月初旬のNHKの世論調査で52%と過半数を維持している。政権運営としては、一定の成功を収めていると言えるだろう。
政権運営の成功要因として、衆参のねじれの解消や野党の足並みの不揃いなどが指摘されている。
だがそれだけでは、消費増税や安全保障政策など、批判の多い政策を推し進めながら、高い支持率を維持している理由を説明できないのではないか。
ギリシャ戦に臨むW杯・日本代表 ゴミ拾いで称賛されたサポーターは勝利を拾えるか
2014.06.19(liverty web)
サッカーW杯の日本代表の試合を、現地ブラジルで観戦した日本人サポーターの「礼儀正しさ」に称賛が集まっている。
15日(日本時間)のコートジボワール戦の終了後、日本人サポーターが、応援で使っていたポリ袋にスタンドのゴミを拾い集め始めた。居合わせた観客がその光景に驚き、写真や動画に収めてフェイスブックやツイッターなどに投稿したことで、話題が広がった。
スポーツ情報誌・サッカーキング(電子版)によると、日本人サポーターの行為を、現地メディアやイギリス紙などが取りあげた。現地メディア「クローボ」は、ゴミを拾う日本サポーターの写真を掲載し、「負けたにもかかわらず、試合後に日本の教育と礼儀を見せた」と称賛。イギリス紙「メトロ」も、「日本のサポーターは善意の精神を忘れなかった」と、日本の高い精神性を紹介した。
東日本大震災直後、略奪や暴動が起きなかったことに、世界から驚きと称賛の声が寄せられたことも記憶に新しい。このような日本人の美徳は、かつての武士道、サムライ精神と同様、世界に誇るべきものだろう。
しかしながら、日本代表は実際の試合で、相手チームがエースを投入してから2分足らずの間に逆転を許し、1-2で白星を"拾い損ねた"。日本応援団の全員が悔しい思いをしたはずだ。
日本代表は、20日午前7時(日本時間)からギリシャ戦に臨む。次こそは、白星を"拾い入れて"もらいたい。頑張れサムライ・ジャパン!(英)
【関連サイト】
幸福の科学グループ W杯特設サイト
http://special.happy-science.jp/soccer/
【関連書籍】
幸福の科学出版 『サッカー日本代表エース 本田圭佑 守護霊インタビュー 心の力で未来を勝ち取れ!』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1182
【関連記事】
2014年6月14日付本欄 本田圭佑のビッグマウスがさく裂 ザックジャパン初戦を前に守護霊インタビュー
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7988
Web限定記事 ワールドカップ 日本代表エース・本田圭佑のビッグマウスの真意に迫る 「11人で『国の命運』を変える」
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7976
「虫食い」が飢餓を減らす 「食用ゴキブリ」がダメなら飼料に
2014.06.19(liverty web)
そんな中、「昆虫食伝道師」を自称する篠原裕太氏がこのほど、ブロガーのイケダハヤト氏のサイトで昆虫食についてインタビューを受けた。慶応大学に在学中の篠原氏が昆虫を食べ始めたのは4歳の時。現在、自宅に4万匹の昆虫を飼い、日常的に食べているという。篠原氏が食べるのはコオロギやカミキリムシ、幼虫、クモ類、ひいてはゴキブリ(家に出るものではなく、野生のゴキブリを繁殖させている)など、多種多様だ。
「生きているものを食べている感覚が幸せ」と、心から昆虫食を愛する篠原氏は今後、「昆虫食学」の確立を目指すという。昆虫食の可能性について篠原氏は「バッタ類は栄養価が高いので、大量養殖技術を確立し、途上国とかにそのノウハウを輸出して現地でシステム化すれば、食料難も環境問題も雇用の問題も解決することができそうです」と語る。
FAOの報告書の中でも、昆虫は、生産効率の良いタンパク源として期待されている。同じ重さの牛肉と比べて、育てるのに必要な飼料が4分の1で済むからだ。また、昆虫は哺乳類と体の仕組みが違うため、昆虫の病気が人体に感染する可能性は極めて低いのも利点だ。清潔な環境での生産・加工ができれば、食用の抵抗感はずいぶん薄まるだろう。
さらにFAOは「生産が自動化されれば、家畜飼料として魚粉を昆虫の粉末で代替できる水準までコストを下げられるかもしれない」と指摘している。昆虫を食べることに抵抗がある人は多いが、飼料用にするならばハードルは下がるだろう。
このように、昆虫食は新たな食料品産業を生む可能性を秘めている。地球人口100億人時代を前に、食料の奪い合いによる戦争や飢餓を防ぐ手立てとしても有効だ。今後、食料危機の重要な解決策として、昆虫が新たなビジネスチャンスとなることを踏まえ、研究を進めるべきだろう。(晴)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『もし湯川秀樹博士が幸福の科学大学「未来産業学部長」だったら何と答えるか』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1115
幸福の科学出版 『「宇宙人によるアブダクション」と「金縛り現象」は本当に同じか』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1150
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2013年11月10日付本欄 常識にとらわれない発想で、100億人時代の食糧不足を解決しよう
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6911
2013年9月12日付本欄 【注目書籍】世界がもし100億人になったら
国内最大の植物工場が完成 工場の野菜で自給率低下に歯止めを
2014.06.19(liverty web)
千葉県柏市の「柏の葉スマートシティ」に国内最大規模の植物工場が完成した。
この工場は大学などと連携し、「株式会社みらい」と「三井不動産株式会社」が共同で建てたものだ。
植物工場を国内外に展開する「株式会社みらい」は、これまで国内25カ所以上に植物工場を設置してきた。
また、南極昭和基地への技術導入やモンゴルへの大型植物工場輸出など、海外展開も盛んに行っている。