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コロナ不況で「地銀9割消滅」は加速するか 緊急融資で不良債権が増えるリスク

2020年05月16日 06時18分54秒 | 日記

コロナ不況で「地銀9割消滅」は加速するか 緊急融資で不良債権が増えるリスク

コロナ不況で「地銀9割消滅」は加速するか 緊急融資で不良債権が増えるリスク

 

 

《本記事のポイント》

  • 地方銀行の業績悪化に拍車をかけるコロナ不況
  • 地銀は緊急融資を実行しているが、多額の不良債権を抱えるリスクもある
  • 緊急事態宣言を早期に解除し、地銀倒産を防げ

 

 

北陸銀行と北海道銀行を傘下に持つ「ほくほくフィナンシャルグループ」が12日、2020年3月期の決算を発表した。グループの純利益は減益となり、前期比で17%減の202億円となった。

 

新型コロナウィルスの感染拡大により、取引先の業績が悪化している。同社では、融資先の経営悪化に備える「与信費用」が前期の28億円から92億円に急増。さらに株式市場の世界的な混乱により、「その他有価証券」の評価損益も前期の647億円から329億円に減った。

 

目下の地方銀行は、政府や自治体から要請される緊急融資の支援で注目を集めている。地銀は、中小・零細企業への運転資金などを提供し、経済を下支えする大きな役割を担っている。

 

しかしその一方で、融資を拡大しても、儲けとなる利ざや(預金と融資の金利差)が極めて低かったり、将来の不良債権を生んだりする側面もある。

 

 

政府が地銀再編を一気に進める可能性も

地銀を取り巻く経営環境は、コロナ不況によっていっそう悪化することが予想される。北陸銀の庵栄伸(いほり・えいしん)頭取が決算を発表した会見で「金融は影響が後から来る」と語ったように、金融リスクが表面化するには時間がかかる。

 

コロナ禍が直撃する以前までは、地銀全105行のうち、46行が赤字に陥っていた(2019年3月期決算)。特に27行については、5期以上の連続赤字という異常事態だった。そのため各行は、本業の利ざやを稼ぐだけでなく、株式売却益などで業績を伸ばしてきた。だが、緊急融資で多額の不良債権を抱えるとなれば、経営危機に直結しかねない。

 

銀行サイドには、「政府が言ったように緊急融資を実行したのだから、後で生じた損失を補てんしてほしい」という期待もあるだろう。しかし、銀行救済が多数に及ぶ場合、政府は一気に再編を加速させ、金融機関の数を大幅に減らすことが考えられる。

 

 

緊急事態宣言を早期に解除し、地銀倒産を防げ

本誌2020年3号では、中国経済のバブル崩壊により、「地銀が9割消滅する可能性」を指摘した。それが、中国発の新型コロナウィルスの蔓延に伴う不況によって、にわかに現実味を帯びているわけだ。

 

現在、日本政府が発した緊急事態宣言が、いつ全面解除されるかが焦点となっている。しかし、解除後に展開される経済をどう活性化させるかなど、政府には考える余裕もないだろう。

 

緊急融資の返済は、来年の2021年から本格化する。そんなに先の話ではない。不良債権をこれ以上増やさず、金融リスクを最小限にとどめ、地銀の倒産を防ぐには、先の宣言を早期に解除し、経済活動を正常に戻すことだ。

(山本慧)

 

【関連書籍】

『P.F.ドラッカー「未来社会の指針を語る」』

『P.F.ドラッカー「未来社会の指針を語る」』

大川隆法著 幸福の科学出版

 

【関連記事】

2020年3月号 2020年代の「中国離脱」戦略Part01 202X年、中国バブル崩壊で地銀9割消滅? 日本の銀行を救う5つの方法

https://the-liberty.com/article.php?item_id=16729

 

2020年5月12日付本欄 中国経済「V字回復」という嘘 【澁谷司──中国包囲網の現在地】

https://the-liberty.com/article.php?item_id=17141


【エジプト現地レポート(3)】エジプトに新たなカイロ出現!? ~中間層の楽園・ニューカイロ~

2020年05月16日 06時12分07秒 | 日記

【エジプト現地レポート(3)】エジプトに新たなカイロ出現!? ~中間層の楽園・ニューカイロ~

【エジプト現地レポート(3)】エジプトに新たなカイロ出現!? ~中間層の楽園・ニューカイロ~

 

 

2011年に、民主化運動「アラブの春」で長期独裁政権が倒れたエジプト。初の自由選挙が行われたものの、事実上のクーデターによって、前国防相のシーシー氏が大統領に就任してから8年が経つ。

 

近年は開発が進み、人口も増えている一方で、「一帯一路」構想により中東での存在感が大きくなる中国の進出も目覚ましい。

 

HS政経塾第1期生で、エジプト留学の経験がある幸福実現党の城取良太氏が、新型コロナウィルスの感染が拡大する前にエジプトを視察。大きく様変わりしていくその姿をレポートする。

 

◆                 ◆                 ◆

 

城取 良太

プロフィール

(しろとり・りょうた)HS政経塾(第1期生)在籍時に中東研究を専攻し、2012年にカイロ・アメリカン大学に留学。現在、幸福実現党広報本部に所属。

第2のドバイ!?

6年ぶりのカイロには、大きな驚きを隠せずにはいられないことがもう一つあった。

 

それは通称ニューカイロと呼ばれる"新しいカイロ"が全貌を現し、実態ができていたことだ。

 

確かに、私がカイロで暮らしていた8年前からニューカイロの都市開発はかなり進んでいた。

 

それもそのはず、増加の一途を辿る人口は、カイロ中心部だけで統計上3000万人を超えており、複雑すぎる地権関係なども足かせとなって、旧カイロの都市整備・拡張は困難を極め、街としてのキャパシティーを遥かに超えてしまっていた。

 

そうした事情から、ニューカイロの建設は既に2000年頃から進められてきた。

 

既にカイロ・アメリカン大学の各学部のほとんどがタハリールから、ニューカイロに新設されたキャンパスに移転されていて、カイロ中心部から1時間バスに揺られて通学した記憶は懐かしい。

 

現シーシー政権が「第2のドバイを作る」と豪語し、「新首都」、また「スエズ新運河」の建設を進めているが、ニューカイロはまさにそのベッドタウンにあたる。

 

ピラミッドや歴史的遺跡を求めてエジプトを訪れる旅行者にとっては、ニューカイロなど何の興味も湧かないだろう。

 

しかし、カイロに住んだことのある私は、このニューカイロに滞在するということにとてつもない興味を覚えた。

 

 

ニューカイロ探訪

私の8年来のエジプト人の友人であるバッサムも、中産階級が多く住むナセル・シティから、この数年でニューカイロの住人になっている。彼に見どころを案内してもらった。

 

現地に着いた初夜には、カイロに来たとは思えないような近代的なレストランストリートで「揚げ寿司」を出す寿司チェーンに連れて行ってもらった。

 

レバノンの有名な菓子メーカー「Patchi」もエジプトには多い。

 

カイロでも有名な「mori sushi」。

 

ドバイでも人気な「フェスティバルシティ」というショッピングモールもニューカイロに進出しており、家族連れの地元人で大変な賑わいを見せていた。

 

帰国前日には、バッサムの自宅にもお邪魔し、奥さんお手製のエジプト料理を堪能した。

 

バッサム宅のリビング、奥さんはインテリアデザイナー。

 

自宅は軽く100m²を超える4LDKのアパートメントで、家賃は4万円。日本に比べれば格段に安いが、エジプトでは月収10万円程度で高給取りと言われことを考えれば、決して安くはない。

 

ナセル・シティで生まれ育ったバッサムは「とにかくカイロの人ごみにはうんざり。みんなイライラしているし、家庭を持って、子供を育てるにあたって、静かで空気がきれいなところに一刻も早く移りたかった」と語ってくれた。

 

エジプトでは、全国民の約1割に当たる1000万人が富裕層と言われる。

 

ヨーロッパの富裕層すらも、過ごしやすい気候や住みやすさを求めて、ニューカイロで増えつつあるヴィラタイプの物件を購入するケースもあるという。

 

ヴィラタイプの1軒家のエリアもかなり多くなっている。

 

バッサムのようなアッパーミドル以上の家庭は、続々とニューカイロに移り住み始め、週末だけカイロの家に帰ったり、両親に会いに行ったりという生活を続けているそうだ。

 

貯蓄を作り、将来的にはニューカイロで分譲の一軒家を購入する予定で、もう二度とカイロには戻りたくないという。

 

 

カイロが抱える3つの問題

現在の首都カイロが抱える深刻な問題はいくつかある。

 

第一は、何といっても交通インフラの脆弱さであり、それ故に慢性化する交通渋滞だ。

 

8年前から変わらない問題だが、増え続ける人口と共に、車両登録台数も10年で2倍弱に増え、間違いなく渋滞はさらに酷くなっているという。

 

通勤時間帯はまず円滑に動くことはない。日本に比べればマナーが悪すぎるドライバーが自己中心的な運転をし始めれば、どうなっていくか想像するのは容易だろう。

 

けたたましく、あらゆる所で鳴るクラクションと共に、人々のフラストレーションは頂点に達していく。

 

第二は、ゴミ問題だ。

 

もともと、ゴミを分別するという概念が希薄で、行政側の収集システムも脆弱だ。

 

2012年、海外の駐在員が住むようなザマレク地区でも、収集システムの麻痺によって、ゴミの山をたくさんできていた。

 

歴史情緒のあるザマレクの街並み。

 

今回もムハンマド・アリー・モスク周辺のエリアから、ニューカイロに戻る際、大通りから一本脇道に入っていくと、やはりひどい悪臭とゴミの山、そのゴミを食べて育つヤギや動物たちの姿を至る所で確認できた。

 

一本入ったところにはゴミの山がある。

 

そこで育てたヤギなどを、犠牲祭などの生贄として食べるつもりなのかは分からないが、衛生的には最悪な環境であることには間違いない。

 

また、人口急増の影響で水不足も深刻な問題となっており、生存に必要な水資源も不足しつつある。

 

電力も含め、こうした基本的な社会インフラが老朽化している旧カイロでは、いつ何時断水、停電が起こるかも分からない。経済的に余裕がある人々がこうした暮らしから逃げ出したくなる気持ちも十分に分かる気がする。

 

 

分断されるカイロはどうなるのか?

旧カイロからニューカイロに向かう幹線道路沿いには、UAEドバイの有名なディベロッパーEMMAR(エマール)などの巨大な看板がずらりと並んでいた。

 

いろんなディベロッパーの広告を至る所で見ることが出来る。

 

国内外の開発業者が多く参入し、ニューカイロ内にさまざまなコンセプトの街が出来ていく様が容易に想像できた。

 

新首都・スエズ運河がある東方面へもニューカイロは拡張を続け、都市開発はとどまるところを知らない。

 

ビジネスの中心もニューカイロに移りつつあるようだ。「今まではアズハルなどオールドカイロの中心部に店を構える人気レストラン等も、軒並みニューカイロに出店し、実入りのいいニューカイロに本拠を移しつつある」とバッサムと親しい店主が教えてくれた。

 

また、ニューカイロで初めてレストランビジネスに挑戦、大成功しつつある店も出てきているという。

 

セレブも御用達の新しいレストラン。肉料理が最高。

 

ニューカイロのアパートメントや一軒家は、カイロに住むアッパーミドル層の子供が成長後、譲渡する宅地として、または将来の値上がりに備えて物件を押さえるという不動産投資も活発に行われている。

 

今後、新首都建設が完成すれば、主要な行政機能はもちろん、スエズ運河に程近い新首都エリアに主要なビジネス機能も、この地に移っていくことが想定できる。

 

そうなれば、間違いなくカイロからニューカイロへのミドルクラス以上の移動は大幅に促進されるだろうし、エジプト国民のかなりの割合を占める低所得層がそのまま取り残されることになるだろう。

 

そうなれば「持つ者と持たざる者」「富む者と貧しい者」「新しいカイロと古いカイロ」の分断は加速的に進んでいくはずだ。

 

古代エジプトさながらの「遷都」の伴う都市建設はエジプト国民を幸福にするのか。または、国を分断し、古いカイロはシーシー大統領が恐れる「テロリズム」の大きな温床となっていくのか。

 

今後の帰趨が注目される。(続く)

 

【関連動画】

【エジプト現地情報】もう我慢できない!!中東に広がる中国共産党ウイルス訴訟【しろとり良太の「素顔の中東」─ NEWS TIPS ─】

 

※YouTubeチャンネル 「しろとり良太の『素顔の中東』」 新シリーズとして、Season2エジプト本編を近日スタート。

 

【関連記事】

2020年5月4日付本欄【エジプト現地レポート(2)】人口増加ははたして「悪」なのか? エジプトの事例から考える

https://the-liberty.com/article.php?item_id=17116

 

2020年4月17日付本欄 【エジプト現地レポート(1)】「一帯一路」で中国の存在感高まる

https://the-liberty.com/article.php?item_id=17037

 

2014年7月号 【エジプト現地レポート】混迷するエジプトを救うために日本がすべきこと

https://the-liberty.com/article.php?item_id=7879


米連邦職員の年金基金が中国株への投資を停止

2020年05月16日 06時10分33秒 | 日記

トランプ氏が中国との「断交」を示唆 【これだけ知っトクNews(5月15日版)】

 

 

「これさえ知っていれば、世の中の流れをつかめる」というニュースを、編集部がピックアップ。そもそモグラ博士が、ひと言コメントしてお送りします。新聞の代わりとして、ニュースチェックの習慣づくりに、ご活用ください。

 

  • (1) トランプ氏が中国との「断交」を示唆
  • (2) 米連邦職員の年金基金が中国株への投資を停止
  • (3) 朝日新聞がUFOについての記事を掲載